長文ポスト故以下転載

 

メジャーリーグ(MLB)は選手/監督/リーグ&クラブチーム職員は元よりその被雇用者に対し;
・自身が関与していないとしてもいかなる「野球の試合」に対する賭けを処分の対象としている他、
・自身が関与している野球の試合に賭けることに関しては永久追放
というとても厳しいペナルティをかけています

また野球を対象とするものででなかったとしても「違法なスポーツベット」で賭けを行う、もしくは違法なベッティングそのものを主催する、もしくはその為に働くことも、コミッショナー判断でペナルティの対象となり得るとしています。

現地報道では当初、水原通訳は「大谷選手が同氏がスポーツベッティングで多額の負債を抱えていることを知った上で、その肩代わりをしてくれたのだ」と説明していたことが報じられていますが、後に「大谷選手は何も知らない」とコメントを翻したと報じられています。これはおそらく、このMLBの規定に対して大谷選手にリスクを負わせない為に水原氏自身がスタンスを変遷させた結果だと思われます。


日本においても、スポーツ選手らの違法賭博への関与が問題となった事犯が複数件ありますが、なぜ彼らが「自分の関与する」スポーツ種以外の違法賭博への関与をも禁じられるかというと、自分自身が関与していない種目への賭博関与であったとしても、それ(その関与もしくはそこでの負債)を入口として違法賭博業者は選手やスタッフに対して「八百長」を持ちかけるというのが常套手段だから。

一方で、そこに八百長疑惑が生じた場合、それが「本当にあったかどうか」を証明することはとても難しく、そこへの「関与」が判明した時点でリーグやチームのそれまでの試合全体の信頼性そのものが疑われることになる。これらを我々ギャンブル業界に関わる人間は「信用失墜行為」と呼びますが、MLBを含め多くのスポーツ競技団体はその「信用失墜」を防ぐ為に、違法賭博への関与そのものを禁止することが多いです。

今回のケースに関しても、少なくとも水原通訳が違法なスポーツベット業者に対して数百万ドルレベルの負債を抱えていた事は判明しているワケで、通訳という立場だからこそ知り得るゲーム上の機密が漏洩している可能性は十分疑われるわけで「信頼失墜」は既に発生していると捉えるべき。だからこそ即日解雇となったのだと思われます。

ちなみに、日本のプロ野球協約はMLBルール21よりも更に厳しく賭博との関わりを禁止しており、選手、監督、コーチ、または球団等に所属する人間が「野球賭博常習者と交際し、金品の授受を行うこと」自体が禁則事項となっています。また違法賭博関係者との「接触」に関して「報告義務」が定められており、本件もし日本で発生していた場合には大谷選手に対して協約上、更に高い選手としてのリスクが生じていた事犯となります。

もとい「また違法賭博関係者との接触に」→「また違法賭博関係者を含む反社関係者との接触に」

ESPNが、大谷の通訳の解雇についてより詳細に報じている模様;報道によると水原通訳は違法賭博への関与は認めているとのこと(※但し「違法とは知らなかった」と主張)。また大谷選手は水原通訳が多額の借金を負っている事を認知しており「その肩代わり」をした事で当局の捜査線上に名前が上がったとのこと。「肩代わり」に関して、大谷氏がどこまでその内容を認知していたか、に焦点が集まりそう。水原氏は「大谷選手は何も知らない」と主張している模様 https://espn.com/mlb/story/_/id/39768770/dodgers-shohei-ohtani-interpreter-fired-theft

 

ただESPNの報道では「肩代わり」に関して、大谷氏が水原氏を隣に置きながら直接自分の口座から送金をしているようで、「何も知らない」というのは若干信じ難い。

 

 

 

 

 フジテレビは速報出したのか