2009年
3月、アメーバブログにて「前田敦子オフィシャルブログ」をスタートする。
毎日平均7回は更新し、総合ランキングでも1位を取るなど、「ブログ女王」とも呼ばれるようになる。
4月26日、ライブ「神公演予定」にて、13枚目のシングルの選抜メンバーはファンの投票によって決めるという選抜総選挙の開催が告知される。
つまり実質的なファンの人気投票が行われる事になる。
「センターである事の意味が、自分の中ではっきりしたのはこのあたりからですね。引っ張られるだけじゃなくて、引っ張っていかなきゃって」
6月23日0時に投票が開始。
もちろん注目点は誰がランクインするか(選抜メンバーにえらばれるか)だが、もう一点。
「誰がAKBの中で一番人気があるのか」ということ。
握手会や声援の大きさなど、ある程度メンバーの人気は分かるが、これほどメンバーの人気がはっきりする方法はない。
これまで前田はエースとして活動してきたが、それは秋元康がそう決めたからであって、果たしてAKBのファンはどういう結論を出すのか。
その点にも注目が集まった。翌日に発表された速報では、前田が1位。7月1日の中間発表でもやはり前田が1位をキープした。
7月8日、最終結果を発表するイベント「神様に誓ってガチです」が開催。
開票前のミニライブ後、MCの高橋みなみに今の気持ちを聞かれ
「緊張しすぎて、頭痛いです」と発言すると、
会場の観客からは「えーっ」と言う声、
高橋が「本当ですよ」と客席に向かって前田をフォローしたが、前田は「なんで今、『えー』って言われたのか分かんないんですけど」と発言。
会場には不穏な空気が流れ、他のメンバーも戸惑いを隠せないといった表情。
総選挙は、開票前から妙な緊張感に包まれていた。
そして順位の発表は進み、まだ名前の呼ばれていないメンバーは、中間で1位争いを続けていた前田と大島優子のみとなった。
そして司会が2位の名前を発表しようとした時、会場の観客の一部から「前田」「前田」という前田コールが起こってしまった。
それはつまり、前田敦子が2位になれという意味だった。
結局、2位で名前を呼ばれたのは「大島優子」。
そして前田の1位が確定した。
前田はファン人気がトップである事を証明。
当選挨拶では
「本当にありがとうございます。私はAKB48に自分の人生を捧げて行くと決めているので、
これから皆さんに恩返しできるように、みんなで力を合わせて頑張って行きたいと思います」と力強く宣言した。
しかしこの「総選挙」というイベントは、
前田はファンの多さに比例して、「そうでない者」いわゆるアンチと呼ばれる者達が一番多いというのが如実に現われたイベントとなった。
2010年
1月、AKB総出演ドラマ『マジすか学園』で初めての単独主演を務める。
1月、AKB48メンバー初となるNHK大河ドラマ『龍馬伝』に、龍馬の姪の坂本春猪役で出演する。
3月25日、横浜アリーナのライブで、去年に引き続き17枚目のシングルの選抜メンバーを決める「第2回総選挙」の開催が発表された。
『AKB48総選挙公式ガイドブック』が発売され、前田は去年の「前田コール」の状況について語った。
「もちろん聞こえてました…。だって同じ観客席に居ましたから…。あそこまで嫌われていたのかって…。
あのコールの瞬間はすっごくショックで、孤独を感じました。
会場にはメンバーもファンの皆さんもスタッフもいっぱい居て見守ってくれているのに、嫌われ者の私が一人みたいな…。
本当に辛かったですし、今でも忘れられません」。
「自分が1位でいいのだろうか?という気持ちがあったか」という質問に対しては、
「今でもそう思っています…。1位なんて子供の頃から取った事なんか無かったですし。
AKBの選抜に入れさせて頂いたり、センターをやらせてい頂いたり、それに対する責任みたいなものは漠然と感じていたんですけど、前田コールで、もっとそういうアンチの方にも認めて頂かなくちゃいけないと思って…。
私にとっても、みんなにとっても、大切なAKBに、真剣に取り組んでいますって事を伝えたかったんです。
もっと努力しますって…。
だからこういう結果になってもAKBを嫌いにならないで下さいって…」。
当選挨拶での「恩返し」の意味については、
「メンバーで力を合わせて、もっともっと凄いグループにしなきゃいけないと思いますし、私たちも一人一人の夢をどんどん叶えて、
『AKBを応援してきて良かった』と思って頂く事じゃないでしょうか。
だから恩返しっていうのは、これで恩返しが出来たって言うものじゃなくて、ずっとし続けなきゃいけないものだと思うんですよね。
人生を捧げるって言葉が出たのは、そういう気持ちからです」。
秋元康
「アンチの中で戦った前田は強くなったし、魅力的になった。
その後も、彼女はアンチから後ろ指を指されないように努力したと思う。
そういう意味で前田が1位を死守できるのか、アンチに引きずり降ろされるのか…だから、メンバーの中には1位になりたくない子もいる。
