宮尾登美子先生を偲んで | サントリーニに魅せられて・・・

宮尾登美子先生を偲んで



昨夜は野菜作りに命をかけている
いごっそう農家さんの団体
「土佐霜月会」の新年会でした。
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黒トマトのヘタを取ったら
あら可愛い♡ 梅の花が・・・(o^^o)
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土佐の豪快なハリハリ鍋(鯨鍋)
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ここで鯨肉ではなくて
菜っ葉の方にご注目ください。


この菜っ葉は「潮江菜」(うしおえな)
と言いまして、
昔は土佐のお雑煮に欠かせない葉野菜でした。

近年、新しい葉野菜がどんどん台頭してきて
潮江菜は姿を消してしまったのですが
この潮江菜を使ったお雑煮こそ
「土佐のぞう煮」であると
宮尾登美子先生が二十数年前に高知新聞に
寄稿されていたのだそうです。

この記事を20代のやんちゃ青年だった
霜月会のK会長がたまたま読んでいて、
うしおえかぶって何だ?知らんぞ。
ずっと心に引っかかっていたそうです。

そして月日は流れ、昨年(2014年)
なんのご縁か引き寄せか、潮江菜の種を
牧野植物園ゆかりの大学教授が
保管されていることがわかり、
K会長は種を譲り受け、
見事に昨年暮れ、潮江菜が復活したのでした。


種を保管していた高知工科大学の竹田先生と
渡邊教授(薬学博士)←TBS夢の扉にも出演
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K会長は、宮尾先生にお正月に
土佐雑煮を召し上がっていただこうと
潮江菜をお送りしたのですが
届いたその日に・・・
宮尾先生は天国へ旅立たれました。

召し上がっていただくことは
叶いませんでしたが
お身内の方が
潮江菜を棺に納めてくださったそうです。



昨夜は城西館の山下料理長が
土佐雑煮を完全再現してくださいました。
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鏡川のハゼで出汁を取り、
具は餅と里芋と潮江菜のみ
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シンプルで優しいお味。
とても美味しかったです。


宮尾先生もきっと
「あ~これこれ、これが我が家のお雑煮よ」
とおっしゃってくださっていると思います。

ご冥福を心よりお祈り申し上げます。