自分は基本的にNHKの朝の連ドラは見ません。
したがって、なぜ今年はこれほど「あまちゃん」の人気が高まったのか、全く知る由もありませんでした。
しかし、一週間ほど前に放送された総集編の前後編を腰を据えてみる機会があり、また、昨日放送された10時間にわたるダイジェスト版を所々見て、すっかりはまってしまいました。
あらゆる面で良くできた、温かいドラマだと思います。
このドラマのひとつのテーマは多分「地域復興」ということだと思いますが、今の時代にそのテーマでドラマを作るということは、一歩間違えれば誰にも見てもらえない作品になってしまう可能性のある、ある意味非常に難しいテーマだったと思います。
しかしながら、そのテーマに関しては見事に描写され、その気にさせるものが盛り込まれていると思います。
その一辺として、東京の芸能プロダクションに所属する芸能スカウトの水口氏が、自分の地元でも何でもない北三陸で暮らしたいと言いだして、東京の芸能プロダクションを辞めて、職のあてもない田舎に移住する、というストーリーがありますが、彼の気持ちが本当によくわかります。
おそらく、ドラマをみたほとんどの人は、たとえ田舎暮らしが嫌いな人であっても、彼のその田舎で暮らしたくなった気持ちが伝わったのではないかと思います。
このドラマが伝えている「地方の魅力」とは、おそらく人間の温かさがその地域の基盤になっている、ということではないかと思います。
このドラマに登場する人物が、世代をまたいだ時間軸の中で深くつながっており、そのつながりが、様々な問題を乗り越えて大きな「和」を作っていく様が非常によく表現されていると思います。
また、このドラマを成功させているのは、杉田哲太さんや薬師丸ひろ子さんといったベテラン俳優や、はまり役の主人公 能年玲奈さん等の演技力によるところが大きいと思いますが、このドラマを実際にあれだけのクオリティにしている原動力になっているのは、天野春子役の小泉今日子さんだと思います。
天野春子役は、ただ気の強い母親、というキャラで演じていれば成立する役ではなく、過去の複雑なしがらみを引きずりながら、また揺れる気持ちを自ら打ち切るような状況を含みながら演じきらなくてはならないため、主人公よりもはるかに難しい役だったのではないかと思いますが、見事に演じられていたと思います。
小泉今日子さんというと、我々の世代の中では「アイドルの中のアイドル」であり、「俳優よりも歌手」という印象が強いと思いますが(「なんてったってアイドル」や「学園天国」といった伝説的な歌の印象は今なお強く残っています)、女優としての実力は相当なものだと思います。
この「あまちゃん」もそうですが、「踊る大捜査線」での犯罪者の役もまた見事でした。
話がそれましたが、この「あまちゃん」のような地方の復興をテーマにした(と思われる)作品が、このようにヒットして多くの人々に見られたということは、非常にいいことだと思います。
来年(2014年)が、このドラマの最後でかかれているような、前向きで素晴らしい年であることを願い、またそうなるように努力したいと思います。