アンチのプレッシャーがすごいので、できれば2、3位がいいと…」と、大人数グループであるAKB48のエースというポジションには必ずついて回る「宿命」について語っている。
もちろん「1位を目指す」や「1位を取りたい」というメンバーも沢山居るが、
実際に1位を狙える位置にいる前回3位の篠田は「1位にはなりたくないです。あっちゃんは抜かしたくないです」。や
「4位で十分なんです」とコメント。
前回4位だった渡辺麻友は、順位の目標を聞かれ3位と答えた。
そして「1位はダメですっ! 万が一、1位なんてとっちゃったら、どうなっちゃうか怖いんです」と答えている。
6位の小嶋も「1位は1位で大変」[と、上位メンバーほど、1位は狙っていないと答えている。
どれほどAKBのトップという立場が、如何に辛く大変なポジションであるかが分かる。
さらに秋元は
「何かを代償にしなければスターになんかなれない」。
「どこの組織、業界でもトップは必ず孤独」。
「たぶん誰が1位になってもブーイングはあるでしょう。それが人気の証しです。
今現在そのブーイングが一番大きいのが前田敦子でしょう。実はその摩擦係数が大きいほど、エンターテイメントというのは広がる。
前田支持派と前田アンチ派がぶつかっているから、今のAKBは生きている。
活気がある。それが無くなってきたら、AKBにとって一つの時代が終わる。そういう意味ではまだ活性化しています」としている。
劇場支配人の戸賀崎は
「AKBの広告塔として活躍してくれた。その功績は大きい。かわいらしさが強調されがちだが、実は歌も魅力的。
技術うんぬんではなく、人を引き込む力がある」と前田を評している。
総選挙前のアピールコメントでは
「正直、プレッシャーに押し潰されそうになった時もあったんですが、そんな時には総選挙2位の発表の時の"前田コール"を思い出したりしてました。
その時は『前田敦子じゃダメだ』と仰る方たちにも認めていただきたいなと思いました」
「私は本当にAKBが大好きで、これからもAKB48に一生を捧げるというのは変わらないです。
今年の選挙がどういう結果であっても、私前田敦子は一生を捧げて頑張っていきたい」とコメントした。
6月9日、JCBホールにて開票イベントが開催。
前田は去年と同じく、速報、中間と1位をキープし続けていた。
イベント前の取材にはこう答えた。
「目指す順位は…1位です。まだ1位でいさせて欲しいです。1位じゃなかったら、この1年の自分の頑張りが足りなかったんだと思います」
順位の発表が開始。
3位まで発表され、去年と同じように残った名前は「前田」と「大島」のみとなった。
そして2位の時、司会の徳光が「チームA所属…」と読み上げると会場には大きなどよめきが起こった(前田がAで大島はK)。
そして次に「前田敦子」という名前が読み上げられた。
最終結果で、ついに大島優子に逆転され、前田は2位に終わった。
票差はわずか597票だった。
その瞬間、1位が確定した大島優子は涙し、大島のファンは歓声を上げて喜んだ。
壇上に上がった前田はまず
「みなさん本当にありがとうございます」と、投票してくれたファンに向かって深々と頭を下げた。
そして悔しそうな表情で
「私は負けず嫌いなので、正直なところ悔しいです。でも実は少しだけホッとしています」と1位を奪われた悔しさと、
プレッシャーから解放されたという、二つの相反する複雑な心境を語った。
しかし続けて
「私は1位という器ではないと思います。
昨年1位を頂いた後に、一番にAKBを引っ張っていかないといけない立場だったと思ったんですけど………やはり……私には…うまくできなかったみたいです……」とコメントすると、ついに堪えなくなり俯いて涙を流した。
そんな前田を後ろから見ていた旧チームAのメンバーは、泣きながら首を横に振っていた。
涙の止まらない前田に対し、会場からは「そんなことはない」「泣かないで」という声が送られた。
この日徳光は、選ばれたメンバー一人一人に対し、本人の名前を入れた川柳を即興で作ったが、
前田には
「エースゆえ 孤独に見すえろ 前だけを」
という川柳を送った。
皆に励まされた前田は
「今年はこの順位で頑張っていこうと思います。でも、もしリベンジができるのであれば、もっとたくさんの方に認めていただけるように頑張ります。
AKB48を引っ張っていけるような存在になりたいと思います」と顔を上げ、前向きな活躍を誓った。
選挙終了後、バックステージに戻った2人は抱き合っていた。
「あそこに優子を抱きしめた時は、素直に『おめでとう』って気持ちでした。
そうしたら優子は強く抱きしめ返してくれたんで、『あ、やっていける』って思いました。優子に送る言葉? 無いです。
だって私が優子に勝っている事は何も無いんです。唯一、去年の総選挙で勝った事だけ。だから優子なら大丈夫。それは周知の事実です」
自身のブログには選挙の気持ちを投稿。
