花組 激情/GRAND MIRAGE! 11/25マチネ(ホクト文化ホール) | 晴れ、ときどき観劇。

晴れ、ときどき観劇。

30代OLの日常ときどき観劇、たまに旅行

 

 

 

花組からしか摂取できない栄養素を浴びる。

 

 

 
(…ていうか、なに?このゴミみたいなアングル……)
 
 
観ました!
長野、我が家からぴったり2時間ほどで到着できるんですよ……たぶん横浜より近い。マチソワ日帰りも全然イケる。まあわたくしは逆方向の新幹線に乗って富山で美味しいものをたらふくいただき、その後ビジホで感想をポチポチ打っていたりなどしたのですが。
 
さて、激情、、、
2016年に宇月さんを追いかけ回して(別にファンクラブにも入っていなかったのに)梅田・富山・千葉・福岡と追いかけ回したのが記憶に新しいわけですが、なんか、新しかった。7年のあいだに記憶が抹消されたわけではなくて、衣装やら曲やらが新しくなっていたから。……え、新しくなってましたよね??知らない曲3曲くらいあったもん。私の記憶が抹消されている説も根強いですけど。
そうかと思えば当時もメリメ/ガルシアを演じた凪七瑠海さまが同じお役で出ていらして、当時は龍真咲コンでSHIMONを演じておられた紫門ゆりやさま下衆ロイヤルという新しいジャンルを開拓してスニーガ中尉を演じておられて。
昔からちゃぴちゃんに似ていると言われていた星空美咲ちゃんがビジュアルは似ているけれどかなり違うカルメンで、以前のホセとは似ても似つかない永久輝せあさまが生真面目で神経質だからこそいったん逸れてしまった道を驀進しておられて。
もじゃもじゃお髭を付けても美しさが誤魔化せない帆純まひろダンカイレがステッキをくるくるするのが素敵胡散臭くて目が離せなかったり。珍しく金髪の!それなりに不良だけどそれなりに不良だからこそ逆に大きくは道を踏み外さない侑輝モラレス大弥くんが!それなりに不良っぽいけどホセの犯罪にドン引きしているのが好きすぎたり!
一之瀬航季くん宇月レメンダーとしとは全く違いながら似通ったところもあって組織のなかでお兄さんポジで面倒見が良くて鈴美那なつ紀ちゃんメルセデスのことが大好きでにこにこしたし、咲乃深音ちゃんミカエラは少女感というか聖女感が素晴らしかったし、フラスキータ美風舞良さんはロマの一員として自然に溶け込んでいたし。
そして忘れちゃならねえエスカミリオ綺城ひか理さまは、新進気鋭のマタドールで笑っちゃうくらいモテるしナルでイケメンが持ち芸になるくらいイケメン、という説得力がすごかったですね。笑
そういえばエスあかミリオの曲も新曲でしたよね…?似たような曲は歌っていたけど、メロディが違った…と思うんだけど……。
メロディが違ったといえば、カルメンがひとり店(イーリャスパスティーリャって言ってる?あれ一生聞き取れる気がしない…笑)でホセを待つとき、ハミングで「忘れないあんたのこと」のメロディを歌っていたと記憶しているのですが、「ライラライライ…」とハミングしていましたね。そういう細かい変更は先生が客を飽きさせないために指定しているのかしら。別に飽きないけどね。

