ベネチア映画祭に出品された日本映画‘ノルウェイの森’の原作者、村上春樹の作品は、私には生理的に無理。
‘ノルウェイの森’上巻の冒頭
僕は三十七歳で、そのとき・・・・・・・・天井のスピーカーから小さな音でBGMが流れ始めた。・・・・・ビートルズの『ノルウェイの森』だった。
二番煎じの‘海上のカフカ’ ‘ねじまき鳥クロニクル’等、全て出版界の商業波に乗った(乗せられた)作品で、書店の店頭でページを開くと「またか・・」がっかりさせられる事の繰り返しである。
私はなにもかも全て、この作者に嫌悪感を示しているのではない。要するに商業出版のあり方、売れればよい、売れている間はよい、少しぐらい????であってもよい。
【売れればよい】
その事をこの作者自身が理解しているのか、いないのか?
そこが引っ掛かるのである。
本は作者の知名度で売れる、お笑い芸人(中には作家以上の実力を持つ作者もいる)やタレント、政治家、人気者、知名度があれば何でもこいである。
活字離れといわれる今、この様な商業主義的な考えが、〝真の読者〝が読書離れをおこした原因ではないか?
本の内容(質)でなく、作者が人気者(ヒットメーカー・作り出された虚像)で、映画化された作品は、監督や出演者にはお気の毒だが、本屋の店頭に積み上げて、飛ぶ様な売れ行きを見せた本のような期待をする様には行かない。
なぜなら、本の内容を理解できた人や、商業主義の波の原理を知り、熱病から冷めた人達はたぶん見に行かないだろう!
しかしこの本は世界各地で翻訳されて、店頭で販売されているという、翻訳した方が伝わる内容が変わるので良いかもしれない。
売れているかどうかは別にして。