聞けない産声 | 向空の下で・kanata・

聞けない産声

2008/4/23に午前中にいつもの産婦人科に36週5日の検診にいったら、アカチャンの心音が確認がとれず、エコーで確認したら心肺停止でアカチャンがお腹の中で亡くなっていました。


突然のことで意味がわからず、「なんで?なんで??」って現状が全く把握できないまま緊急入院することに。

看護婦さんに「胎動はいつまであった???」ってきかれたんだけど、自分のなかであいまいでよくわからず、たしか私の誕生日4/20のときにはうごいてたような気がするけど、自信がなくていつから胎動がなかったのか自分でも把握できず・・・。


お腹の中でアカチャンが死亡してから三日以上放置すると合併症の危険があるらしくてうちの身体も危険な状態になるらしく、バタバタと血液検査などしたところ、うちの身体には異常はナシということで、そのまま産婦人科で出産することなりました。


子宮に風船をいれて子宮を刺激して、次の日に陣痛促進剤で出産。と聞かされ、何がなんだかわからないまま処置がドンドン進んで、まだ自分にそんなことが起こってるのも信じられない状態で・・・。


旦那もすぐに駆けつけてくれて、ずっと傍にいてくれました。

そのときは、まだお腹も大きいし全く信じられないけど、やっぱり胎動がない。

そういわれてみれば、最近胎動感じなかった。

4/14の院長検診のときには元気だったし、あかちゃんも大きめで何も問題はなかったはず。


「とりあえずアカチャンを産んでみないとわからないです」
と言われて、その夜はベットでいろんなこと考えて。

産みおわったあと自分がイヤな人間になってしまうんじゃないか。
それがすごい心配やった。





次の日、朝の9時から陣痛促進剤。
「今日中にはうまれますよ」
って言われて、陣痛、赤ちゃんとの対面がこわかった。

看護婦さんに「産まれたら産声をあげることはないんですか??」と聞いてみたけど、やっぱりそれはナイとの返事。

奇跡でもおきないかと信じたかった。



昼まで陣痛は3分間隔で我慢できる程度の痛み。
テレビをつけてくれてたからテレビをみつつ、まだ自分の中で出産の実感ナシ。

13時ぐらいからドンドン痛くなってきて、そのときに旦那がアカチャンの棺にいれる花とオモチャと、うちが準備していた入院セットを持って戻ってきた。

旦那もそうとう辛かったみたいで、一緒に住んで8年になるんだけど、そのとき旦那の涙を初めてみた。
何があっても泣かない人だった。



申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

うちが胎動をもっと、気にかけていれば…。
旦那にこんな悲しい思いをさすことはなかったのに。
うちと結婚しなければ、こんな思いはしなくてすんだのに。

ほんと申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


陣痛がドンドンすすんでいって、分娩台へ。

旦那も立ちあってくれました。



めっちゃ痛かった!!!!!!!!!!!!!!!!


やっぱり痛かった!!!!


産声のきくことの出来ない悲しい出産。

病院の壁に貼ってある

「こんにちわドキドキ赤ちゃん」

の文字がひどく心につきささった。



陣痛中、旦那に「ごめんな・・・ごめんな・・」って何回も謝って。


そして、

2008/4/24夕方4時19分。
3070グラム。
身長51センチ。

立派な大きいアカチャンがうまれました。

太陽(長男)のときは陣痛が45時間あったのに。

安産ででてきてくれました。

首にへその緒が三重にまいていたみたい。

以前、検診のときに「へその緒2重に巻いてるけどよくあることだから大丈夫!!!」といわれてたから心配してなかったのに。

あと胎盤に繋がってるへその緒がソーセージの先みたいに細くなってたみたいで、普通ならそこがねじれても問題はないんだけど、三重にまいていてへその緒が短くなってるからねじれた時点でアカチャンに栄養がいかなくなったみたい。

80パーセントの確率でへその緒が原因みたい。

解剖すればちゃんとした理由がわかるかもしれない。っていわれたけど、アカチャンを傷つけることはしたくなかったので、断わりました。


検診で分からなかったんですか??
と旦那は聞いてたけど、「そこまではわからない」との事。

でもうちもそこまでは見ないだろうな…ってのは、わかるから病院に対して怒りとかは無いです。

この週数でこういうことがおきるのは滅多にないみたい。
この病院でも3.4年ぶりらしい。
悪いことが重なりまくってしまっての結果の死。


産まれてすぐ、うちの手元にアカチャンがきた。
ベットで寝ているうちの横に一緒に寝かせてくれた。



めーーーーーーーーーーちゃ可愛かった!!!!!!!!!!!!