・美咲ちゃんに恋をして、ままならない恋に身を持ち崩して、連れ戻しに来た上司(※厳密に言えば連れ戻しに来たわけではない)を殺し、女の夫を殺し、情念で女の浮気相手を殺し(※浮気判定は厳しめホセ基準なので怪しいところ。殺害についても情念なのでおそらく不可罰)、最終的には女まで殺して、処刑される。なんだろうな……こういうお役をしてもらいたい・やたらと似合う役者さんっていますよね。でもそういう意味では、映像でしか見たことのない柚希さんも、生で見た珠城さんも、大型の穏やかな獣だったのにカルメンによって内に隠し持っていた獣性を引きずり出されてしまった、という感じだったのに対して、ひとこちゃんホセは生真面目で神経質だけど昔から常にその危うさを孕んでいた感じがした。たまたま相手がカルメンだっただけで、それがミカエラみたいなうんざりするほど一途で貞淑な女でなければ相手が誰でもメンがヘラりそう。イケメンだと思ってホイホイ近づくと危ないタイプ。仕事に行くな…!とか言い出しそうな感じ。私の仕事はごく普通の会社員で職場には恋愛対象になる男なんていないしそもそも恋愛をするために会社に行っていない、とどれだけ説明しても聞いてくれないの。でもさ、あなたこの前クビになったばかりじゃない、私が働かないと二人でどうやって暮らしていけばいいの?(なりきるな)
・新しさを演出するパーツのひとつ、お衣装ですが。いや、、、ひとこちゃん、ベージュのシッポつきジャケットお似合いだったよ?左身頃だけラメ糸ストライプの地織りがあるのオシャレだったし、ギャリソンキャップも素敵だったよ?けどさ~~~~激情といえば肋骨飾りのある青い軍服にベレー帽に黄色の手袋じゃんか~~~~なんでそこ変えたんだよ~~~~!!!!!
・良かったんだけど。そこだけは……たぶん5回くらい見られれば目が慣れて気にならなくなったと思うんですけど、映像でも生でも青軍服を見ておりましたものですから、どうにも、、そこだけは、、、ハイ。でした。
 

