かなりインパクトがあり、聞いたその場では爆笑しましたが、その後も忘れられないフレーズではあります。
現在の自分と照らしてどうかというと、結構馬車馬のように働いていますが、種馬のように遊んだことはありません。
しいて例えるならば、奴隷のように働き子猫のように遊ぶといったところでしょうか。
さて、今日は海の日で祝日ですが、会社はやっております。
中小零細企業なので休日は大企業ほどにはありません。
そして、今日も現場では不良をせっせと作り続けています。
今日は暇なのでひとつの製品のコストと品質について考察してみたいと思います。
あるタンクがお客様のところで漏れたというクレームが来て対策書を書いています。そのとき現場の板長とも話して得た考察です。
Φ70のSTPG370という鉄管を輪切りにして胴体とします。
1.6mmの厚さのSPCCという鉄板を金型でプレスして椀型の鏡板に加工しています。
これらを圧入して銅ロウ付けします。
STPG管の外径許容差は一般的に
・25A(Φ34)以下:±0.3mm
・32A(Φ42.7)以上:±0.8%
参考サイト
この場合では±0.56mmまで許容できることになります。
一方鏡板の成形許容差はΦ70±0.05と図面に記載されています。
69.95~70.05の範囲の鏡板に69.44~70.56の太さのものが入ることになります。
雰囲気ロウ付けによる銅ロウ付けの推奨隙間は0.00~0.05mmです。
参考文献「ロウ付・はんだ付入門」
![](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51yd9NtQuDL.jpg)
ろう付・はんだ付入門 (溶接の入門シリーズ (3))
雄側の最小と雌側の最大を組み合わると70.05の雌側に69.44の雄側が入ることになり隙間が0.61mmになってしまいます。
さきほどの推奨隙間0.05とは程遠い隙間になっているのがわかると思います。
ではなぜお互いの寸法許容差を狭めないのか?
それはコストがかかるからです。
お客様からの度重なるコストダウン要請に応えているうちにどうにも身動きが取れない状態になっており、品質を向上させるためのいわゆる「糊代」がまったく確保できない価格です。
なので図面の規格がおかしい、圧入して銅ロウ付けするのに隙間が広すぎると判ってはいても変えられません。
パイプ側を削って鏡板と同じか近い寸法許容差にしようとすると現在も赤字ですがさらにダメージを受けます。