「今思ってることをそのまま書くと…正直悔しいですでも実は…少し肩の力が抜けまた部分があります…。今までどれだけのプレッシャーの中でいたのか……なんて言えばいいのか…難しいんですが。
今回2位を頂けた事で気付いた事、沢山ありましたこれは成長できるチャンスですよね。まだまだ認めてはいただけていないという事実を受け止めながら、今年も精一杯がんばってきます」と投稿した。それに対しファンからは2万件のもコメントが寄せられた。
選挙後、初のイベント「ポニーテールとシュシュ発売記念握手会」のミニライブでは、
大島がセンターを務めるフォーメーションに変わり、前田はセンターのポジションから外れた。
しかし逆に「やる気がみなぎった。頑張らなきゃいけないと思った」とコメントした。
7月10日、ライブ「サプライズはありません」が行われた日。
この日は前田の19歳の誕生日でもあり、サプライズで誕生日パーティーが行われた。
メンバーやスタッフが祝い、親友である板野友美が特大ケーキを運ぶ役割を担当したが、
台車が溝に引っかかりバランスを崩し、ケーキは台から床に転落してしまい無残な姿になってしまった。
板野が謝る中、前田は笑顔で対応。
「沢山の方に祝ってもらって、泣きそう。大人と子供の狭間で、大人になる準備をしながら、もう少し甘えさせてください。
19歳の前田敦子もよろしくお願いします」と挨拶をした。
7月31日、雑誌インタビューで秋元康が選挙について語る。
イ「優子が1位になった事で前田の存在の大きさを知ってしまったというか、本当の意味でエースになったんじゃないかって。
あの5分近い沈黙のスピーチなんか歴史に残りますよね」。
秋「一皮剥けたんじゃないですか。絶対的エースから2位になってしまった事のショックもあり、肩の荷が下りたっていうところもあるし。
今まで『なんで前田なんだ?』って言っていたファンも、『やっぱり(優子より)前田の方がしっくりくるんじゃないの?』っていう意見も出てきたし」。
発表された直後について。
「僕もトロフィーを渡さなきゃいけなくて、3位ぐらいから歩いてたんですけど、『2位、チームA―』って聞こえた時に、ハッとしましたね。
それは衝撃でした。
前田2位なんだ…っていう」。
イ「予想は1位=前田でした?」。
秋「僕は前田は動かないだろうと思っていましたね。新しいファンは前田から入るだろうなと。中高生は特にね」。
イ「前田が負けて1位が変わったからこそ、マスコミや視聴者にはインパクトが大きく、AKBがブレイクするキッカケになったのでは?」。
秋「ホントは前田2連覇で、絶対的エースが次の年に替わるぐらいの方がインパクトが大きかったと思うんですよ」。
イ「前田の当選挨拶について」。
秋「前田が凄いなって思うのが、『ホッとしています』『(エースの)器じゃないかも知れません』って言った時に、
それでもアンチはいっぱい居るよ。
いるけども、少なくともみんな溜飲を下げた(不平・不満が解消して気分が落ち着くという意味)と思うわけ。
ついに18歳の女の子に『(私が今までAKBのエースで)ごめんなさい』って言わせた訳だからさ」。
イ「それも酷い話ですね」。
秋「いや、でもそれが前田のスターとしての宿命なんだよ。あのコメントを聞いて、やっぱりこの子は立派だなと思いました」。
イ「第3回の開催について」。
秋「どうなるかわかんないよね。全然違う事をやるのかもしれないし。恒例として面白いのかなという気もするし」
新曲『ヘビーローテーション』を採用したお菓子「ぷっちょ」の新CM発表会に登場。
前田は、CM中のシーンでは異例の2列目。
そしてファンに向けてのメッセージなど、すべての質問にAKB代表して答えるのは、前田ではなく大島。
「ぷっちょもAKB48もこれからもよろしくお願いします!」という大島の横で、前田の様子は、表情は笑顔だが顔は少しうつむきかげんで、悔しさもにじませているように見えた。
8月17日、日本テレビ新ドラマ「Q10(キュート)」(土曜午後9時)で初ヒロイン役に挑戦。
主演は大河ドラマ『龍馬伝』で好演した佐藤健。
前田演じる謎のロボット“Q10”が、佐藤演じる高校3年生の人生を変えていく学園ドラマ。
前田は、連続ドラマで初めてヒロインを演じることに
「今回、このような作品に参加させていただけてとても嬉しいです。
ロボットの役と聞いて、未知の世界に緊張していますが、ワクワクもしています」と意気込みを語った。
9月、多忙につき、ブログの更新頻度を下げると本人から報告がされた。しかしブログは辞めずに続けるとの事。
9月21日、19thシングルの選抜メンバーを決めるじゃんけん大会では、ベスト16に入り、連続選抜記録を伸ばした。
これで記録を保持しているのは小嶋陽菜と前田の2人のみとなった。
また、新センターとなった内田眞由美に対しては「ウッチーを支えてあげたいと思います」と祝福。センターとしての心得を伝授すると話した。
しかし前田は、マスコミ向けの新選抜メンバーフォトセッションには姿を見せなかった。
