珊瑚の伝説 四部「ラストレジェンド」 (百八十七話) 三話 ランチャー


ポリスの施設で治療をするとしてラウルから連行されたシアッツと楓達だったが宇宙輸送機の内部でキジンを治療する中、シアッツ達は地球とは違う緑の環境豊かな星へとたどり着いた。

そこは木々が生い茂り、空気も良く、まるでジュラ紀後期のような環境で、華が無く高い木が生い茂る大地があり、それでも昆虫のサイズはほとんど大きいものはいない、独特の環境下であり、恐竜に似た雷竜のような生物が歩いていた場所であった。
そんな森の中を今歩いて施設に向かっていた。
(こんな森の中にポリスの施設があるなんて、重要拠点か何かか?)
シアッツは妙な気を感じながら歩きながらそう言うと。

ラウルはうなずき。
(見逃すと言ったけど、あの時はそう言うしかない状況だったらかな。)
ラウルはそう言うと、キジンの方を見つめ、キジンにこう尋ねた。
(傷の紋章の者がいると言うならなぜ連絡をしなかった?)
キジンはその問に黙る
一方、雷竜を見てその首に飛びつく無邪気な楓の姿があった。

(ねーねー、この生き物面白いよ、面白いよ。)
大きな雷竜の背中に座り遊んでいるのだった。

そんな楓の姿を見て、ラウルはキジンに言った。
(死神と恐れられたあなたが心変わりした意味も分かりますけど、今、世界がその存在を知ったらあの子だって。)
するとキジンが黒いマントで表情が見えない顔から口を開きこう言った。
(いくら機密組織だと言えど純粋な子を隔離せず世界中を回り見せる事などできやしないでしょう)
ラウルはそんな優しい事を言うキジンに。
(あなたが心変わりしたのは本当によかった、ですがそれがどれほど今、危険で無茶かわかっていまずよね?)

そう言うと森を抜け白いドームの建物が多く並ぶ一つの村へとたどり着いた。

そこには赤く光る眼をした女性たちが着物を着てお出迎えしてくれた。

こちら、ラウル、村の村長はいらっしゃりますか?
そう尋ねると今度はサングラスをしてアロハシャツを着ている中年男性が現れて答えた。
(おう、坊主、ボスはまだいねぇが、代わりに俺が引き受けるぜ)
(ハイター様ならば歓迎ですよ。)
そう重い腰をいきなり下げはじめ、ラウルは言った。
(赤城姉さんはいないの?)
(残念だったな、今回はいないぜ)
そう答えられると、ラウルはなんだよーと残念な顔をする。
不思議そうに見て。
(えっと私たちはここでどのように?)
そうシアッツは質問すると。
ハイターは答えた。
(お前たちは我々が引き受けるからまずは安心せい)

なんだかよくわかんないシアッツだったが、キジンがフードを取り頭を下げて誤った。
(三年間ずっと独断であの子を守ってきました、どうかお許しを。)
キジンの姿は人類ではなく緑の肌とエルフのような長い耳を持つ宇宙人であった。

ハイターはそんなキジンの誤る姿を見て真剣な顔をして言った。
(エルフ族の末裔だとして疑われ時には迫害を受けつづけたヨーク族の者だもんな、ただでさえ見られればけなされる恐れある中、傷の紋章の子供とともに世界をめぐりながら守った。
咎めはしないですよ。)
そう言ってハイターはキジンの手を取って言った。
(もう一度、我々ポリス、機密組織、ランチャーの一員として仕えてくれますね)
そうやさしい声でキジンに言うと。
(ありがとうございます)
そう再びお辞儀をしてキジンはお礼を言った。

解説しよう。
ポリスには機密組織として神選組でもほんの一部の者にしかつてられていない機密の組織、ランチャーが存在します。
その一因として。未来から来たアレックスと珊瑚の息子、ラウルと天上赤城と死神キジン、そしてボスの代理としてボスよりも信頼が熱い男、ハイター様がいるのであった。

しかしながら楓はと言うと。
シアッツが無邪気にダンゴムシを拾い集める楓の姿を見て。
(お前、ここがどこか分かってるのか?)
そういってしっかりしろよと手を掴み。
(こちらはすぐにトンずらできるタイミングあったら急いで帰りたいのに、世話やかせんなアホんだら!!)
そうつぶやき偉い人のとこへ行くのだった。

するとそこへ。
(怪物のシアッツちゃんか、お姉ちゃん、ワクワクするなー)
ピンク色のボブカットでアホ毛を三つ生やした14歳くらいの女の子が出てきて興味津々に見つめてきた。
すると、ハイターがその少女のとこへ来て。
(ボス、お仕事さぼって遊びに行かないでくださいよ、仮ボスですよそれでは)
アホ毛をキュンととがらせてその少女は怒鳴った。
(仮とはなんじゃ!!ボスは私じゃい!!)

