うーっす!!弓手師だぞこのやろーなんか文句あっか!!
何?ユンディストにしては弓手利いてないですねだと?
うっさいうっさい!!利いてるときは利いてんだこのやろー!!めったにないけどね!
今日は、四限になんかTOEFLをパソコンで勉強できるシステムとやらのガイダンスが入っていた。
別に強制参加じゃないんだが、やっぱこれからの時代英語できなきゃ土民と同じ扱いしか受けられないかんね!インターナショナルでインテリジェントでユンディーな(弓手的な)男を目指さなきゃ!!そのためには、TOEFLとかTOEICとかは必ず俺の助けになってくれよう!せっかく無料でそんなん受けられるんだったら、やらなきゃ損ってもんでしょ!!そうだそうだ!!やるぞー!!ひゃっほー!!
と、思ったからである。いつになくアクティヴである。能動的である。生産的である。
なので、やる気満々の俺は、昼から「今日はガイダンスで掃除遅刻するかもしんないんですメール」を同期の数人に送りつけ、準備万端、何でも来たれ、俺の意志はかてぇぞこのやろう、という気分でガイダンスを心待ちにしていたのである。
それは言わば、消極的かつ引っ込み思案、チキンで冷めてる無気力男である俺が、その秘められし潜在能力の開拓に、初めて自ら進んでその第一歩を踏み出したという記念すべきターニングポイントであり、俺の心の奥底に長らく眠っていたフロンティア・スピリットの発現であり、そして同時に、活発で明るくて面白くてモテる男になるための登竜門として位置付けられうるものであったのである。
四限。
意気揚々と弓手師は会場へと足を運んだ。
ここだ。四号館307号室。間違いない。ここだと言うことは、さっきロシアに聞いたので間違いない。
あたりを見回すと、確かにガイダンスを受けるっぽい奴らが集まっている・・・。みんなアクティヴそうだぜ・・・。フロンティア精神を持ち合わせてそうだぜ・・・。モテ男モテ子勢ぞろいだぜ・・・。
ふふ・・・なんだか武者震いがしてきやがった・・・!!
・・・よし!!いくぜ!!HERE WE GO!!EVERYBODY COME ON, YO-----!!
ガチャ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・あれ?
席埋まってんじゃん。何これ。パソコン一台も空いてないじゃん。うそー。
そんなことはお構い無しに、なんかおばさんがガイダンス始めそうな雰囲気を出している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・。
・・・・・あ、やーめた。
意志ボッキリ折れたね。俺の意志かたいけど脆かったんだね、きっと。うん。
いわばダイアモンド?ダイアモンド的な意志だったわけだね、うんうん。
TOEFLなんて意味ねえよ!!そんな統一された規格で一体人の価値の何がはかれるっていうんだバカヤロー!!ふざけんな!!あほ!!マヌケ!!
英語なんてできなくても問題ねえよ!!人並みにできりゃ問題ねえだろ!!
なに?インターナショナル?くそくらえ!!
そんな外国のツールに頼らなくたって俺自身の価値で国際競争を勝ち抜いてみせるってんだばかやろー!!
土民さんこんにちわってもんだこのやろー!これから僕もお仲間に入れてくださいってもんだこんちくしょー!!
かくして、弓手師は今日も、選練はもちろん掃除にも、無事に間に合うことができたのであった。
いやはや、人生ってのは、思ったようにいかないもんだね。
それでこそ、my life。