「海の底」 著:有川浩



4月。

桜祭りで開放された米軍横須賀基地。

停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が見た時、
喧騒は悲鳴に変わっていた。

巨大な赤い甲殻類の大群が基地を闊歩し、
次々に人を「食べている」!

自衛官は救出した子供たちと潜水艦へ立てこもるが、
彼らはなぜか「歪んでいた」。

一方、
警察と自衛隊、
米軍の駆け引きの中、
機動隊は凄絶な戦いを強いられていく―――。



高校の頃に読んだ作品。

当時はただただ感服するばかりで深いところまで考えてはいなかった。

けど10年経って読み返せば物事の複雑さに気付く。

自衛官の感情を殺さねばならない辛さや、
子供たちの間の歪みの深さ、
人間を守るという目的は同じなのに手続きを踏まねばならない国のシステムのもどかしさなど。

自分はなんと浅慮だったかと思い知った。

また10年後に読めばまた違った感想が生まれるのだろうか。
 





「空の中」
著:有川浩



200X年、
謎の航空機事故が相次ぎ、
メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。

高度2万、
事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは?

一方地上では、
子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。

大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、
日本に、
人類に降りかかる前代未聞の奇妙な危機とは___。



これも既読の小説。

呼んだのは高校の頃だったか。

あの時は泣けなかったけれど今は違う。

展開は知っているのにぐいぐい引き込まれて、あっという間に読了。

書き下ろしの「仁淀の神様」でまた泣いた。

何度も読みたくなる作品だと思う。


「塩の街」
著:有川浩



塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。

塩は着々と街を飲み込み、
社会を崩壊させようとしていた。

その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、
秋庭と真奈。

世界の片隅で生きる2人の前には、
様々な人が現れ、
消えていく。

だが――「世界とか救ってみたくない?」。

ある日、
そそのかすように囁く者が運命を連れてやってくる。



一応ジャンルはSFになるのだろうか。

既読だったが再読。

人を手放しで慮る、
信じる、
そういった気持ちを思い出させてくれる作品だった。

恋愛要素も満点でSFが苦手な女子にも読みやすい作品だと思う。