石の町『大谷』へ②〜大谷資料館〜
大谷寺(おおやじ)からものの数分で大谷(おおや)資料館に到着。
大谷観音のところにも切り立つ壁が聳えていましたが、ここにも圧倒されんばかりの石の壁がそそり立っているのでした
その断面、鋭いヘリ、真横に入れられた切り込み…どうやってカットしたんだろ
休憩所がそもそも石の洞窟だし…
中を見たら疑問が解けるかな。
では、大谷石採掘の歴史を垣間見てきま〜す
チケット購入後、一階にある展示室を見学してから地下の坑内へ。
うわぁ〜、広〜〜〜い
なんだか 冷んや〜〜〜り。
シーーーーーン
なんだろ、この巨大な地下神殿は
巨大な四角い空間があっちにそっちにと広がっていて、方向感覚が失われる…。
この採掘場、東京ドームがスッポリ入るくらいの大きさらしい
ライトアップによっては、異次元の世界に迷い込んだような怪しげな雰囲気。
不思議なのは、この地下空間がコンクリートじゃなくて全て『石』であるということ。
約1,500〜2,000万年前の火山噴火の際に噴出した火山灰や軽石が海底に蓄積し固結してできたのが凝灰岩である大谷石。
その石の採掘が本格化したのは江戸時代とのことですが、こちらでは1919年(大正8年)〜1986年(昭和61年)までの70年間採掘されていたそう。
手掘りされた石の表面は、ただゴツゴツしているだけのように見えるのに…
少し離れると美しく規則正しい縞模様がハッキリ見てとれます。
地層みたいだけど、これが一段一段ツルハシで石を掘って切り出した痕跡なのですね。
こんなに綺麗に切り出す職人さんたちの技術力もさることながら、その気力・体力・忍耐力は底知れない💦
天井を見上げると煙突のような四角い穴が開いていて、上のそのまた上の方に小さく空が見えました。
石切り職人さんたちが、自身が地下のどの位の位置にいるのか目視で確認していた穴なのですって。
一日中、暗い坑内にいたら、さぞかし青空が恋しくなることでしょう。
機械化されたのは意外と遅くて1960年頃からだそう。
機械掘りの跡もまたアーティスティック
石の切り出しも大変だけど、切り出した石の一本一本(重さ80Kg)を人が背負子で運び出していたというから、これまた驚きです💦
そうこうしてできた空間は…
第二次大戦中には地下の秘密工場となり、戦後は政府米の貯蔵庫にもなりました。
内部が初めて一般に公開されたのは1979年。
以降、イベント、映画、CM、プロモーション、スタジオなど様々なシーンでの利用が盛ん。
神聖で厳かな雰囲気は結婚式にも
なかなか素敵ですね
“石の教会”で愛を誓った二人は永遠に固く固く結ばれることでしょう
こちらのやや低めの天井の空間では、過去に利用されたイベントなどの紹介展示がされてました。
この日の坑内気温3℃❄️
だんだん身体が冷えて指の先が冷たくなってきたな…。
何ヶ所かに假屋崎省吾さんの作品が飾られてたりして、幻想的なアート空間を形成。
なぜか水溜まりがあったので、リフレクション写真にもチャレンジ
水溜まりを別アングルから。
赤や緑の動きのあるライティングが、私には発光生物が蠢いているように見えてしまって…💦💦
非公開な場所もあって、どんだけ広いんだろ
大きな空間を上方から見下ろせます。
ホント、ここが日本とは思えません。
ずっとカメラを構えてシャッターチャンスをうかがうおじ様がいらっしゃったりして、写真の撮り方によっては神秘的な作品になることでしょう。
前方の階段を登った所が出口。
寒くて仕方なかったけど、出口に向かってしまうのが勿体無いような…
言わば、地球掘削の歴史。
知らなかった世界を垣間見ることができて良かったです
資料館から出て左手に『愛の泉』
その向かいにマーケットがありまして…
小洒落た店内では食事やスウィーツなど楽しめるよう。
大谷石を使った様々なグッズも買えますよ〜
このあとは…
宇都宮と言えば…!そう、あの場所へ再び向かいます
撮影日: 1月7日
ari-kaz