持論だが、男は彼女がいる状態のほうが本業のパフォーマンスが高くなるものと思う。

もはや異性の獲得にエネルギーを割く必要がないので本業に専念できるし、彼女という存在が齎す幸福感がポジティブな思考を惹起し、あらゆる活動へのモチベーションを向上させるに相違ないからだ。

逆に言えば、彼女がいない男というのは仕事と彼女さがしの二正面作戦を余儀なくされ、それによる疲弊に苛まれながら戦っていかねばならぬのである。

その意味で、男は彼女がいる状態においてはじめて己の能力を遺憾無く発揮し得ると言うことができるだろう。

とすると、彼女がいない僕はこれまで長らく本来の実力に対して何割引きかの状態だったということになる。

つまり僕は彼女がいないという呪縛によって手枷足枷をつけられた状態で戦ってきたわけだ。

なんというストイックさ。

それは言わば亀仙流の修業のようなものである。

亀の甲羅を背負って牛乳配達やら畑仕事やらを行うあの修業によって、悟空とクリリンは大した期間やってないのに凄まじいジャンプ力を手に入れていた。

それを考えると、物凄い長いあいだ修業生活を送ってきた僕の実力が一体どれほどのものになってしまったのか、想像するだに恐ろしいものである。

しかも、彼女がいないにもかかわらず彼女いる人にひけをとらないこのパフォーマンス。

あーもうこわい。
自分の能力がこわい。



…。



はい、以上です。
いいえ、別にむなしくないです。