YouTubeで @YUIMANAKAZATO(ユイマナカザト)という プレタポルテのファションデザイナーの 作成した ケニア・ナイロビのDVDを観た。彼の今回のファションコンセプトは ケニアの明るい陽射しと 熱く沸き立つ国色のカラフルなイメージを携えて ナイロビに来たところ 世界中から持ち込まれた リサイクルされた服飾の入った ごみの山だった。最大ごみ輸出国は 人口が最も多いという 中国のようだった。一つの四角いビニールと 荷物紐でくくられた 一山重さ40kgと言われる大きな積荷。それが 大阪の夢の島の 何万分の広さの ケニアの内陸部を 折檻していたのである。私の思うナイロビは さだまさしの曲 「風に立つライオン」の中の 雄大な大地に住む 清々しいというか 爽やかな空気のなかに 色鮮やかな衣装を身につける キラキラした黒い目の大きな部族たちだった。そんなイメージを ユイマナカザト氏も 思い浮かべながら 取材人と二人で ここナイロビに 入ったのだ。愕然とする。葛山の処理場みたいな 現実を見せられ 現地の人達がいう 「だからといって 何も不自由はしていない」という言葉に 山川は怯んだ。あんなにも美しい国に 何が起きているのだろうと 考えてしまう。ファションとは 人を奮い立たせ 身に纏うことで 本物の生き方を鼓舞するための 魔法の杖みたいなもの。一瞬にして 誰にも負けない姿形に変えていく。化粧もそうだが 本来 ファションとは そういうものと位置づけられていると 思い込んでいた。なぜ そんなに今あるものを棄て続け 新しい服を 貪欲に 買い続けていられるか。自分たちの服に対する欲望が 一つの国を滅ぼしているのに 無神経で居られる、その 感覚の鈍感さに このユイマナカザト氏は どんな素敵な言葉も形容できない ほど 迷い始めたという。それから始まり 詰まり ナイロビの現実を見て 今回のコンセプトの問題提起から このビデオ始まっていた。山川の絵は 材料は 自然素材を主流に 作っている。なぜなら 風化したときに 自然に帰る力が とてもつよい素材だったからだ。人に優しく 自然に優しい。それが 日本画の世界が好きな 山川の素材選びの理由である。父を亡くしたその後の 丸々5年間の悲しみの放浪は たくさんの場所のなかで たくさんの体験の中から 山川のなかに たくさんの心の絆創膏を もたらしてくれた。生まれて初めて 思考することの大切さを知り ワークショップという 真新しい体験のもとで 作り続けていた 苦しみの解放という 時間のおかげで 数日前 やっと 惨禍から 見切り発進を望む状態にまで 復活している。現実を見 それが どんなに苦しく壮絶であれ 山川は 常に凝視し続け 振り向くのも恐ろしく 山川家という 深い謎を払拭するために 3年間という長期休暇を 取ったことは 三十年という 重い過去を 心のなかに 消化するためには 十分な時間だったと思う。心身が焦げ付き 焼けただれきった 生身を癒やすには 必要な時間だったのだと思う。山川が 再生するということは 過激な復活時間が 必要なのやもしれん。振り切っても振り切っても 追いかけてくる闇の深さは 今回で終止符を終えるのかもしれん。なぜなら 人の人生には バイオリズムの波動があることを しっているからだ。人にも時間にも歴史にも 社会にも 世界にも 全てにおいて バイオリズムという波動が立つ。その波頭が 全て 引き始めたとき 新しい時間が待っているのを 知ってるような感覚を 最近は感じている。ユイマナカザト氏の パリコレの 出来上がったプレタポルテを見て あまりの繊細さと美しさと 発想の凄さとユニークさに 山川 とても惹かれた。作る経過において 山川の感覚にも 似ているような気がします。それに 坂本龍一氏が 彼のために 音楽を提供しているのを見て 現在進行形の持つ 御縁の不思議さを感じている。

山川令瑚