関係者によると、イベント終了直後に、疲労による体調不良で倒れたが、大事には至っていない。
9月28日、株式会社カスペルスキーの新製品「Kaspersky Internet Security 2011」のプロモーションに、AKB48研究生10名が起用されていたが、
初代所長は“あるメンバー”とされ公表されていなかった。
また「ブログのアクセス数がすごい」というヒントは提示されていた。
28日、その所長が発表され、前田敦子が就任した事が判明した。
テレビCMは10月17日まで関東、関西、中京の各地域で放映される。
10月、ドラマ『Q10』の宣伝のため雑誌の取材に引っ張りだこに。その数なんと26誌。これにAKBとしての数を足すと30誌以上となった。
10月3日、16日スタートの『Q10』の記者会見が行われ、
前田は「今回は、役者前田として参加させてもらっているので、AKBとは違う私を出せたら。
『ロボットっぽい』と言われるのが一番の褒め言葉」と話した。
一方佐藤健の方は、ラブシーンなど、内容次第では前田ファンを敵に回す恐れも。
「その件で夜も眠れない…」と気が気でない様子。
「でも、絶対に不幸にはしないです」とファンに誓い、周囲を笑わせていた。
12月13日、2010年のベストセラー1位の「もしドラ」映画版で、初主演を務めることになった。
前田にとっては、「那須少年記」以来3年ぶり4度目の映画出演。
元々、原作のモデルとなったのは同じAKB48の峯岸みなみだったが、
ドラマ「Q10」などで女優としても活躍し、認知度、経験値が高いことから前田が抜擢された。
同映画の総合プロデューサーは秋元康。秋元は前田を起用した事について、
「繊細で透明感があり、主人公・みなみにぴったり。
AKBの前田ではなく、(女優として)この作品に入っていける」と太鼓判を押した。
来年1月上旬にクランクインし、2月中旬にはクランクアップ予定。
冬、千葉県だと交通にも時間が掛かるため、一家で都内へと引っ越した。
2011年
1月17日、『オリ★スタ』の2011年ネクストブレイクランキングの女優部門で1位に選ばれる。
「女優という枠に入れてもらえたこと自体が、すごく嬉しいです」。
「10年後は女優さんとしてやっていけたらいいなって思います」。
また人見知りな前田に珍しく、共演者やスタッフとの仲もすごく良いとか。
「AKBとはまた違った仲間を見つける事ができた。AKBじゃない場所で、自分の居場所があるって感じる事ができたのは、初めてかもしれないです」。
AKB結成当初からエースとしてグループを牽引し続けてきたが、
「アイドルになりたいと思ったことは一度もなかったんです」と言うように、女優へのあこがれが強かった。
「フリを覚えることも悩みだし、MCをどうしようと悩むし、毎日ライブに立っても緊張するんですよ。
私、この仕事向いていないんじゃないかなと思うこともありますね」。
「たまに焦るんです。グループ活動をしていると、埋もれてしまうような気がして焦っていましたが、
AKBでなかったら女優業にもつながっていなかったと思うんです。今AKBの一員でいられる自分に幸せを感じています」と
AKBに感謝していることも明かした。
1月22日、現在はデビュー時から言い続けた「女優」という自分の夢に向けて邁進中。
反面、AKB48のメンバーとしての活動はかなり少なくなってきた。
この日公開された『DOCUMENTARY of AKB48』では後輩について、
「任せられるようになった」と、この1年で“AKB48”のグループとして成長を実感。
自身の卒業について、そして後輩に“エース”を託す思いなどについても触れている。
2月、最近ますます多忙なせいか、数日間ブログが更新されない事もしばしば。
忙しさを心配するコメントが、1万件以上書き込まれる事もあった。
またアメブロランキングでは1位の常連だったが、23日はついに11位まで下がり、ついにトップ10からも転落した。
3月30日、東日本大震災で影響で休演となっていた劇場公演が、チームA公演より再開された。
ちなみに前田が劇場公演に出演するのは、去年の12月以来、4ヶ月ぶりだった。
4月1日、AKBの未来について。
「どんなに大きくなっても、メンバー同士やファンの方との交流や関係性は変わってほしくないですね。
あと…遠い未来に自分がいなくても、AKB48は“いる”と思うんですよ。
今いるメンバーがみんないなくなったとしても、AKB48は居続けるんじゃないかなって。
今、よく『AKB48は若い世代が育ってない』なんて言われますけど、きっと大丈夫ですよ」
4月15日、ドラマ『マジすか学園2』が放送開始。
ドラマ自体はもちろんフィクションなのだが、所々に現実のAKBの人間関係などをちりばめたセリフが話題になっている。
前田に関しては、ネズミ(渡辺麻友)が「仏頂面、咳払い、後輩を寄せ付けない感じ、イヤっすよねぇ」と揶揄している。
