バイト先が小児科なのですが、その関係で少しの間だけ生後7か月の赤ん坊をしばらくだっこさせてもらいました。
赤ん坊って、ちっちゃいねぇほんと。
あんだけちっさいのが、母親のお腹で成長してお腹から出てきたってこと。胸元にまるっと収まっちゃうくらいにちっさいこと。片手で抱えられるくらい軽いこと。ちょっと力を込めれば壊れてしまいそうなくらい柔らかくて弱弱しくてかわいいこと。そして昔も自分はああだったこと。

赤ん坊抱いてる時はただ弱弱しくて頼りなくて可愛くてってばかり考えていたけれど、
数日たってみると、なんだかいろいろ考えちゃって駄目ねほんと。
何故かわからんけど目頭が熱くなるんだよねぇ・・・なんでかね。年か、年なのか。


そう、最近読んだ本が「重力ピエロ」と「煙か土か食い物」だったのだけど。
これがまたさ、両方とも家族ものでもう嫌になっちゃうったらありゃしない。
重力ピエロなんて、一回読むの挫折したんだぞ挫折。読んでて悲しくなっちゃって。
煙か土か食い物も、話としてはもちろんすごく良かったんだが、個人的感情としては複雑だ。

なんつーか、今まで問題はあるけれど特別取り上げるようなことではないと思っていた自分の家族や両親についてのことは、やっぱり割と自分の中でそれなりの部分を占めているのかもしれない。
だって、こういう風に小説で家族だの両親だのの不仲やら愛やらがテーマだと、どうしても自分の家族に照らし合わせちゃって考えさせられちゃって、すごくすごくすごおおおおおく嫌なんだもの。

もう考えたくないし思い出したくない。
自分が、両親に対して本当はどう思ってるかとか、昔のあれは本当に家族といえたのかどうかとか、父親は父親として、母親は母親として、そして私は子供として、本当にあれでよかったのかとか誰が悪くて誰が悪くないのとか。
もう考えたくない。疲れたんだもう。
全部すっかり忘れてなかったことにして、もう触れたくない。
惨めな気持ちになるのはもうたくさんだし。

本は好きなのに、ときどき家族だのなんだのがテーマにされちゃってるのにあたるとホントまさに心が抉られる気分になる。