昨日Facebookには書いたのですが
自分が転職して2年半携わったサービス(女性向けのカメラアプリ)が
昨日クローズしました。
一人でデザインをほとんど担当してたのでそのときのことを書き残しておきます。
デザイナーが1人という小さなチームで学んだことメモ
メリット:責任感とコミット力が嫌が応にも身につく
一人なので誰にも手伝ってもらえません。
日々の運用の、新規開発も、毎週くるバナーも、
カメラアプリだったのでスタンプやフレームなども
全部一人で行わなければいけません。
デザイナーは一人なので、制作したあらゆるものの責任は自分にきます。
「一番褒められるのも一番怒られる」のもデザイナーだなと思ったのはこのとき。
伸びないとリニューアルをすぐするように言われ、
伸びているサービスのUIをどんどん真似るよう言われました。
デザインが良いからサービスは伸びるし、
デザインが悪いからサービスが停滞してる、と言われた気がしました。
おかげで、開発全てを見ていたし、
アプリの仕様もブラウザの仕様も細かいところまですべて把握していました。
毎週のリリース内容もいつもまとめてエンジニアさんに行ったり
リリース前のチェックもあらゆるパターンでしていたし
「このサービスのクオリティを守るのは自分」
という責任感しかなかったです。
メリット:決定権がある
現在のチームはデザイナーが4名いて、さらにリーダーが上にもいます。
誰かが見てくれる、ということは決定権はリーダーにあります。
一人のときは自分でつくって、自分で決めるということが当たり前でした。
「いいもの」を自問自答し続けて、これというものを作り続けないといけません。
デザインは自分が作るので自分でOKをだす、という経験をしたことは
今思えばよかったと思っています。
デザインにはゴールがないので、ここでOKという線引き(逆にこれはダメという線引きも)を自分で決めなければなりません。
メリット:少人数チームなので仲良く、開発スピードが速かった
多い時で10名、少ない時で4名で運用を経験しました。
仕事中も飲み会もいつも一緒なので、確実に仲良くなります。
おかげで仕事中も、仕様などは口頭で確認して決めて、ということが
多く開発速度は速かったです。(毎週リリースしてた)
長く一緒にいたので、お互いの信頼感もあり
だいたいの内容でデザインは詰められるレベルまでコミュニケーションはとれていました。
デメリット?:サボることは許されない・職種の枠で仕事はしない
多い時で10名、少ない時で4名、ということは
誰一人さぼれません。
誰かが休んだだけで開発はとまります。
もちろん平日だけではたりないとき、土日も出勤してました。
一度急遽葬儀のため福岡に飛んだとき、リニューアルのリリースのため
福岡から帰ってきてそのまま職場にとまりこんで
スタンプ100個描いたこともあります。
特にデザイナーは一人だったため、ほとんど休みは取っていなかったと思います。
誰かが仕事をできないと、誰かが巻き取らないといけない
(カバーしなければならない)ため
職種の枠を超えて誰かがボールをひろう仕事をしなければいけないことを
体感しました。
デメリット?:自分が、という気持ちが強くなる
決定権もあり、クオリティを守り、仕様も決め、
となると「自分がこのサービスをつくった」という意識が強くなる、
というか今思えば強すぎたのだと思います。
毎日サービスもさわったし、サービスのためにネイルもするようになり、
カメラも勉強し、土日も仕事をして、1から10まですべてつくっていた、
こんな環境なら仕方な買ったと思います。
リニューアルをする際、私以外のデザイナーがやる、というのを
上層部が決定したということを聞いたとき、
泣いて泣いて泣いて泣いて、怒り狂って
私はこのチームにはもういられないと思いました。
それぐらい本気でつくっていたので、自分のものをだれかにとられてしまう、
悪いいい方をすれば手柄を横取りされたような気がしました。
でもサービスは自分のものではない、ユーザーのためのものであって
ユーザーに良いものを届けるには私の能力が未熟だったのだと
今なら(納得はしてませんが)理解はできます
デメリット:他のデザイナーの意見を聞きづらくなる
上記でもいったようにサービス愛が強すぎて、
他のデザイナーからの意見やアイデアを受け入れづらくなっていたように
思います。
「誰よりも自分がこのサービスを理解している」と思い、
誰にも触らせたくなかった、というのが本音です。
今の環境では、人の目をとおしていくなかで
クオリティは上がっていくと感じでいるので
人に見せることが必要だと思います。
最後に
いい点も反省点もたくさんありますが、
自分にとってこのサービスに携わっていた2年半が、
今の自分のデザイナーとしてのキャリアをつくってくれたと確信しています。
本気で仕事してきたことを、会社には評価してもらっているのだと思います。
間違いなくこのサービスが自分のデザイナーとしての代表作だと思うし、
だれかの人生の中でこのサービスをつかってくれたことを
誇りに思っています。
いいサービスに携わることができて、本当に良かったです。