これは前田本人が、極一部の後輩としか交流を持たなかったり、咳払いをして追い払ったという現実にあった事件が元ネタとされている。
だが、メンバーたちの恥部すらドラマに持ち込むことで、フィクションでありながらリアルなAKBの二次創作的なエッセンスを醸し出す事に成功している。
4月23日、名古屋で行われた『桜の木になろう』全国握手会にて、かねてより噂のあったソロデビューが正式に発表された。
発売日は6月22日で、タイトルは「Flower」。
ただし握手会自体は本人の体調不良により途中で中止となり、後日の札幌会場か、『Everyday、カチューシャ』の握手会に振替えられた。
[前日は劇場公演をこなし、深夜1時から3時までラジオ「AKB48のオールナイトニッポン」の生放送を終えてからの名古屋入りだった。
ここ数ヶ月だけでも昨年9月のじゃんけん大会、今年2月の握手会、4月の「ミュージックステーション」生放送でも前田はダウンしている。
5月13日、地下アイドルと言われたデビューから国民的アイドルへと呼ばれる直前まで、
“AKBの顔”として、風当たりの一番強い場所に立ち続けた前田。
昨年の総選挙では中間まで1位を守り続けたが、最後に2位に落ち、“絶対的エース”の神話は崩れ落ちた。
「選挙の事は覚えているんですが、自分が喋った事はほとんど覚えてないんです。ステージに上がった瞬間、真っ白になってしまって。
2位になった悔しさとか、でもびっくりするぐらい多くの票を頂けた事への感謝の気持ち…。何をどう言葉にしていいのか、分からなくなってしまいました。でも、そんな不器用な私を、会場の皆さんがずっと待ってくださって…。慌てないでいいからって。AKBにはこんなに優しいファンの方々がいてくれる。
私は決して孤独じゃないんだ…。
最後に落ちた涙は、うれし涙だと思います」
後輩に対して。
「私はここで生まれてここで育ったので、AKBが大好きなんです。だから後輩の子たちにも、そうなって欲しいなって。
すぐにテレビなどに出させて頂けるのは嬉しい事なんですけど、その分、もったいない事もあって。
私が入った頃は、1年間で200公演以上も出させて頂けて、そこで理屈ではなく体で身につけた事が本当にたくさんありました。
それが今の原動力になっている気がします。だから今の子たちにも、そういう機会が増えたらいいなと思っています」
王座を奪われた前田が得たもの。
秋元「良い意味で、肩の荷が下りたんだと思います。
今まで負けた事が無かった訳ですからね、『マジすか学園』でいえば、自分より強い奴が現れたみたいな。
本人すら知らずに、おごりになっていた部分があったのかも知れない。でも、自分も負けるんだという経験をして、目が覚めた部分もあったと思う。
この1年、前田と話をすると、よく後輩の話になるんですよ。今のAKBで、後輩たちが育つには何が必要なのか、といった話です。
今までも思っていたのかも知れないけど、僕に話す事はほとんどありませんでしたから。それが言葉に出す様になった。
2位になったお陰で、心に新しい余裕が生まれ、一回り頼もしくなってくれた気がします。」
5月25日、速報が発表。
前年の最終と同じ2位前田、1位大島という順位に。
今年も追う立場でのスタートとなった。
「皆さん!! 速報2位本当にありがとうございます!! やっぱり応援してくれてる皆さんの暖かさを身近に感じる事ができます…。
本当にありがとうございます!! 私なりにこれからも頑張っちゃいますよ!!♪」
今年で3回目を迎えるAKB48総選挙。
6月9日に発表される最終結果で、グループ内の人気ランキングが決定する。
そんな中、下馬評で1位の当選確実と囁かれているのが前田敦子だ
。第1回は1位に選出されたものの、第2回は僅差だが2位に転落。
今年は巻き返しが予想されているが、ファンの度肝を抜くニュースが飛び込んできた。
「今回の総選挙を花道に、前田が卒業を発表するというのです。6月下旬にはソロデビュー。また、6月4日には主演映画『もしドラ』も全国公開。
卒業というサプライズはCDや映画の重要な販促活動に利用されるようだ」(芸能プロ関係者)。
さらに卒業のタイミングに合わせて発表されるのが連ドラの主演話。
7月放映の連ドラ『イケパラ2』でヒロインに抜擢されたのだ。
「正直、現在の前田にしてみればAKBに所属している意味はもうないんです。
既にAKBの人気は下降線を辿っており、先は見えている。人気が急落してから卒業すれば、自分の価値も下げてしまう。
年内中には女優としてのポジションをしっかりと固めておきたい」(芸能プロ関係者)。
AKBには様々なコンセプトがあるが、その一つが「夢へのステップ」。
AKBというグループがゴールなのではなく、メンバーそれぞれが持つ将来の夢への架け橋となるグループになるのが当初の構想だった。
ところがAKBがブレイクし国民的アイドルと呼ばれるようになると、「会いに行けるアイドル」というコンセプトは崩壊。
