フジモトに連れ去られて姿が見えなくなったポニョを探して必死に海に入る宗介。

宗介に会いたいという思いを叶えたくて嵐を起こし、怪物のような高波に乗って疾走するポニョ。

ああ、素晴らしい!


久しぶりに宮崎監督の映画を見て感じる高揚感。
カエルみたいのは別にしてポニョかわいいしね。
このところの宮崎監督作品に対して懐疑的な感想しか持てなくなってきていたのですが、久しぶりにいいものを見せてもらいました。

一面的な見方が決して正しくないのはわかっているけれど、『どれだけ人間らしさを描写するか』が僕の宮崎監督作品に感じる良さです。
動きとか、キャラクターの魅力とか、色彩とか、ストーリーとか、いろいろ評価する基準は人それぞれだろうけれど。
どうせクライマックスとかエンディングのまとめ方とか構成とか、はなから重要視しちゃいないんだろうから、完成度とか言っちゃいかんのですよ。
そう思いません?どう考えても行き当たりばったりな感じだもの。

この作品でも、自然な描写なんてほとんどなかったように思う。
むしろリアルなものを超越したところに逆に純粋な人間らしさを描き出して見せるところが、宮崎監督らしいところ。
人間というものへの憧れと信頼と愛情を感じます。
理念とか、テーマとかポリシーとかもうそんなものはいいんですよ、
感情の迸りを如何に描くか、がツボなんですよね。

しかも今回は登場人物の感情を説明する以外の説明はほとんど省かれています。
ふつうはそれで成立はしないよね。
でも不思議に成立してる。
それはこの話が思考によって成立しているのではなく、行動と感情の流れによって成立しているから、ではないでしょうか。
「崖の上のポニョ」は久しぶりにプラス思考で楽しいと感じた映画でした。