「マチュピチュはよかったろ!」とルイスはあそこにも詳しい様子だったので、軍隊の訓練でもあそこでやったのかい?」 とびりー君は聞きました。すると、「ラダールを作るための調査に行ったんだ」と教えてくれました。


ラダールが何のことかわからない」と言うと、YMCAのMの恰好をして左右を交互にピキーン、ピキーンとやったそうです。 とうとうその場ではレーダーの事を言っているとはわからなかったという事です。 あとで辞書を引きながらピンときました。


レーダーは、タクナとマチュピチュとあとどこかにあるという事でした。 あまり聞いて彼らの軍事機密なんかに触れたらお互い嫌な思いをするから、それ以上は聞かなかったそうです。



プーノ、ラパスへ


7月9日 ラパスへ向けて発つというので、サボイホテルを引き払いました。 チェックアウトタイムにはまだ間があるのに早々とここを出て一体どこに行くんだろう?とびりー君は感じました。荷物だって重いです。


 しかし、ルイスには行きたいところがありました。 そこで、クスコのアエロペルー事務所に行き、奥の小部屋に荷物を預けました。 ルイスは「自分は以前はここの所長を務めていた」 と教えてくれたそうです。


 そして、そこに努めるきれいな事務員たちをびりー君にに紹介してくれました。「ミンナ ワタシノ コイビトネ」という事でした。そして、それぞれにキスの挨拶をした後、そのうちの何人かと話をしていたそうです。

 よくまあ、さりげなくああいう挨拶ができるものだと思いました。 ほっぺにチュッの挨拶は、びりー君も1回してもらったそうです。


 「本当に、みんな、ルイスのコイビトなの?」

 

 ペルーではそんなのもありなのかと、冗談を真に受けたびりー君は、きれいなお姉さんの一人に聞いてみました。

すると彼女は、「違うけど、本当のお兄さんのようにとっても好きな人よ」と答えてくれたそうです。

それなら、ありだろと、一応ホッとしたという事です。


 「さあ、朝飯を食べに行こうという事で、ルイスとタクシーに乗り込みました。どこに行くのだろうと思っていると、タクシーはクスコの警察署の前で止まりました。


 「チョット マッテ クダサイ」 とびりー君をを門のところに待たせ、中にはいって誰かを探しに行きました。自動小銃を持った警察官が4人で門を固めていたそうです。ルイスはなれているらしく、顔パスで大丈夫だったということです。


 びりー君が掲示板のコンピューター講習会のチラシを見て、ペルーに来てこのようなチラシを見たのは初めてだななどと思っていると、そのうちルイスががっちりした体格で口ひげを蓄えた男を連れて来ました。年のころは40前後で警察官の制服を身に着けています。びりー君はこの前アニス酒を飲まされたときに一緒にいた人だと思い出しました。