「マイファミリー」8話は、東堂の告白により事件の構造が明らかになる。また、実咲事件も急展開をみせる。
東堂の告白
- 心春事件は実際に発生。心春ちゃんは失踪、妻の亜希も戻ってきていない。
- 心春事件を模倣して友果誘拐を計画。事件を明るみにすることで新たな展開を期待した。亜希の妹である亜矢(鈴間)に協力を依頼。
- 亜矢はハルカナ社に中途入社。盗聴など事前のリサーチにより犯行計画を具体化。
- 東堂たちは温人たちの行動を踏まえて事件を仕掛けた。警察への通報など、全て東堂の読み通りに事態は推移。
- 事件後も事態が変わらなかったため、暴露本を出版。有力な情報提供はなかったが、暴露本を読んだ心春事件の犯人から連絡がきた。
- 犯人からは心春ちゃんの無事が告げられるとともに、新たに優月事件を起こして5億円を回収し、友果事件の身代金5億円と合わせて10億円と引き換えで心春ちゃんを返すと要求される。
- 優月事件後、犯人から1億円を鳴沢宅の勝手口に置くよう指示された。
- すなわち、友果事件・優月事件は東堂が主導して亜矢と実行したが、実咲事件を主導しているのは心春事件の犯人。
- 前話で「被害者に協力させる構図」を書いたが、正解はA-B-AB-A。Aは真犯人、Bは東堂。優月事件は、Aの指示により東堂が実行。
- 実咲事件のことは当初知らなかった。犯人から「新たな誘拐事件」の身代金の受け子をするように指示され、受け渡しの現場で誘拐されたのが実咲ちゃんであることを知る。
- 温人がGPSで追跡したことなどは、東堂から真犯人には伝わっていない。そのため、温人が約束を破ったにも関わらず取引が継続され、亜矢は温人が余計な動きをしないよう釘を刺した。
- 前話で鈴間(亜矢)の言動がどの立場の発言かわかりにくいと書いたが、その伏線は一旦回収。
阿久津・立脇・警察の動き
- 阿久津家を立脇が訪ね、鈴間が東堂の義理の妹であったことを報告する。阿久津は東堂の位置情報を確認し、鳴沢家にいることがわかったため、温人の犯行を確信、警察に通報。
- 警察では、葛城と日下部が、実咲事件が発生しているのは間違いなく、警察も動くべきだと吉乃に訴えるが、吉乃は上層部の指示を待っているとして色よい返事をしない。が、その直後に阿久津からの通報を受け、警察は動くことになる。
新たに加わった伏線
- 温人たちも疑問を抱いていたように、被害者を誘拐することが犯人にとって大きなリスクとなる。優月ちゃんは真犯人が東堂に実行を指示したのに対し、実咲事件は真犯人が自ら(第三者を用いた可能性もあるが)実行したのはなぜか。実咲ちゃんは、真犯人が誘拐するのに有利な条件があったなどの事情が考えらえる。
- 顔見知りなどであれば着いていくかもしれないが、後に逮捕されるリスクがある。
- 真犯人はどのように実咲事件への警察の関与を把握したのか。心春事件や友果事件の際には、携帯電話のやりとりなどで把握したが、今回はきっかけがない。また、取引を中止する理由として、東堂への電話では「警察が動いています」、温人への電話では「警察に通報しましたね」と文言が変化する。これは、警察が当初、葛城らが誘拐が起きている可能性が高いが確証はないとしていたのに対し、後に阿久津からの通報があったことと付合する。つまり、警察内部の人間が関わっていることがほぼ確実になった。
- 可能性は、真犯人が警察内部にいるか、真犯人と繋がる内通者がいるかのどちらか。
- 東堂は真犯人との取引のため倉庫に向かうが、描かれた状況からは、お金の受け渡しを予定していたようには思えない。つまり、東堂を呼び出したのは別の思惑によると想定される。前話で実咲ちゃんが自ら脱出を図っていたこと、本話で転落していたところを発見されたことから、(脱出しようとして誤ったのか、真犯人に突き落とされたのかは不明だが)電話のやりとりをしている時にはすでに転落していた可能性が高い。となると、犯人の目的は現金の回収ではなく、実咲の誘拐あるいは転落の責任を東堂あるいは温人に転嫁しようとしたものと推定される。
- 心春ちゃんの安否について。東堂の告白によれば、真犯人は心春ちゃんは生きているといい、実咲ちゃんと心春ちゃんを返すことを条件に協力させられているが、東堂とのやりとりで、真犯人は警察が動き出したことを理由に「実咲ちゃんをころします」と伝えるが、心春ちゃんには言及しない。
- 東堂の妻は心春事件発生時のアリバイがなく、狂言誘拐の疑いをかけられた。この「事件発生時のアリバイ(がないこと)」が何らかの形で実咲事件に繋がる可能性がある。
- 実咲ちゃんの身代金10億円を1億円ずつ10回に分けた理由。
これまでの伏線のおさらい
- 友果の横浜グループデート。事件の展開にどのように絡むか?
- 実咲から友果に貸されているタブレットと「心春ちゃん」フォルダ。来週の予告編にも登場。
- 阿久津妻の心臓の持病。これまで事件に巻き込まれた親の中でもっとも心身の衰弱が激しい。
- 優月にも後遺症の兆候。三輪夫妻は、友果と同じカウンセリングを受けることを検討(当面様子見)。
- 警察・吉乃課長の末子が来年に大学卒業。
次回予告によれば、実咲ちゃんは意識不明の重体。実咲ちゃんが意識を回復すれば判明する事実も多い。また、警察内部に真犯人もしくは内通者がいることはほぼ確実だが、ハルカナ社の立脇と備前は善意で動いているのか、別の意図があるのか。一連の事件に積極的に絡んでいることはなさそうだが、事件を契機に何かを計画している可能性は残る。次回予告で「非常な決断」とあるのは果たしてどちらか。