友達が「2人目はかわいいよハート」ってよく言ってたのがすっごいよくわかった!!!!!!!

めっちゃ可愛かった!!!!!
すごい愛しかった。

顔色もよくないし、動いてくれないけど、愛しくて愛しくてしょうがなかったハート
体の痛みなんて全く感じなかった。

太陽に似てるねほっとした顔って旦那と言いながら三人で過ごす時間は、すごい早くて幸せで、まるで普通に出産したみたいやったよ。

残るとつらいかもしれないけど、写真も撮ったカメラ

看護婦さんに「二時間したらアカチャン迎えにきますね」っていわれてたんだけど、めっちゃお願いして8時までの4時間も抱っこさせてもらったよハート

助産士さんや看護婦さんも一緒に泣いてくれた。

どんな言葉よりも一緒に泣いてくれる・・・それが1番ありがたかった。


アカチャンの名前は「向空・カナタ」に決まりました夜

空に向かっていってしまったけど、向こうの空からいつまでも家族を見守っていてくれますように。

と、思いを込めて。



次の日は向空とのお別れの日。
午前中に棺に入ってくる予定だったんだけど、看護婦さんにお願いしたら、棺に入る前に30分間部屋で抱っこさせてもらえた!!!


もう抱っこできないと思ってたから、すっごい嬉しかった!!!
すぐに30分たってしまったけど、看護婦さんに感謝。

そのあと棺に入って向空がきた。
うちが用意してた服をきて、小さいお手てを組んで。

太陽のお古の服だったんだけどあせあせ(飛び散る汗)
でもそれを着てる向空は可愛かった。

お花が横にあって、旦那が買ってきてくれたオモチャ・うちと旦那の写真を入れた。

うちと旦那と向空の3ショットだから向空、うちらの顔を覚えててくれますように。


寝てるみたいだった。
今にも目を覚ましてくれそうな顔だったよ。

太陽も向空と初対面。
「アカチャンねんね」
って言ってた。

アンパンマンのラムネを向空に一つあげてたな~。


火葬は次の日だったんけど、うちは行けないので旦那と家族がいってくれました。

火葬の間、太陽を預かってくれてた妹が太陽ときてくれて、病室はとっても明るかった。

太陽の力はすごいね。

一気に笑顔にしてくれる。
癒してくれる。

すごくありがたい存在って改めて思った晴れ


センセイにお願いしてその日の土曜に退院してきました!!!
切開したキズも問題ないし体も大丈夫!!!


お骨のある家に戻って、向空にまた会えた。
嬉しい。


今回の事で、旦那や太陽・家族の大切さ、命の大切さ、友達の大切さ、まわりの人たちの優しさ。
いろんなことに気づいたよ。

旦那や太陽のことがいままで以上に大切に思える。

前向きでいれれる!!!
今はまだ気持ちの浮き沈みがあって、たまに泣いたりするけど、前向きになってる時間の方が長い!!!
向空はうちにいろんなことを教えるために、うちの体にきてくれたんだって思う。


同じ事が起こったら怖いけど・・・三人目がんばりまっす!!!!


次も同じ産婦人科でお世話になります!!!!
看護婦さんと「次は元気な子を産みに来ます!!」って約束したから。

そして向空も見守っていてくれるだろうから。


あとは母乳なしで、増えた体重をどうやっておとすか・・・。
亜弥の巨大化が進んできそうでこわい。

少しの間、旦那とお酒のみに行ったりとかを楽しみつつ、また妊娠したいと思ってます。



向空・・・大好きだよ!!!

いつまでも見守っていてね。