紹介しよう。
機密組織ランチャーのボス、木ノ葉撫咲耶(コノハナサクヤ)様である。
こう見えてポリスの親方様の最初の息子の妻となり長く時を過ごしてきた高齢のお嬢様である。
能力は桜の色の炎をまとうティラノサウルスの能力者であり、スーとも呼ばれる。

アレックスのティラノサウルスのタイプには七つ存在し
憤怒の魂に引き寄せられ契約するとされるアレックスの炎
緑の炎を燃やす嫉妬のファントム
色欲の桜の色の炎の木ノ葉咲耶
となる。

咲耶様がシアッツを見て、ニコッと笑い言った。
(あんたが黒だって事、わかるんだからね。)
そう言われ、ドキッとするシアッツに続けて言った。
(あんたも私の配下になりなさいね)
(ようこそ、我が家の星、アークエンジェルへ!!)

ここは魔女としてその姿は消された邪王神眼を常に発動する藤森の一族が住む星であり、それは極秘組織のおかげで秘密裏に平和に住んでいるのである。
ハイター様もその藤森の一族であり、サングラスを取ると、赤く光る眼が出てきます。

天上一族と地球では名前を変えて住んでおり、地球では邪眼を魔女という認識は無いそうだが、邪眼を常に開眼しているわけにいかなかったため邪眼をうまく扱えないものが出てきたりとした。

その藤森の一族にはその邪眼の力の制御の暴走と己の邪心ゆえ幾度も国を崩壊させたり、災いをもたらすなどの悲惨な大事件へと発展させる不届きもののせいで追放され続けた黒い歴史もあるという。

それからシアッツと楓たちは、極秘組織、ランチャーが持つこの星アークエンジェルに住む事となった。




一方アレックスの試練での精神の中では、旅たちのすぐに、なぜか若き父の姿であるグロンドルフとの勝負が行われていた。



その攻撃は砂でできた槍のようで、地面に刺さってはすぐに形が崩れ散った。

見事だな、だが興味深いな。
と言い現れた。
ニヤリと笑うその者である。

珊瑚がその者を見て驚く。
あんたは知らないはずなのに、知っている気がする。
そう言って怯える珊瑚。

え?と言って理解できないアレックスに。



その者がこう言って襲って来た。
「見せてもらおう、君の実力を」 

アレックスがその瞬間にその者の蹴りを受けてぶっ飛ぶのであった。

ドカン!!。
それはまさしく、シャアザクがガンダムにキックするようである。

ぶっ飛ばされるアレックスであったがどうにか立ち上がり。
アレックスがその者に。
いきなり襲って来やがって!!なんなんだお前は!!。
と叫び。
大恐竜拳でその者に攻撃する。




 しかしその者によけられて。
「なるほど、炎を竜の頭部の形に変えて放つ一撃のようだな、しかしそれは重心が重すぎる。」

するとその者が体から砂嵐をアレックスの体を包み込み、身動き取れなくするのだった。

しかし、アレックスは、こんな技!!吹き飛ばしてやる!!
と叫んでどうにか抜け出す。

アレックスがその者に再び大恐竜拳の攻撃を当てようとする。

しかし今度はその者が。
だからそんな技では遅い。
と言ってアレックスを殴るのだった
うおぉって言ってぶっ飛ぶアレックス。


その者はアレックスに珊瑚をなぜかばうと聞くのだった。

アレックスがやはり貴様は珊瑚を狙う六王拳だな?と睨むと。
ふとアレックスはなんだかデジャブのような気持ちとなる。
(六王拳?アレ、コイツ!、ネスト連合では?)
アレックスはふと思い出していた。

かすかな記憶である。
きれいな海を見つめる中、突然、助けてと言う声がアレックスの耳に入る

なんだ 今のは?と言うアレックス

すると

アレックスの近くにオレンジ

髪のアレックスと同じくらいの少女が倒れていた

声はあの子のものかと言って

君大丈夫か!!と叫び倒れていた少女をバイト先の海の家に連れていき看病し

少女は一命をとりとめた

 

大丈夫?お水飲む?と心配するアレックスにありがとうと言う少女は 元気を

取り戻すと 私追われているの これをどこかに隠さないと六王拳が世界征服してしまうと言って赤い王玉をアレックスに見せた

アレックスがその女の子をふと見ると 心の中がグッと熱くなった

(珊瑚ちゃんだ、これが本物なんだ)


アレックスは記憶を思い出していた。

しかしこの状況はなんだ?
(珊瑚が虐待されてるって?なんだこの間違った歴史は?)
それに、
たしかレインだったよな?なんでいきなりあのクソ親父なんだ?



すると


その者は一瞬でアレックスの前に突撃してきたと思えば
その者の姿は珊瑚を連れ出し目の前で止まった。

珊瑚!!ととっさに叫ぶアレックス。



その者は、この娘の最後を見ると良いと言って腕を砂でまとった斧の形の状態にして。
珊瑚を切り殺そうとするのだった。
砂漠の斧(デザート・ホーク!!)

