ド名作
仙台まで我慢できずに配信を観てしまいました………。ということで旅行記は先送り。
琥珀って名作の呼び声高いけど、確かに名作なんだろうけど、だってクロードただのクズじゃん………と思っていたのですが。いやクロードがクズであるという意見に変わりはないのですが。
めちゃくちゃ名作だわこれは……（手のひら返しのプロ）
・割り切ってマヌカンをしているシャロンも、割り切ってジゴロをしているルイも、所詮は人間であって心の在り処は同じで、ままならぬ心に振り回されて生きている。
・日の当たる道をまっすぐに歩いてきたはずのクロードも、クロードという人間像を勝手に描いて愛していたフランソワーズも、揺れ動く心を見ないふりはできない。違う世界に生きているようで、誰もが同じ人間だから。
・浮ついて今を生きるジゴロたちも、美しさと才能で世を渡る女たちも、パトロンも、貴族も、誰一人完璧な人間はいなくて、でも不完全だからこそ魅力的だし愛おしい。そういうことですね柴田先生…！
・「心にもないことを言う、振舞う」「そうすべきだ（すべきではない）と分かっているのに、できない」という「裏腹」、少なくとも理解するのに私は38年の歳月を要しましたし、これは上級生コンビにしか出せない味わいだと思いました。ちなじゅり、最高すぎる……クロードは最低のクズだけど…ちなじゅりは最高すぎた……
・シャロン＠天紫珠李ちゃんは決して小悪魔じゃなくて、自分がどう見られているか・どんな振る舞いを期待されているか理解した賢い女性だし、男の敷いたレールを歩むことを諦めてもいる。クロードと共に行くことはそこから外れることを意味していて、諦めながらも期待している。でも、期待が外れても、泣き叫んだりはしない。そう振舞うことを自分自身が許せない、気位の高さもある。あましの解釈が好きだ…！
・クロード＠鳳月杏さまの、一目で惹かれ、求め、渇望する…崇拝し、敬愛し、情熱のままに引き寄せられる芝居……クズなんだけど、これはズルい……頭では分かっているのに心が求めてしまうんだよね、分からないけど、経験ぜんぜんないけど、どんなに諦めようとしても胸に燃え上がる炎が消えないんだよね、全然分からないけど！なぜか分かってしまう！！！
・ジゴロとして生きているルイ＠水美舞斗さまのきっぱりした男らしさ、箱入りで育てられたフランソワーズ＠白河りりちゃんの健気さとズルさ、クロードの親友でありフランソワーズの兄としてのミッシェル＠礼華はるくんの友達甲斐があって真っ当な人柄。どれもバランスが良くて最高でした。
・分かりやすい金満家のジョルジュ・ドゥ・ボーモン伯爵＠凛城きらさんとか、パリじゅうの花を一手に率いる（意味深）シャルル・ドゥ・ノアーユ子爵＠夢奈瑠音ぴ、それからジゴロたちの元締めエヴァ＠白雪さち花さん、気鋭のデザイナーポワレ＠春海ゆうさま、それにジゴロのアルベール＠英かおとさま、火遊びする伯爵夫人のイヴォンヌ＠妃純凛ちゃん……なんかもう、解釈一致すぎて怖かった。
・婚約者ポール＠甲海夏帆くんがありながらジゴロのピエール＠七城雅くんに夢中な貴族の令嬢ジュヌヴィエーヴ＠きよら羽龍ちゃんっていうのもありましたね。その令嬢の母で過保護なシモーヌ＠梨花ますみさまと、全部知ってるけど知らないふりが得意なカトリーヌ＠咲彩いちごちゃん。笑
・シャロンの取り巻きとしてのアルマン＠朝陽つばさくん、フレデリーク＠柊木絢斗くん、元カレ（というか元パトロン？愛人？）コルベール＠大楠てらくんとかも良かったな～～。いや全員良かったんだわ本当に。
・あとクラブで歌う歌手、ミミ＠一乃凛ちゃんが最高にムーディで大好きでした。天才なのかな？
ショーはプロローグからメロディも歌詞も違ってびっくり。というか改めて、本公演のあのショーって「トップスター退団公演」として構成されていたんだなあとしみじみと思いました。それを「新トップスターお披露目公演」として構成し直すとこうなるのね！新鮮！
月組のショーのなかにいる水美さん、凛城さんも新鮮でありつつ、お二人とも鳳月さんとご縁があって不思議にしっくり来ていて。
トップコンビのデュエットが本公演と同じくたくさんあって、でも全部違ったのも良かったなあ。特に最後のお二人ともハットをかぶって登場されたデュエダン、素敵すぎましたね。互いのハットを奪って→袖に投げるのなんて、カッコよすぎて悲鳴よ悲鳴。こういうの見たかったのよ！
いや～～～楽しいしエモいし素敵で最高のショーでした。これを…仙台で…マチソワしちゃうんだ、私…！
（しかも実はマチソワとも通路側なのです）（そんなことある？？？）
仙台の記憶がございません可能性も高いですが、また感想にお付き合いいただけると幸いです。
ではでは……次はBLUFF……！