ショー。

凪七さんの花組ショー(なのか、レビューなのか)への親和性よ! プロローグのふわふわひらひらしたお衣装はもちろんのこと、ゴールデンデイズのきらきら軍服プリンスからの、フィナーレ前のきらきらモチーフ付き黒燕尾。参りました。タカラジェンヌって……学年を重ねるごとにどんどん洗練されていくのに、年齢は一定のところから若返っていく?あの現象なんなんでしょう。物理法則は無視している。
・そういう意味では紫門さんも、まじ、ロイヤルはロイヤルなんだけど研9くらいのフレッシュさがすごかった。そしてフレッシュでロイヤルなんだけど、シボネーでは遠慮会釈なく踊り散らかしているし、どんなに激しくても笑顔は常にものすごくきれいで可愛いし、周囲に清浄な空気が漂っているし。崇めたい。
美風さんももともと可愛らしい人だからか、お芝居でもショーでも可愛らしくて、当たり前だけど雰囲気のある歌声が空気をがらっと変えるのがお見事でした。ベネツィアで紫門さんとのカップルが可愛かったなぁ~
舞月さんもフレッシュ……花組は上級生が軒並みフレッシュ可愛くて、年齢を自在に操るマントラを会得しているとしか思えない。(それはマハーバーラタですよ)(マハーバーラタにそんなマントラは出てきませんよ)ゴールデンデイズにいらっしゃいましたよね、水色軍服が似合うんだわ、もう。
羽立さんの際立つ存在感と、美声!おおらかであたたかい雰囲気がレビューにぴったり。毎回言ってる気がしますが「花組ショーを観ている感を味わわせてくださる男役さん」のひとりです。お芝居ではファニート、ファニートって確か貴千さんが演じていた、ちょっと若いヤンチャなお役でしたよね。ボスにビビり散らかして大きい身体を小さく縮めているのが可愛くて微笑ましかった~、あの細くて華奢なボスに一体何をされたのか、、、
綺城さん、娘役さんに対するときの包容力って言うのでしょうか…柔らかく包み込むような空気感が素晴らしいですよね。委ねたい、私も。(出てくるな)
帆純さんはさ、お芝居との高低差がズルすぎるで賞(ダサッ)を堂々の受賞だよ。お髭もじゃおじさまダンカイレ(とはいえ膝の怪我で引退するまでは花形ダンサーだった、今では店の子たちの引き立て役になるために敢えて髭もじゃにして美貌を隠しているけど隠しきれずひっきりなしに声がかかっている)からの、中性的で健康的で清潔感があふれているのが逆に背徳的な男役…私はなにを言っているの…お巡りさん違うんです…言葉のチョイスを間違っただけなんです…もう間違えないんでお引き取り下さい……
・わたくし高峰さんってごく最近まで存じ上げなかったのですが、本当にきれいですよね。そしてザ・花組なノーブル感というか、スッとしてる。「シュッ」か。本当に花組さんは涼しげな男役さんがすくすく育つ土壌をお持ちでおられるのですね…
一之瀬さん、全ツシボネーでも!美咲ちゃんを肩に担いでいた!!!(仰天)驚きすぎてしばらく一之瀬さんのことしか見えなかった……すごすぎんか……?あれは全国のお客様どよめくわ。私も初見でもないのにジワに加わっちゃった。笑 はなこちゃんの無条件で信じたくなるにこにこと柔らかい笑顔、レビューの雰囲気にぴったりだし、だからこそお芝居で下衆な役を演じてほしすぎる。
侑輝大弥くん、も~~~~~好き。踊り方も表情の付け方も大好き。目の使い方も天才。オフのふにゃふにゃへにゃへにゃだいやちゃんとは、確実に、別人。二人いる。どの場面も大好きなんですけどシボネーの大弥くんは格別ですよね。舞台奥に歩いて行きながら肩を回しつつ半分振り返るときの、あの目!目!伏し目の上目遣いで白目の効かせ方が確信犯、そのうえ薄く開いた唇が、もう、まさに蠱惑。重心の下げ方とか左右へのふり幅が誰よりも深くてひとつも手抜きせず踊ったうえに、その蠱惑。後半なんて苦しいだろうに苦しさを微塵も感じさせない余裕綽々の顔で唇を片側吊り上げて微笑む、その……ファムでありオムでもあるファタールだよ~~両性具有的な魅力が堪らないよ~~悪いことには使わないから銀行口座教えて?何をするわけじゃないけど参考までにさ、教えて?ね?おまわりさんこっちです!
美里玲菜ちゃんの中に流れる綺咲家の遺伝子がいい仕事をしすぎている。健康美人!でありながら少女めいた雰囲気が過ぎり、かつ、「分かっている」見せ方が完璧。キュートでコケティッシュ。かわいいの天才。
星空美咲ちゃんは、なんかこう、不安なし!準備万端!という感じでした。何がとは言わないけど。(言ってるようなもん)小さいころからヒロインをして経験を積んでいるから、なのか、もともと素質があるから、なのか、両方なのかな。すごいですなあ。デュエットダンスが可愛くて好きでした。
・そしてひとこちゃん。赤いルージュが似合う、鋭い美貌でありながら屈託のない笑顔が可愛い、歌声の大きさと安定感がすさまじい、細身でありながらパワフルな、なんというか、、、早霧さんと望海さんと月城さんを思い出さずにはいられないけれどオリジナルでしかない、ひれ伏さずにはいられないスター様でいらっしゃいました。圧巻。2番手さんが全国ツアーを回られるときの常で、お衣装も振り付けも柚香さん用だな…と思った箇所はちらほらあったのですが(リフトとか。砂漠の場面のリフトはちょっと変形になっていたけど…)(あとパレードのお衣装は大羽根も含めありものを出してきた感じでしたよね)、今後ご自身のために作られたショー、そしてお芝居で更なる魅力を爆発されることでしょう。この方ぼろぼろにもしたいけどコメディも抜群に上手いという、上記3名の遺伝子を兼ね備えていますからね、どん底の悲劇あり、大爆笑の喜劇ありでお願いしたいものです。……あれ、私なんか先走ってますね。めんごめんご。
 
 
では次は旅行記事。