■アデル/ファラオと復活の秘薬


・・・はじめに言っておきますが...この映画は冒険活劇というよりは、フランス特有のパロディだと思って見て頂いた方がしっくりくると思います。
   決してフランス版女インディー・ジョーンズとは思わないで下さい。 どっちかっていうとピンクパンサーですw




物語は、1911年真夜中のパリで始まる。
1人の太った紳士が酔って家路の途中、ブロンズ像向けてタチションをしている(ここでフレンチジョークがw)とその像が光り出し、紳士は慌てて逃げ出す。
実はこの光はエスペランデュ教授(ジャッキー・ネルセシアン)の自宅からのものであった。

そのころ売れっ子ジャーナリストのアデル・ブラン=セック(ルイーズ・ブルゴワン)は、出版社の依頼でインカの秘宝探しに行く予定を無視し、ファラオの秘薬を探しにエジプトにいた。
アデルはラクダにまたがり、目的の発掘現場にたどり着くと、ジャーナリストの情報と感で墓の入り口を見つけ、秘薬のキーとなるミイラを見つける。
しかしそこに駆けつけたエジプト政府側は、アデルを盗掘者として銃殺刑にしようとする。間一髪で別の出口を見つけたアデルは墓から逃げ出し、ナイル河の中に出てくる。



一方パリでは、エスペランデュ教授が復活させた翼竜が、元パリ市長とカンカンダンスの売れっ子スターが乗った車をセーヌ河に落とし殺したことが新聞の話題となり、それを沈静化しようとするフランスの大統領の命令が廻りに廻ってでカポニ警部に届く。
(大統領->内務大臣->警視総監->警察署長->カポニ警部)



・・・カポニ警部は、翼竜騒ぎを解決できるのか?そして、アデルはファラオの秘薬を手に入れられるのか...この映画は最後のエンドロールが終わるまで席を立たないで下さい。
   私が見たときも、エンドロールと勘違いして、10名程が退席していきましたが・・・おしいことしたと思いますよ!w





<<<<<  ここからは、ネタバレです。 まだ見ていない方は見ないことをお勧めします。www  >>>











パリに戻ったアデルの荷物には、大きな木箱があった。その中身は発掘した墓から持ち出したファラオの偉大な医者のミイラだった。
アデルは、双子の妹アガット・ブラン=セック(ロール・ドゥ・クレルモン=トネール)の病気を治すためにファラオの秘薬を探していたのであった。

そんな時に、以前アデルが書いた本(ルポルタージュ「氷の怪物」)のサイン会でアデルに一目惚れした生物学者メナール教授(フィリップ・ナオン)の助手 アンドレフ・ズボロフスキー(ニコラ・ジロー)は、
毎日の様にラブレターをアデルに送っていた。
一方、カポニ警部は翼竜の捜査によって、エスペランデュ教授に辿り着き、教授のアパートでゆで卵を食べようとしたとき、部屋にいた翼竜に襲われる。
この事実により教授はカポニ警部に逮捕されてしまう。

アパートの部屋に戻ったアデルのところに、手紙を持ったズボロフスキーが訪れ、エスペランデュ教授が逮捕されたことを知る。
ミイラを蘇らせることが出来るのは翼竜を蘇らせたエスペランデュ教授だけであるため、アベルは教授を脱獄させようと様々な工作をすが
(1.弁護士に化けて教授に接触、2.留置所の配膳女に化けて計画を伝え、3.シスターに化けて潜入、4.ナースに化けて進入、5.看守に化けて進入)
しかし教授を脱獄させることは出来ず、また最後にエスペランデュ教授が死刑のために移送されたことを知る。
アデルは死刑反対派でもある大統領に恩赦を直訴するが、元パリ市長を含め3人もの死者を出していることから却下されてしまう。
その時、大統領を翼竜が襲うが間一髪でアデルが大統領に覆い伏せ助ける。しかし、大統領の警備はアデルが大統領を襲ったものと間違え警察で事情聴取されてしまう。
落ち込んだアデルは、アパートに戻り風呂に入りながらズボロフスキーの手紙を眺めていたが、その内容に翼竜の巣の場所が書いてあることを見つけ、急いでズボロフスキーの元へ駆けつける。



翼竜を見つけることが出来ないカポニ警部のもとに著名なハンターのジュスタン・ド・サン=ユベール(ジャン=ポール・ルーヴ)が助っ人として捜査に加わる。カポニ警部とサンは翼竜を探すためにエッフェル塔に登る。偶然そこに居た翼竜にカポニ警部は糞をかけられてしまう。
糞の分析から翼竜の餌は羊と判明し、パリ市内の羊のいる場所を羊の着ぐるみを着て捜索することになる。

