ルイスが彼女に二言三言話掛ける。すると、彼女は驚いたように彼に答える。なに話してるんだよと、じれったくびりー君は感じたそうです。ルイスはびりー君に言いました。「カノジョ イエ オカネナイ。オバアサン ノウジョウ モッテル。オニイサン ニッポン ハタライテイル」


 彼女のお兄さんが、新宿の歌舞伎町で働いているというのは、びりー君はこの前聞いて知っていました。でも、彼女の家が貧乏だとか、おばあさんが農場を持っているとか、どうして僕に関係あるんだよ!とびりー君は思いました。そう思いながら、だんだんルイスの思う壺にはまり込んでしまっているのがもどかしかったと言います。


 では、彼女は家で農場でも手伝っているのかな?と聞いてみたそうです。すると、どうも違うようです。彼女は何かを説明しようとしていましたが、ルイスに助け舟を求めました。ルイスは「カノジョハ オスピタリオ(病院)デ ハタライテイル」と答えました。


ふーん、では、看護婦さんかと思ってびりー君がそのつもりで話していると、どうも彼女は不満そうに見えました。ルイスに少し説明してくださいと頼んだみたいでした。


ロッシ、 メディカ ネ。 オスピタリオ ニネン ハタラク。 カノジョ イマ ヤスミ。


どうやら、女医さんみたいだ。へえー、若い美人女医かあ、これはすごい!でも、22歳ですでに2年間医者として働いてるってなんかおかしい。


三人で、青空市場で僕の日本へのお土産を買った後、少し町の中心から外れたところにある、割合雰囲気のいいレストランに食事に行った。それは大きなペプシコーラの工場に併設されていて、時間には、歌手やバンドが来て歌を歌ったり、演奏をしたりできる舞台が備え付けられていた。


 そして、テレビもおいてあり、ワールドカップサッカーのファイナルの前のセレモニーをやっていた。


 飛行機でフリアカからアレキパまで行くことになっているが、遅れることがよくあることをルイスは心得ているみたいで、いきなり空港まで行かずに、電話でまめに確認をしている。すると、当初昼の12時と言われていたのが、どんどん伸びて夕方の6時と言うことになった。