よくお電話でお悩み相談してます。ご相談だけだったり、訓練のご依頼だったりいろいろです。
今日もお電話がありました。お名前は言われなかったのですが、犬が唸ったり、噛みついたりすると。
聞いていると、初め男の子が犬欲しさに買った。しかし、世話をせず、ほっとかれて育ったと。それを見かねたよその人が、引き取られました。それから、その方にも噛みつくようになり、その方のおばぁちゃんには特に酷かったようです。間もなく、飼い主さんがさわれなくなり、入院をした事をきっかけに、その方のお姉さんが犬を引き取り今回お電話がありました。
小型犬ですが、もう9歳になり、お姉さんのところへ来て8か月たっているそうです。
お話しを聞いていると、そのお姉さんが「この犬は、とてもかわいそうな犬。ほったらかしにされていた分、私が愛情をたっぷり注いで、可愛がってあげなければ!!」と何度も言われていました。
私は、噛みつくとか唸るとか、もちろん良くないと思いますが、そこだけを見るとワンちゃんが悪いように聞こえるけど、この原因は、まさしくこのお姉さんの言葉に隠されていると確信しました。
かわいそうだったから、腱鞘炎になるまで抱っこしていた。だって、抱っこしてってくるから。
かわいそうだったから、おやつをたくさんあげる。おやつをくれっていうから。
かわいそうだったから、自分が食べてる物をあげる。食べていると、側でくれって鳴くから。
もちろん、お姉さんのお気持ちはよくわかります。
しかし私は、ハッキリ愛情の示し方が間違っているといいました。
続けて、犬は今を生きている動物。自分が過去にどう過ごしてきたかではなく、今の状況を見て生きているのです。
それを、人の罪悪感で、犬のいう通りにしてしまったら、過去だけじゃなく、今でさえ過去と同じになるのです。飼い主さんは、そこを理解すべきです!!
なので、噛みついたり唸るのも、私は犬の気持ちがわかると言い切りましたよ。このような生活をしていれば、リーダー逆転になるのは当たり前です。
さて、アドバイス。
やはり、第1に、ワンちゃんの欲求には応えすぎないこと。
餌をあまり食べないのに、おやつをあげないこと。夕方一回食だったので、朝からおなか空くと思っておやつをあげていた…と言われたので、2回食にし、おやつをむやみにあげない方向でお願いしました。
そして、自分が食べている物を、やらないこと。見えない所にでもやって、我慢させてくださいと。
抱っこしてってきても、自分が抱っこしようと思わない限りは、無視する。
そして、これ大事。犬が寝ている時は、触らない!!これは、前のブログに書きました。このような飼い主さんが触ると非常に危険です。
そして、一番大事なこと。かわいそうという気持ちや、罪悪感は、今日限りで捨てること。
以上です。また、しばらくしたらお電話ください。といって、ほとんど、噛まれることや、唸ることのアドバイスはしませんでした。
気づいてくださったと信じております。