こたつさん
あれは中学生の頃の話。お山の麓に住む友達の家に初めて遊びに行った。お父さんの趣味が伝書鳩レースで、家の前の鳩小屋には、そこらで見かける鳩の3倍ぐらいの大きさの鳩が軒を連ねていた。家の中にお邪魔すると、これまた丸々太った猫がいた。その猫は、全身の毛を逆立てて怒っている様子だった。しかも、その怒りの矛先は私だった。特に何かした訳ではない。ただ「お邪魔しまーす」と家に上がりこんだだけ。たったそれだけの事で怒りをかったようだ。無視して通り抜けたが、素早い動きで私の目の前に移動して威嚇してくる。その今にも飛びかかってきそうな勢いに私は恐怖を覚えた。「やばい!やられる!」そう思った私は急いで友達の部屋に駆け込み、パシャりと扉を閉めた。それ以来、猫は好きではない。そんな私にも、昨日素敵な出会いがあった。名前は“ こたつ”とゆう。ピンク色の弾力のある肉球。ヤスリのようなザラザラの舌。こたつの匂いの柔らかな体。猫。可愛い。