その瞬間 アレックスはやめろーと叫び
とっさにその者に飛び込んで。
大恐竜拳を浴びせるのだった。

アレックスは叫んだ
(凛が倒したはずのあんたとここでもう一度戦うならば、決着をつけようか。)

アレックスはグレンドモードになろうとする。
しかし
どういう事だ?うまくなれない?
グレンドモードになる事は出来ず訳の分からぬままグロンドルフの攻撃を受けるのであった。
地面に叩きつけられるアレックスであったが。

どういう試練だバカヤローと叫び立ち上がり。
その者に勢いよく飛び込むのである。
見苦しいな。
とその者が言って。
アレックスをドカンと砂でつくりだした金棒を持ち、それで一撃ドカンと打ち上げ、アレックスを地面に叩きつけて倒すのだった。
砂漠の閃光(デザート・フラッシュ)

アレックスがそんなグロンドルフに
(嘘か幻だろうけど、本当にいつもあんたは最低だよダブスタクソおやじめっ!!)


珊瑚は嘘!!! こんなの嘘よ いやぁぁ!!と言って怖がり悲鳴を上げる中
その者は、期待はしているぞと言って珊瑚の首筋を掴む。
そして珊瑚の首を絞め始めた。
げほっ げほっ と苦しそうにする珊瑚を見て。



アレックスは叫んだ。
(嘘だよな?おい)


とっさにアレックスは全身に炎をまとって突撃するのであった。


これが偽りの珊瑚ちゃんであろうけど!!これ以上 珊瑚を苦しめるな!!

そう叫んで怒り狂うアレックス。

うぉぉぉぉと叫びがむしゃらに突っ込むアレックスであった。
グロンドルフは、さすがにパワーを高めすぎたようだが、私には効かぬ。
と言って。
見事だ。
とグロンドルフが言って砂で創った金棒で、叩きつけるため、アレックスは渾身の一撃でそれを吹き飛ばして叫んだ。

せめて、若い今のあんたのうちから父親らしさの愛情とか欲しかったんだ!!
そう叫びグロンドルフを殴りつけ地面に叩きつけるアレックス。

これで分かったよな、クソ親父。

するとグロンドルフはにやりと笑い、体が砂になったと思ったら、黒い悪魔に変身していて、それは珊瑚の方へ向かい珊瑚の首を掴む。

アレックスはそれをどうなっている?と理解できない状況であった。



 そして苦しむ珊瑚を構わず地面に叩きつけるのであった。

珊瑚が助けて、助けてと泣き叫ぶもむなしく黒い悪魔が腕を斧に変えて振りかざした。

珊瑚の腕は斬られ悲鳴を上げる。
その状況にアレックスはふと我を思い出して、激怒して突っ込んだ。

やめろーっ!!

しかし地面からグロンドルフの体が突如現れアレックスの向かう先を妨害する。
邪魔だ!!ととっさにグロンドルフを殴りつける、その時。
珊瑚がその者に、もうやめて!!お願い。
と泣き叫ぶも。
その者は、フフフフと怪しく笑い二度目の振りかざしで珊瑚の腹を切りつけ命を奪った。


絶命する珊瑚。
その死体を見てアレックスは驚く顔をしながら倒れこむ。

嘘だろ?これは悪夢なんだ、やめろ!!悪夢なら覚めてくれ!!

うぉぉーーーー!
と叫ぶ声がした。


邪悪の黒いオーラを吹き出しそれが地球の文明を滅ぼす黒い黒炎の隕石を放っていた。

(破壊する!!何もかも!!)

(破壊する!)

炎で焼かれ都市は壊滅。

この時地球の文明を壊滅させた者こそ自分であるとこの時をもって理解するのであった。


しかしそこへ何者かが現れた。

(何故これほどまで過ちを繰り返す?)

怒りで我を忘れたアレックスの前にその者は現れ虹色の剣を抜いた。

(ふざけんな!!珊瑚ちゃんがいないこんな世界なんど消えてしまえ)
憤怒で怒り狂うアレックスの前にその者は言った。

(愚かな、自分が 命より大切に思っているものでも 他人は 容易く踏みつける、貴様はそうやって怒りで踏みつける愚か者なのか? )

アレックスは叫んだ
(俺は珊瑚を失った!!失ったんだ!!)

するとその者は虹色の剣を向けて言った。
(たとえ理由はどうであれ、貴様は命を何だと思っているんだ)

アレックスは怒った!!
(黙れ!!俺はこんな世界を滅ぼすだけだ!)


するとその者は覚悟を決めた顔をして言った。
(もし悪魔になることを選ぶのならば貴様を滅ぼそう)


その者は一瞬時を止めたかのような速さで憤怒するアレックスの体を虹色の剣で切り裂いた。

(怒りに打ち勝て、本当に強き者は残酷な現実と向き合う、そして弱き者を守り、世界に命を与えられるものだ)
そう言われアレックスは消滅した。


消滅する自身の体、それは何とも言えぬ悲しさだけがあった。


すると場面は戻る。


バカなのと言う声がするのであった。



そこはアレックスと珊瑚が何気なく町を歩いていた時に戻っていた。

珊瑚はやはりあの子をいじめるあんたが私なんかのどこを見て接してくれているのはわからないと冷たく言う。

いじめるって誰を?

ふとアレックスはそんな珊瑚に聞くと。





はぁ!!と声を漏らしながら 珊瑚が頭を抱えながら歩いている。

アレックスはこの状況に訳の分からないままひたすら何が現実で、何が本当なのか考えているのだった。