ずっと探してた「幸福な無名時代」を手に入れました。

エッセイなのかと思いきや、ジャーナリストとして働いていた時代のルポルタージュ。


ベネズエラの民衆の話、政治の話。

重く、暗いようだけど、夢中になって読んでしまう。

入り込んでしまう。


それは、マルケス独特のセンスだなあと思う。


たとえば、狂犬病に冒された子供の話。

何年もインディオに囚われていた男の話。


突然に何の理由もなく悲惨な目に遭った人、それを取り巻く人々。

そこに彼は光を見出す。

最後には幸せな風景を描き、信念を失わずに戦う人々の美しさを描き出す。


それは小説家になった後の作品でも変わらない。


わたし達は何かに巻き込まれたり、急に当たり前だった日常から遠く離れてしまう可能性がある。

それでも、希望を持ち、自分自身を貫くことで窮地を脱することは必ず出来る、という思い。

そして、今の日常や愛がどんなに素晴らしいものかを味わう大切さを訴える心。


そんな気持ちが溢れてくるからわたしは彼の生み出す物語や文章が大好き。

心を鷲づかみにされる何か。

そういうものをわたしも作りだしたい。