現在オーディションで入ってくる子は、AKB48そのものを目指して入ってきており、現役メンバーも人気ある同グループからの卒業を敬遠するようになった。
秋元康に至っては、前田を含む中心メンバーは「卒業させない」とまで言っているという。
こちらのコンセプトも既に無くなりつつある。
そんな中、前田本人はAKBブームが終わる事は以前から予想しており、自身の夢である女優という道に向かってソロ活動に積極的。
現在“AKB”として番組に出るのは、ゴールデンのレギュラー番組か有名音楽番組などの極一部のみ。
かつて最多出演を誇っていたラジオは1年に1回ほど、「AKBINGO!」も、MCのBBから5月下旬に「あけましておめでとう」と嫌味を言われるほど顔を出していない。
実質的には、もうすでに“AKBメンバー”としては、ほとんど活動していない。
そして残念なニュースがもう一つ。
女優転身と共にグラビア活動も完全NGになるという。
「当然、水着写真が見れるのは今年が最後。現在、発売されている写真集は貴重になる」(出版幹部)。
そこで囁かれているのは、“卒業”というXデーについて。
映画、総選挙、ソロデビュー、ドラマ主演と、すでにお膳立ては出来ており、1位に返り咲いてから華々しく女優転身を図りたいのが本人と所属事務所の考え。
だが秋元やAKB運営側にとっては、前田の代わりとなるエースが居ない現状で抜けられてしまっては、AKB崩壊をさらに加速させる可能性もある。
前田は最近、“世代交代”について考えている事もインタビューでは話しており、裏を返せば、自分の代わりにAKBを引っ張っていってくれる後輩の出現を望んでいるともとれる。
浮足立っているのは、他の芸能事務所も一緒で、
「ポスト前田と板野のポジションを狙って各プロダクションが争奪戦を展開している。人気が低迷しているとはいえ、そこはAKB48。
今の芸能界でAKB48を超える収益率を叩き出せるアーティストはいませんからね」(民放幹部)。
前田の夢は果たして叶うのか、6月9日何かが起きる。
6月4日、主演映画「もしドラ」が劇場公開。
前田はこの作品のプロモーションのために、多忙な毎日を送る中、テレビ番組は30以上、紙・WEB媒体では100以上(うち表紙を飾ったのは20以上)という、とてつもない数の取材をこなしたという。
さらに、東京~大阪間の約1100キロを新幹線で往復し、計3回の“弾丸舞台あいさつ”を実施した。

6月9日、総選挙の開票イベントが開催。
順位発表は最後の局面に突入し、3年連続大島優子と前田の一騎打ちという構図になった。
そして今年、2位で名前を呼ばれたのは大島だった。
その瞬間、前田が1位に返り咲いたことが決まった。
前田は大島の挨拶中から泣き崩れていたが、「1位」として最後に自分の名前が呼ばれるとなんとか舞台に上がり、深く頭を下げた後
「この1年間はいろんなことを考えて毎日を生活してきました。応援してくれる皆さんがいるのに、どこかで孤独と戦いながら過ごしてきました。
でも今日、たくさんの方が応援して支えてくれていることを改めて感じることができました」と喜びを現わした。
本人、そして応援してきたファンにとって、悲願の1位奪還となったが、もう一人誰よりも喜んでいる者がいた。
それは常に前田をAKBのエースの座に置き続けてきた秋元康。
前田が次に
「私のことが嫌いな方もいると思います。一つだけお願いがあります。
私のことは嫌いでも、AKBのことは嫌いにならないでください」とファンに訴えかけると、
思わずメガネをあげ、こぼれ落ちる涙を拭っていた。
前田は大島へのコメントを求められると、
「優子はこの1年間、いや、ずっとみんなを引っ張ってきてくれました。
優子は私たちの見本です。
これからもAKBを一緒に支えていってくれたらうれしいです」と気持ちを伝えた。
それに対し大島も
「あっちゃんはAKBの顔です。あっちゃんがこれからも前を向いて笑っていてくれればそれでいいです。
これからも一緒に頑張りましょう」と前田の気持ちに応え、2人は泣きながら抱き合った。
―今年の総選挙を振り返って。
今年は票も増えたし、何位になるか本当に分からなかったです。
2位で優子が呼ばれた時、『1位だ!』って…嬉しかったです。
もちろん2位でも嬉しいんですけど、去年1年間はずっと“2位”だって感覚をどこか引きずってたんですよね。それがやっと解放された気がしました」。
―“私が嫌いでもAKBのことは~”の発言について。
みんなも輝いているし、全部ひっくるめて嫌いって思って欲しくない。これは言おうとずっと決めてました」。
―これからAKBのセンターとしてどうしていきたいか。
これからもいつも通り、いつもの様に頑張っていきたいです。
今回1位にしていただいたので、皆さんに恩返しが出来たらなって思うんです。
私が居る事で、AKBがもっと盛り上がっていったら良いなって思います」
総選挙後の秋元康インタビュー。
―1位の前田さんの印象はどうでしたか?
