しかし実際には、このCPUはとんでもないCPUです。
これまでのCPUの歴史に新たな流れを作るような、画期的なCPUです。
どこがそんなに凄いかといえば・・
第一に、GPU(グラフィックチップ)をCPUの中に内蔵しているということです。
自分の記憶が間違っていなければ、これまでGPUをそのまま内蔵したタイプのCPUというのは存在しなかったと思います。
したがって今回の Core i5/i3 は史上初のGPU内蔵CPU、ということになると思います。
第二に、プロセスルールが32nmということで、これまでのCore i7などの45nmに比べて格段に集積度が上がっています。30nm台のプロセスルールを達成したCPUも、これまた史上初だと思います。
当然省電力・低発熱でかつ高性能に仕上げることができる可能性がぐっと上がります。
実際、これらの新CPUのTDPは73W(一部87W)と抑えられており、Core i7の130Wから比べると非常にエコなCPUと言えそうです。
そしてその内蔵されているGPUというのも、ただ平凡な画面表示ができるだけというものではなく、最新のDirectX 11 に対応したGPUを搭載しており、さらに、マルチディスプレイ出力も可能な(ただしマザーボード・チップセットを選びます)、単体でグラフィックボードとして発売してもいい(ただしローエンドモデルとして)ようなものなのです。
Windows7を使用していれば、GPUが強力なものであれば、画面描写処理を完全にGPUに任せてCPUはその他のネットや計算などの処理に専念できるので、全体的に速くなりますし、またWindows7に標準搭載のMedia player12はDirectX 11に対応しているので、例えばDVDを視聴しながら別の仕事をしたりする際に違いが出てくるはずです。
ただし、それだけの画期的なCPUでありながら、どういうわけか基本性能は控えめです。
4コアが普通になりつつあるこのご時世に、Core i5/i3 は2コアとなっています。ただしハイパースレッディングテクノロジーの採用で見かけ上4コアのようになります。
CPUクロックも 3GHz台の中盤、Core i3の最下位モデルでは2.93GHzということで3GHzを切ってしまっています。
対応するメモリも、Core i7の上位モデルがトリプルチャンネルのDDR3対応なのに対して、Core i5/i3ではデュアルチャンネルDDR3対応となっており、ワンランク落ちます。(ただし現実には、デュアルチャンネルのメモリとトリプルチャンネルのメモリの違いを体感速度で感じることはほとんどないと思われます。)
そういうわけで、今回のCPUは画期的な新機能を持っていながら、性能はやや控えめで、ハイエンドの座はいまだにCore i7に譲る格好になっています。
その代わり値段は安いです。
Core i3の2.93GHzモデルならばなんと一万数千円で売られています。Core i7の最上位モデルが十万円近くすることを考えるとこれは安いです。
Core i7であっても最も安価なCore i7 920ならば三万円弱ですが、それでも一万ちょっとで買えるCore i3に比べるとほぼ半額、いや、GPUを別途購入しなければならないことを考えると三万近くの価格差になるでしょうか。
なお、Core i5 600とCore i3の大きな違いは、「ターボブースト」があるかどうかです。
ターボブーストとは、CPUの発熱量がまだ低い場合でCPUに対して高負荷が必要な処理が要求されている際に、一時的にCPUクロックを引き上げて対応する機能です。自動オーバークロック機能です。
このCPUを中心に、ファンレスでかつSSDを搭載したマシンを作れば、ノートPC並みに省電力でしかもかなり強力なマシンが作れそうです。
よし、次期のマイデスクトップマシンはCore i5で決まり、ですね。