いとはんのご乱行 その八 夜の中之島公園
公園を後にして地下鉄の駅へ、2駅目で下車、地下鉄は夕方の通勤ラッシュで混んでいた。
車内は激込みで二人の身体はくっついたまま、亜希はちょっと悪戯をしてみた。
発車してすぐ、ゆー君は背が高いので亜希の顔が胸のあたりにくる。胸のあたりシャツからスイカの種の様な乳首が透けている。
亜希はそれを軽く嚙んでみた。見上げるとこそばいのか必死にこらえている顔が可愛い。
2駅はすぐだ、これからの楽しみを想像するとまたあふれ出てきている。
公園に入る頃にはあたりは薄暗くなり、アベックの姿がちらほらと見え始める。
二人掛けのベンチにはもう抱き合っている人たちも見かける。
公園の奥へどんどん入って行く。
ゆー君はかなり慣れているらしいく、誰にも邪魔されない公園の穴場をよく知っている。
ここまでくればほかのアベックも来ない。
ベンチに腰を下ろすと、待ちきれない亜希の方から唇を合わせに行った。何度も何度も激しい口づけを交わした。
亜希は初めて疼きを感じた、頭の中はもう何も考えられないぐらいまっ白。
足はガクガク、腰は抜けてしまい、座っているのか立っているのかわからない状態だ。
あまりにも早い亜希の姿に少し驚いた様子だ。
ほとんど何もしていないのに、口づけだけ上りつめるなんて置いてきぼりを食らったようだ。
少し休憩をするか、と思った瞬間ベンチの後ろの茂みからガサリと音がした。
やっぱりここもマニアに知れているなと思い場所を変えてみることにした。
さっきの場所から移動し始めたが、亜希の様子が変だ。
腰が抜けた様にぐったりとしている。しょうがない横になれる場所を探す。
何かつけてくるような気がしてならない。いったん歩くのを止めてベンチに腰を下ろす。
そうすると後をつけてくる音がピタリと止んだ。やっぱりさっきの連中だったんだ。
一つ驚かしてやるか 亜希を抱いて川沿いのフェンスに移動した。しばらくの間フェンスに二人で抱き合っていると、川の下の方から足音が聞こえてきた、連中まんまと罠にはまったな。
亜希に覗きの連中がいる、合図したら川に向かって「ワッー」と叫んで走ろうといった。
タイミングを計り二人で声を張り上げると、下の方からボチャンという音が聞こえた。
それから地下鉄の駅に向かって走った。駅が近くに見えるところまできた。
もう大丈夫だろう。
ちょうど芝生の所があったので横になり、手をつなぎあったままもう一度口づけをした。
脳天が痺れる様な深い口づけ、上になったり下になったり、長く抱き合い重なり愛を交わした。
こうして亜希の初めての願いは無事叶えられたのでした。
亜希 大人になったね おめでとう