「とにかく皆さん、お元気でらっしゃいます。」



 観て、参りました!愛するヒューマントラストシネマ渋谷、今年の「未体験ゾーンの映画たち」上映作品の一つです。
 配給会社が、日本公開をしない事にした中から選ばれた作品達が上映される素晴らしいイベント、「未体験ゾーンの映画たち」!
 未公開理由の第一は、出来映えへの疑問である事は言う迄も、無く。そして、ただ、そういった中から何かしら、光る物が有る作品選んで上映される、絶妙なるB級祭りです!コロナの影響で、そもそも作品数自体減少していると思われる中、頑張っての開催です!

 さて、作品です!イギリス映画、らしいです。
「ナメてたジジイたちが実は最強特殊部隊だった」ぶっちゃけ、チラシの言葉通り、要するにそういった話です。
 主人公は、彼だけ年寄りではありませんが、優秀な特殊部隊で、数々危険で大変な戦場経験しておりますが。悲惨な状況だけで無く、戦う事そのもの以上に、罪の意識に悩む様な事もしなければならなかったらしく。除隊後は、悪夢に悩まされつつホームレス状態。
 そんな彼に、亡き父の上官だった人物が助けを差し伸べてくれます。自分の家に住まわせてくれるのみならず、同じ様に心に傷を負った、元軍人達が語り合う集まりに連れていってくれます。
 父の上官の友人、仲間達なので遥かに年上、老人達の集まりですが。悲惨な戦場体験という物を共有する者同士、話を聞いて貰える事で幾ばくかの救い、得る事が出来ます。
 一方ロンドンでは、既存のギャング達でさえおっかなくて手が出せない、危険かつ極悪なギャングが街を、牛耳りだしています。そして、娘さんがギャングとトラブルに成っているという事で、上官だった人物は話を付けに、いくのですが。逆に、殺されてしまいます。
 恩人、友人殺した黒幕がギャングである事を知った、主人公達。敵を討たんものと、立ち上がる事を決意します!

 感想ですが!
 ううむ、難しいです!面白かった、ですが。もう一段二段面白く、成れたであろうポテンシャル。不完全燃焼では、無かったですがそもそも、弱火といいますか!
 戦場で心に傷を負った者達の集まりだった筈ですが、復讐という理由以上に皆さんノリノリ、嬉々として戦いに突入して参ります。ただ、アクションも展開も何か、淡々としております。ギャングをやっつけている正体が実は、パブに集まっている爺さん達だという強み、面白さもっと、活用出来そうな?
 俳優陣はさすがに皆上手く、安っぽさ、無いです。悪党がやっつけられていく痛快さも、有ります。アクションも、不出来というので無く。ですが、繰り返しになりますが全体、弱火。予算も、そこまでで無いのは判りますがそれでも、やり方もう少し有った気はします。

 B級映画の有る有るな気がしていますが、ロンドンの空撮映像実に、美しかったです。挿入曲、エンディングテーマ、中々でした!
 B級作品、という印象では無いのですがA級というのでも無く、AB級?
 とにかく、一人だけ若い主人公が格闘担当しつつ、お爺ちゃん達がノリノリに、悪党成敗していく話です。
 後味、悪く無いです!