花組 CASANOVA 2/11(宝塚大劇場) | 晴れ、ときどき観劇。

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仮面舞踏会を催さずにはいられない人たち。

 

 

 

 

 

 

 

 

見てきました!!

 

全体の感想としては「面白かった」「みりおさんが世紀の色男だった」「仙名さんが無邪気で可愛いキャラだった」なのですけど、もう、どっかで見たことある場面の連続。…どっかでというか…まあ小池先生ですよね…。

生田大和というセンシティブなオタク宇田川の独断と偏見調べ)が、小池修一郎という明るい鬼才の足跡を辿ると、こう仕上がるのか~~…と感じた。なんか、ほとんど同じなんだけど、ちょっと変化球を投げてみるみたいな。素直じゃないみたいな。

なので、テイストとしてはAll For Oneみたいな感じに寄せようとしていたであろうに(またはそれが劇団の発注であったであろうに)、隙あらばちょっと良いこと言ってやろうとしてくるというか…また抽象的なんだか哲学的なんだか私には解せない感じの一連の会話を捩じ込んでくるから、「そんなに写実的に作品を作り込みたかったならば笑いの要素を排除すればよかったのに」と思いました。

強引でご都合主義、そんなのは仕方ないし当然なんですけど、だったら良いこと言おうとしないでほしい。うるせー!!!黙って笑わせろーーー!!!!(?)

 

あと、苦手な方のジュンアリムラでした。

旅をご一緒してくださったM奈子さんと話していてなるほどと思ったのですが、私は、「小池修一郎(とかうえくみ先生ハートとか)が監修する世界のジュンアリムラ」が好きなのであって、「自由に創作を繰り広げるジュンアリムラ」は結構苦手かも知れません。太陽王とか。いや、キムシン先生とか生田先生が監修した結果アレなのかもしれないけど…

 

 

ということで、苦手だったところは上に全部書いたから、あとは感想!

 

・ジャコモ・カサノヴァ@明日海りおさまお…おみ足のもとに…五体投地してもよろしいでしょうか…。(だめです)1000人の女と恋を楽しんだ男が見つける本当の愛、って鼻で笑いたくなるようなテーマ(宇田川さんひどすぎでは?)なのに、みりおさんが演じたとたんに説得力しかない。たらしなみりおさんも誠実なみりおさんも楽しめる、一粒で二度おいしい作品。アッシュな長めの金髪が素敵すぎるう…!!!そして、やはり、あの抜け感ですよ。余裕。声も表情も、抜くのよねみりおさん。だからこそ本気モードのギャップが…ギャップが……最高だったなマジで!!!!!!!!!!!!!!あの、運命の恋人かもしれないと思ってベアトリーチェに会いに行ったら結婚を前提にされててオロオロしてるの、最強に可愛かったので私も今度みりおさんに会ったら結婚を迫ってみたいと思います。

・でも本当のお父さんがどうのこうのみたいな伏線、回収しないなら張らなくて良かったと思います。

 

・ベアトリーチェ@仙名彩世さま。す…すごい数のアクセサリーでは…!?出てくるたびに魔法みたいにアクセサリーが変わっていて仰天。そして、どういう人なのか分からん!!笑 修道院で読書を通じて見聞を広め、当時としては先進的な女性であり、自由を求め朗らかでありながらも、課せられた義務と責任は果たす…みたいな?完璧やん。総合点が高すぎる。総合の仙名すぎる。いいのか。合ってた。

・ポスターのお衣装は上半身がとっても素敵なのに全身だと装飾過多でちょっと変だったな~。時代考証もへったくれもないけど赤いドレスが一番きれいだったように思います。

 

・コンデュルメル卿@柚香光さん。ちょw まさに護衛隊のベルナルド(れいこ)っていうか、護衛隊の制服を着た人を従えてたし、世界線がクロスしすぎてて笑った。黒いのかと思いきや鈍いし意外と素直だし、…なんなのあの子…?母性くすぐってきちゃう系…??そりゃ奥さんも拗らせちゃうわ…

 

・コンデュルメル夫人@鳳月杏さま。わたし、もし自分が本作の関係者だったら他の何を差し置いてもちなつさまのスカートにスリットを入れると豪語していたのですが、ちゃんと入っていました。安心してください。ちなみに網タイツでロングのグラディエーターブーツでした。ナイスエロス。

・拗らせソングがめちゃくちゃ音程が乱高下するタイプの楽曲だったのですが(私が好きなやつ)、とっても綺麗でびっくり。ていうかセリフも普通に女性として綺麗でびっくり。そうだそうだこの人センスの塊なんだったわ。

 

・バルビ神父@水美舞斗さん。破戒神父。笑 まあそんな色気振りまいてたらね…。しばらく囚人だったせいで小汚くなっちゃったせいか、みりおさんと一緒にいるせいか、女たちには割と冷ためにあしらわれていましたが、…やだーハートうちくる???ハートハートハート(好き)

 

・あとは、もう、コンスタンティーノ@瀬戸かずやさんゾルチ夫人@花野じゅりあさんじゃない???この二人おバカわいすぎてたまりませんでした。美しさでコンデュルメル卿を虜にしながらカサノヴァに心を奪われていた女、ゾルチ夫人…そして権力に目のくらんだ成金商人のコンスタンティーノ。意外なことに猫ちゃんが大好きなコンスタンティーノが宮廷で見かけた猫ちゃんを追いかけていくと、地下室に囚われたゾルチ夫人を発見。喉が渇いたのでたまたま持っていた媚薬を飲んでしまった結果、ゾルチ夫人の美しさに一目ぼれするコンスタンティーノ。二人は牢に捕らえられるが、コンスタンティーノは自分の冒険譚をゾルチ夫人に語って聞かせ、ゾルチ夫人も猫ちゃんもその話に夢中になる。お腹が空いた3人は、みんなで牢を抜け出して、コンスタンティーノの船でごはんを食べるのだった。馬鹿か!!!!!!!!(超好き)

 

・可愛い子がぞろぞろ出てきて最高。オペラ忙しい忙しい。華優希ちゃんが着てたの、AFOでちゃぴさまが女の子だったら♪で着てたドレスだったんですね~~。見覚えしかなくて凝視してたけど分からず、先人の知恵にお世話になりました。

 

・そして、そう。仮面舞踏会ですよ。小池修一郎の弟子たち、仮面舞踏会を催しがちだから今回もあるんじゃないかな…なんせベネツィアだし本場だもんね、と思ったら、本当に開催するんだもの。笑 しかも、「なんで仮面舞踏会!?」「ここはベネツィア、本場だから!!」みたいなセリフまで入れてて、コイツwwwwwwwwwwってなりました。M奈子さんと肘を小突きあってしまった。ほんと、仮面舞踏会好きね!

・その割に仮面舞踏会では話が動かないのが師匠との違いだな…と感じました。せっかく仮面舞踏会やるなら、物語の「転」にしよ????

 

 

・「ウジ虫!」って罵倒はなかなか人生において耳にしたことがなかったのですが、…っていうか小池イズムの継承者の舞台以外で耳にすることもないと思いますし一生言うこともないと思いますけど(言わないでください)、インパクトあるよなーと思って聞いております。

 

 

そんな感じで、役者のことを考えるとめっちゃ面白くて楽しかったんですが、ひとたび脚本とか衣装について考え始めるとふつふつと湧き上がるものがある、そんな作品でした。笑

 

面白かったけど何十回も見るのは辛いかなー。ふつう何十回も見ないからいっか。

 

 

では!!!1回見るのも辛そうな(別の意味で)ラブネバーダイ、今週末行ってまいります。