でも前田の場合は、感情の起伏が激しくて、不器用だからそれをそのまま出しちゃう。
当然、勘違いもされるし、誤解もされるんだけど、それを含めて『前田さんの正直な所が好き』と、これだけ票を集めているのが凄い
―前田さんは順位発表中も早い段階から泣いていました。
この子は5年半もアンチの逆風と闘ってきたのかと…。前田にはセンターという重責を背負ってもらってきましたから」。
―メンバーから秋元さんへの質問をお預かりしてきましたので、ご回答をお願いします。
「今年はなんで壇上に上がらなかったんですか?」と。
「前回1位のメンバーにトロフィーを渡すために、移動しなくてはならなくて、『第2位、チームA…前田敦子!』っていうAKBの歴史が動いた瞬間を見逃してしまった、だから今回は最後まで見たかった」。
―ちなみに、前田さんに「秋元さんへの質問ありますか?」と聞いたら、
「えーなんだろう? う~ん分からないです」と(笑)。
「前田とはソロデビューの事とか、いろいろ話をする機会があったんですけど、僕と話すのに緊張しないのは彼女だけですからね。
逆に、僕の方が緊張するんです(笑)」
6月22日、『Flower』でソロデビュー。
7月、フジテレビ系ドラマ『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~2』で主演を務める。
7月10日、人気ドキュメンタリー番組『情熱大陸』に出演。
番組は当初、AKBメンバーの中で誰に密着するかを会議したところ、大多数が前田を推し、
さらに秋元康との話し合いの中も「情熱大陸をやるなら前田だろうな」との見解が導き出されたという。
取材陣は、今年の5月から密着を開始。
主演映画、ソロデビュー、そして総選挙。
アイドルから女優への移行期をカメラが追った。
1位に返り咲いた裏側につきまとうアンチの存在を指摘されると、
「私ってきっと、嫌われやすいのかな」と認めた上で、「私もただの人間なので、ショック受けることも普通にあるんですけど…。
悲しいって気持ちに自分が負けなければいい話じゃないですか。負けず嫌いです私。
負けない気持ちは人一倍持ってます」と自身を奮い立たせる。
AKB48の中心に立ち続けてきた彼女の芯の強さが伝わってくる。
奇しくも放送当日は、彼女の20歳の誕生日。
10代最後の日々の記録に、今から注目が集まりそうだ。
7月中旬、西武ドームに向けた全体リハーサル中。
AKB研究生と他グループのメンバーが、前田から直接指導を受けたという珍しい一件。
その顛末について。
高橋「『マジジョテッペンブルース』をやったんですね、百何十人で。私は途中からしか出番が無いから、後ろで見ていたんです。
そしたら、ビックリしちゃって…。
研究生の子たちなんですけど、踊れてないんですよ。
もちろん全員って訳じゃないし、後ろの方だから少し気を抜いていたのかもしれない。
でも、一番大切な一生懸命さがほとんど伝わってこないんです。
この子たち、これでステージに立つつもり? って思い、血の気が引きました。
それで私、声を張り上げて、『今のじゃ人に見せられないから、もう1回、もっと一生懸命やってくれる』と。
それでちょっとはマシになったけど、まだまだ振付は出来てないし、歌詞のうろ覚えの子がたくさん居て、そんな状態じゃ、そもそも一生懸命やりたくても出来ないんですよ」。
高橋はレッスン後、AKBの正規メンバーを除いた研究生と他グループのメンバー約100人に集合をかけた。
「確かにこの曲は、研究生はもちろん、SKEやNMBもほとんどやった事が無いのは分かります。
それに前日に始めて振付を教わったから、まだ体に入ってないのも分かるんです。でも、あの西武ドームでやるんだよ?
