先日、初めて東日本大震災の被災者が受診された。

腎疾患で免疫抑制剤を内服中の女児。

福島原発の避難エリアに含まれていて、地震・津波・放射線のトリプルアタックで当方に避難してきたとのこと。

身内もお一人亡くなったようだ。

一瞬、防護服を着て放射線測定装置で測ってからのほうが…とも思ったが、そんなことをしたら「患者様の声」どころか「○○新聞」に投書されてしまいそうなのでやめておいた。

不謹慎な話である。

しかし、一瞬でも頭をよぎったことは事実である。

きっと「風評被害」というのは、もともとはそれほど大きくない一人一人の不安が、情報と伝聞の中で増幅されて蔓延していくものなんだろう。

身近に原発を抱える自分たちも人事ではない。