私が、F1マシンのデザイナーに憧れた原因の一つは、70年代のF1はキットカーなどと呼ばれていたことがあります。


日本では、小島エンジニアリングがF1マシンを製作して日本GPにスポット参戦をしていましたが、マシンの心臓部にあたるエンジンとギヤボックスは市販されているものが使用されていました。


実際、ロータス、ウルフ、ウイリアムズ、ティレルなど、70年代に優勝したチームのマシンはコスワースDFVとヒューランド製ギヤボックスの組み合わせが共通していて、ワークス仕様のフェラーリ、アルファロメオ積載のブラバム、マトラ搭載のリジェなどを敵に回して互角以上のレースをしていました。


つまり、ボディワークだけを考えれば、F1マシンに到達できたのです。


記憶に間違いが無ければ、市販ボディシャーシのエンサインに独自の改造を施して自チームのマシンに仕立てていたチームっもあったはずです。

(不確かな記憶ですがセオドールのマシンが、そうではなかったかと思います。)


ですから、極論、市販シャーシのマーチをベースに改造を加えてもレースが出来るような時代でしたから、自分の理想をマシンに反映することが容易そうでしたし、何より空想ですから、見た目は良いとこ取りのマシンが作れるのです。


そんなことですから、頭の中は、今で言えば、出来の悪いCFDみたいなものでしょうか?(笑)


当然、ボディワークのメインはロータス78、でもフロントノーズのオイルクーラーはリヤのラジエーターと一緒に、リヤウイングのマウントはルノー風にロワエレメントをウイング形状に、フロントのサスは低重心化を計り、ブレーキはフロント、リヤ共にアウトボードタイプにして、ラジエーターは平行四辺形にアウトレットも平行四辺形にして排出されるエアが車体軸線から外側に向かうようにして、リヤウイングに気流の良いエアが当たるようにする。サイドポンツーン内の燃料タンクは重心の観点からセンタータンクレイアウトに、エンジンからギヤボックスまでフェラーリのようにフルカウルにする・・・


なんて考えていたら、翌年のロータス79が理想に近い形に・・・


これが、ロータス79が、私のベストマシンである理由なんです。