前回の続き

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製造技術に異動して2年近く経過したが製造・アレンジャーの仕事は苦しみの連続。
 
開発された製品の生産は中国工場で行われる。
当然ながら作業マニュアルも中国語に翻訳するが、その作業は現地オフィスのメンバーがしてくれるのでそれは心配ない。
むしろ日本語原本を作成し上司承認を貰うのが一苦労。
何しろ承認する上司のスパローはとにかく細かい。(バスタブの隅を楊枝でつつくくらい)
更に言う事が昨日と今日で変わってくる。
 
チェックし注意された箇所を修正して出すと、前回OK回だった箇所にNG。
そんなやりとりでリテイク10回はザラ、酷い時は20回近いリテイク。
これが延々ループとなり、仕事が全く先に進まなくなった。
 
何をやっても、どんなに頑張ってもまたダメ出しされると考えるようになり、会社に行くのが憂鬱になり始めた。
(このころから私の精神はバランスを崩し、おかしくなり始めたかも?)
 
で、さすがにスパローも見かねたか
『俺の言う通りに修正しろ』と言う。
 
正直言って悔しいが時間もないのでその通りにして再提出したら
『お前は言われたことしか出来ないか?!!』
 
は?! あんた、昨日は
『俺の言う通りにやれ!』
と言ったでしょ!!
 
今迄も昨日と今日で言うことが変っていたけど、これはあまりに酷い!嫌がらせ?
 
今ハッキリわかった!
私とスパロー、絶望的に話がかみ合わない、位相が違う。
もう反論、弁解する気力も完全に失せたので沈黙するしかなかった…
まさに『絶望した!』だ。
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あれから6年以上たったが、思い出すだけでハラワタが煮えくり返る。
前の会社では色々と嫌な思い出、苦痛、屈辱は多かったが、これが一番頭にきた。
多分、一生忘れることができないだろう。
 
怒りの一首
『言うことが その日の気分で 変わる上役(うえ) 部下(した)はひたすら 黙って忍従』
 
お粗末