自分たちが10代だった頃は、男子が美容院に行くというのはまず考えられませんでした。
美容院とは女性の独壇場であり、女性であっても小学生や中学生になったばかりくらいの子になると床屋さんに行くのが常識になっていたと思います。
そういえば昔「サザエさん」で、ワカメちゃんがおしゃれをしたくて美容院に行ったのですが、入ろうとしたら美容師さんに「あれ、ワカメちゃん、どうしたの?お姉ちゃんなら今日はきてないわよ?」と言われて相手にされず、恥ずかしそうに出て行くという話がありましたが、昔はそんな感じだったのだと思います。
しかし自分たちが20代になるころ、「男子が美容院に行く」ということがちょっとしたブームのようになり、また、当時自分が住み込んで働いていた新聞屋さんのメンバーが集団で、とある新橋の美容室のカットモデルになっており、みんなで閉店後にカットモデルとして(要するにタダで)やってもらうという習慣があったため、自分も便乗して美容室に行くようになったのでした。
ちなみに当時はタダということに便乗して、きつめにパーマをかけていました。
「パーマをかけると、朝の整髪の手間が省ける」という周囲の人達の入れ知恵に乗ってかけたのですが、それは間違った認識でした。
パーマは社会人になってからはかけるのをやめましたが、美容院に行く習慣はいまだに続いています。
もっとも、今ではすっかり美容院に対する認識も変わり、統計的にも美容院を利用する人の男女比率は、だいたい50%:50%くらいなのだそうで、男子が美容院に行くことなど全く普通の時代となったかと思います。
そういえばうちの子は男の子ですが、最初からずっと美容院でカットしてもらっており、将来床屋に行くようになる気がしません。
そもそも、今住んでいる街や職場の周辺、その他の街をみる限り、美容院の数はおびただしい数ですが、いわゆる「床屋」は圧倒的に少なくなったと思います。
さて、今行っている美容院ももう10年近く同じところになるのですが、一つ問題があります。
それは、だいたい数年で、いつも担当してもらっていた美容師さんがやめてしまう、ということです。
通常、同じ美容室に通って同じ美容師さんを指名することのメリットは、よっぽど髪型を変えるなどの冒険をしない限り失敗がない、ほぼいつもと同じような仕上がりになることが期待できる、ということではないかと思います。
しかし、美容師さんの勤続年数というのはそんなに長くないのが通常なのか、長くても3年くらいでいなくなってしまうのです。
今の美容院でも、最初に担当してくれていた人は新人の頃からやってくれていたのですが、3年くらいで地元の友人が美容室を開くことになったのでそこを手伝うことにしたと言って辞めてしまいました。
次の人も2年くらい担当してもらっていましたが、何でも長期休暇にはいるとかで指名できなくなり、
3人目の人も、2、3年後に海外で働くという夢を叶えるためにワーキングホリデーでオーストラリアに行くと言って辞めてしまい、
4人目の人が今担当してくれている人ですが、妊娠して産休に入るということでもうすぐ指名できなくなります。
それでも同じ美容院に行っている理由は、一応担当者の変更時には「引き継ぎ」をしているということなので、全く新しい美容院に行くよりはリスクが少ないと思ってのことなのですが。。
そもそも、美容師さんという仕事は、あまり息の長い仕事ではないのかも知れません。
もちろん労働条件や待遇に関しては、店による違いが大きいのかも知れませんが、一般に知られている美容師さんの状況というのは、長時間労働で休みが少なく、収入も高くはない、というものではないかと思います。
一時期、「カリスマ美容師」が注目され、人によっては年収数千万の方もいたと思いますが、現実にはそういう人が極まれなのではないかと思います。
しかも美容師さんたちの話を聞いていると、もちろん店による差異はあると思いますが、店の中の人間関係は結構体育会系のノリで、上下関係が厳しく、いわゆる新人に対する風当たりが強かったりといった世界観があるようで、とても定年まで働き続けられる雰囲気ではないように思えました。
美容師さんの世界というのも、本当に厳しい世界で、また過酷な労働状況にあって、長年にわたって続けることがきっと難しい世界なのでしょうね。