ズボロフスキーに案内されて翼竜に対面したアデルは、あっと言う間に翼竜を手なずけ翼竜に跨り飛び立っていった。

・・・(-ω-;)ウーン このシーンはまさにアバターのパクリだなw

目隠しをされ、まさにギロチン台に乗せられようとするエスペランデュ教授を翼竜に跨ったアデルが救い、翼竜の巣に戻る。
そこにハンターのサンが現れ、翼竜をライフルで撃ったら、何故かエスペランデュ教授の胸からも血が吹き出て倒れてしまう。
エスペランデュ教授の友人であるメナール教授もそこに居合わせたものだから、激怒したメナール教授はサンからライフルを奪い逆にサンを目掛けて発砲する。
サンは命からがら逃げ出していった。

翼竜とエスペランデュ教授はリンクしているらしく、翼竜が死ぬとエスペランデュ教授も死んでしまう様なので、翼竜の治療をズボロフスキーにまかせ、エスペランデュ教授をアデルのアパートに運んだ。
エスペランデュ教授は最後の力を振り絞りミイラの復活をこころみるが、途中で翼竜が死んだため教授も死んでしまう。

・・・( ̄□ ̄;)! まさかこれでおしまい?ってなことないよねぇ~

アデルは妹との最後の幸せな時を思い出す。
2人でアンツーカーのコートでテニスをしていた。始めはゆるやかなラリーだったが、そのうちに熱が入りパワーテニスに・・・

・・・ウィリアムズ姉妹か!(゜゜;)\(--;) (ビーナス・ウィリアムズとセレナ・ウィリアムズ)

プロ顔負けのラリー中、アデルの打った球が妹アガットの頭に当たり、頭に付けていた簪が倒れたアガットの後頭部から額へと突き刺さり、その時から植物人間状態となったのであった。

妹の治療はダメなのかとアデルがうな垂れていたその時、ミイラが動き出す。
ところが、医師だと思ったミイラは、物理学者であった。医師のミイラはファラオのそばにあるとのことと、エスペランデュ教授の呪文は半径2kmに及ぶことをミイラから教わる。

ここから半径2km・・・アデルはルーブル美術館がありそこにはファラオのミイラもあることを思い出す。
アデルと復活したミイラはルーブルに向かうが、途中で酔っぱらいの紳士に遭遇しミイラが話すものだから気絶してしまう。
ルーブルに着いたアデルは復活していたラムセス2世のミイラに妹のために秘薬をくれる様にお願いをし、ラムセス2世のミイラもその願いを聞き入れ、医師のミイラに妹の治療を命ずる。
医師のミイラは妹の頭から簪を抜き、額に調合した秘薬を塗ると・・・妹の意識がもどった!

・・・w(゜o゜)w オオー! 単純w

そして復活したミイラたちは、凱旋門をくぐりエジプトに旅立っていった。

翌朝、パリの新聞はルーブルから「ミイラが消えた!」が一面で報道され、それを見た大統領は沈静化のために内務大臣に電話する。
...そしてステーキを食べようとしていたカポニ警部の電話が鳴った。

今日こそは告白しようと思いながら花束を持ったズボロフスキーがアデルのアパートを訪れるが、出てきたのは妹のアガットであり、
アデルはまた旅に出てしまったと聞く。

アデルは大きな客船に乗り込み新たな旅を楽しみにしていたが、エジプト政府のよからぬものの陰謀が進んでいた...
そして船が出港し船の全体が写る。その船の側面に書いてあった船名は、TITANIC であった。

(エンドロールが始まる・・・)

・・・これが落ちか...と思っていると、途中で

(アデルがミイラを復活させている頃・・・と表示され)
メナール教授がハンターのサンを殺そうと追っていた。川岸の対面にいたサンにトドメをさそうと思った時に、銃声を聞きつけたカポニ警部が駆けつけ、
メナール教授を逮捕してしまう。
サンはホッとするが、ふと後ろを振り返ると大きなゴリラ2頭がサンを見ていた...

(ここで本当のエンドロールが始まる)

・・・(-ω-;)ウーン なんてシュールなfinなんだぁ~
   まぁ、何にも考えずに見られる作品ですね!個人的にはフレンチなギャグは嫌いじゃないので楽しめましたが...
   それがダメな方にはお勧めできない映画だと思います。
   翼竜やミイラの動きはCGですが、動きのぎこちなさは欧米特有ですね!w


上映時間: 1時間47分
2010年/フランス