たくさんのお客さんが観に来てくれるんだよ? 自分で練習して来ないと」。
スタッフ側にもミスがあった。
歌詞を覚えていなかったのは、手違いにより配られていなかったからだった。
「スタッフさんに対しても、後輩たちの代わりに抗議もしました。
でも、それをあの子たちには言い訳にして欲しくなかったんです。
もっともっと大きくなって欲しいから。だから、あえて心を鬼にして叱りました。
相当キツイことを…むしろ出ない方がいいとか、こんな状態なら一緒にやりたくない! とまで言ったんです」。
あるメンバーは何度もうなずき、あるメンバーは悔し涙を流したという。
しかし、この様に高橋が檄を飛ばす場面は、今までに幾度も見られた。
この日違っていたのは、前田敦子も高橋の真横に立っていたこと。
「練習が終わった時、あっちゃんが私に、『たかみな、これから(後輩達に説教を)言うんでしょ?』と聞いてきたんです。
『うん、言おうと思ってるって』。ここまでは、いつも通りなんです。
なのに、『私も言っていい?』って言ったんですよ!?
初めてですよ、あっちゃんがそんな事を言うのって」。
高橋の説教が終わりかけた時、前田が100人を前に声を張り上げた。
「『もっと一生懸命やろうよ! 私たちが居なくなった後に、AKBを背負うのはみんななんだよ!』って。
あのあっちゃんが叫んだんです。
『私たちは、見本にならないかもしれないけど、悪いところを真似しちゃダメだからね!』みたいな事も言ってました。
私、ちょっと感動してしまって…。あっちゃん、変わったなって」。
今まで前面には立つ事は無かった前田。
何が彼女を変えたのか。
「どうした? って聞いたら、ドラマ『花君』の収録で男の子の世界を見てるんだけど、先輩が若手の子に『お前、一生懸命やれよ』とか熱く叱ったり、
アドバイスしたり、褒めたり。言いたい事を言い合うのを見て、AKBもそうなりたいと思ったって。
自分も見てるだけじゃなくて、言わなきゃいけないって思ったんだよねって」。
高橋と前田が去った後、いくつかの輪に分かれ、泣きながら話し合う後輩がいたという。
「あとで島田からメールが来たんですよ。
『あんなこと言わせてすみませんでした。
あれから研究生で残ってみっちり練習したので、明日は少しはマシになってると思います』って。
あぁ、伝わったんだなって、ホッとしました」。
将来のAKBを引っ張っていける後輩の出現を、おそらくメンバーの誰よりも待ち望んでいる前田。
女優として他の現場で活動しつつ、そこで学んだ事をAKBにもフィードバックさせる。それがAKBを変え、さらに成長させる。
7月23日、コンサート「よっしゃぁ~行くぞぉ~!in西武ドーム」2日目。
途中で熱中症でダウンしたが、しばらくしてステージに復帰。
次の最終日もフルで出演し、3日間行われたドーム公演を無事完走した。
8月、板野は自身のラジオ番組「SCHOOL OF LOCK!」で、前田と2人でお酒を飲みに行ったことを明かした。
さらに「あっちゃんちに行ったの。1人暮らしを始めて茶色と黒のおとなっぽい部屋だった」と前田が1人暮らしている事も明かした。
当の本人も
「20歳になるので、いつできるかはわからないけど1人で暮らしてみたい」と以前に語っていたこともあり、早速実行したようである。
最近はホームシアターで洋画を観るのにハマっている。ちなみに、これまでに高橋みなみや松井珠理奈なども泊まった事がある。
9月20日、第2回じゃんけん大会では初戦で秋元才加に敗北。
これまで全てのシングル曲で選抜メンバーに選ばれてきたが、初めて選抜落ちを経験することになった。
10月24日発売の雑誌インタビュー。
卒業について。
「具体的にすぐにお答えするのが難しい質問ですね。でも、やっぱり下の子たちに育って欲しいって気持ちがあるので、そういう意味では自分たちがAKB48からいなくなるのが一番なんじゃないかなと思いますけどね」。
一人一人もっと意識とレベルを高く上げていったら良いんじゃないかと思います」
11月、レーシックの手術を受ける。
「どこまでも見えちゃう気分。裸眼で生活できるのスッゴク嬉しいです♪」。本人によると、視力が1.5ぐらいになったらしい。
11月22日、『VOCE』(講談社)主催の「2011 THE BEST BEAUTY OF THE YEAR」に選ばれる。

2012年
たかみなと同じぐらいに長くなりましたけど皆さんいかがですか
多忙でなかなかお休みの無いあっちゃんですけど
体調不良にやケガとかに注意してほしいですね
まだまだ特集は続きます