松尾芭蕉 奥の細道 十二 清水流るるの柳 | まいどーおおきに 河内の樹々の独り言
松尾芭蕉 奥の細道 十二 清水流るるの柳

また(三)清水流るるの柳は、(四)蘆野の里にありて、田の畔[くろ]に残る。
この所の(五)郡主戸部なにがしの、「この柳見せばや」などをり〱にのたまひ聞え給ふを、いずくのほどにやと思ひしを、けふこの柳の蔭にこそ立ちより侍りつれ。

 田一枚植ゑて立ち去る柳かな


(三)西行が「道のべに清水流るる柳蔭しばしとてこそ立ちとまりつれ」(新古今集二)と詠んだ柳。謡曲の「遊行柳」にも脚色されて、有名である。 

(四)那須郡芦野町

(五)「郡守」は領主の唐名。「戸部」は民部の唐名で、芦野資俊のこと、その江戸屋敷が湯島天神下にあったという