マーケとかコミュニケーションとか。 -3ページ目

アメリカのソーシャルメディアの今。

米国転勤となって1ヶ月が経ちました。こちらでの話題もチョコチョコ載せていきます。
 
先日、2日間にわたってデジタルマーケティングのセミナーに出席してきました。
これは社内のITやマーケティングに関連している部署にいる人に向けたもので、いまデジタルの世界で何が起きているのかを包括的に理解させる目的のものだったのですが、個人的にはそれよりもいまのアメリカでソーシャルメディアがどのような状態にあるのかを認識できたのが面白かったので、その中とそこから追加で調べたものをいくつか。
※ITやコミュニケーション業界にいる人を対象にしたものではなく、なおかつNYやLAといった大都市ではない街で行われたものですので、決して「これからはこれが来る!」とか「実は業界筋ではこんな評価が」といったようなものではありません。あくまでも、現状どうなっていてそれはどう捉えられているのか、というものだとご理解ください。

[アメリカにおけるソーシャルメディア別のビジター推移]
・ニールセンが今年2月に発表した調査(http://bit.ly/b5HGmE)によると、昨年12月のアメリカの主要ソーシャルメディアのビジター数は、Facebookがもの凄い伸びを示して月間1.2億ユニークビジターとダントツ、低下傾向にある2位のMyspaceと対照的な状況となっています。
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・「何でこんなにFacebookが一人勝ちの状況になったの?」という質問をしたところ、確たる調査データはないものの、機能的に特に大差はなく、一昨年まで競っていたMyspaceがその時期かなりのテレビCMを流し、そのトーンも相まって、「Facebookの方が変なやつも少なくて安全かも」みたいなイメージを両方のアカウントを持っていた人たちに抱かせたそうで。何やらどこかの国の2大SNSにも似たような話ですね(笑)
・でも一方で、Myspaceというのは最初はミュージシャンなど音楽関係の人が中心でそこに一般の人たちもたくさん入ってきたという状況だったようで、逆に今はミュージシャン中心の元の状態に戻りつつあるのでは、音楽関係者はそのままMyspeceを使い続ける、という意見もありました。
 

[アメリカのソーシャルメディア別のビジターシェア]
・セミナーで使われたものよりももっと最近のなのですが、Hitwiseが調べた今月のビジターシェア(http://bit.ly/Kma13)によると、Facebookは62%と2位のYouTubeの17%、3位のMyspaceの6%を引き離して独走状態。
・セミナーでの今年2月時点での数字は、Facebookが50%、MyspaceとYouTubeが15%でしたので、この傾向がますます強まっています。
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・「じゃあこのままFacebookの一人勝ちは続くの?」という質問に対しては、これは誰にも分からない、という、まあ当たり前と言えば当たり前の答が。でもひとつなるほど、もしかして、と思ったのは、「若い世代が、『自分たちの親の世代がFacebookを使っているので、僕らは別のものを』と思うかも知れない:その傾向のあるソーシャルメディアサイトもいくつかある」ということでした。『奢れる平家久しからず』なのでしょうか?
 

[主要10か国でのソーシャルメディアの状況]
・上記のニールセンの調査には主要10か国の状況を調べたもの(http://bit.ly/62Pl4X)もあるのですが、これによるとソーシャルメディアの接触時間は前年比82%、3時間半超増の5時間半。ユニークオーディエンスも前年から6000万人ほど増えて3億人超。ちなみにやはりFacebookが2億人超、と67%のシェアを占め、月平均6時間滞在、という突出した状況にあるとのこと。
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[各国別のソーシャルメディア使用状況]
・上記と同じ中に、その主要10カ国別でみたユニークオーディエンスと月平均滞在時間があるのですが、これがなかなか興味深い。
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・ユニークオーディエンスでは、やはり1位はアメリカの1.4億人、次いで日本の4700万、は分かるとして、3位のブラジル3100万人はビックリ。英・独・仏を抜いての3位は、国の勢いも感じさせます。
・また、面白かったのは月平均滞在時間。10カ国平均5時間27分に対し、1位はオーストラリアの6時間52分(!?)、2位がアメリカの6時間9分、3位はイギリスの6時間8分でしたが、何と日本は2時間50分でダントツの最下位。「何で日本は短いの?」と聞かれたので、「ほら、日本はHAIKUの国でしょ?だからメッセージも短くするのが好きなんだ」と答えたのですが、果たして本当は何でだろう?

[米国のソーシャルメディアへの広告出稿量推移]
・ではそれだけ伸びているソーシャルメディアに対して、広告費はどのようになっているか、というと、これもニールセンが昨年8月、業界別の主要ソーシャルメディアへの広告費の推移(http://bit.ly/FTWyR)を調べているのですが、これによると8月の広告費は1.1億ドルと前年同月の490万ドルから120%増。
・注目なのは、この時期まだ経済環境が厳しかったにもかかわらず、対前年比の伸びで最下位の流通・サービスでも55%の増加、ということ。広告主側のソーシャルメディアに対する注目度・期待度の大きさが現れた結果でした。
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・・・ということで、今のところ向かうところ敵なし状態のソーシャルメディア、特にFacebookですが、果たしてこの状況はどこまで続くのでしょう?
セミナーの講師が言っていた「今年卒業の大学生の6割近くがもうメールを使っていない:Facebookにアクセスしっぱなしにしているのでそれで足りてしまうから」という話も今後を考える際にはかなりインパクトがあるネタでもありますが、それ以外にもGoogleBuzzなどの対抗馬や、YouTubeなどの動画サイト(ちなみにアメリカではまだUstreamはさほどメジャーではないそうです)、iPhone/iPadやDroid、BlackBerryといった新しいコミュニケーション機器の影響など、まだまだ目が離せない状況が続きそうだ、ということは確認できた2日間でした。

コミュニケーションの編集力:エージェンシーの生き残る道?

先日、広告関係の友人たちと久々に集まりました。

「友人」とはいっても、新卒で入社した時の先輩や、パソコン通信時代(Nifty)からのお知り合い、と20年以上の付き合いの人もいれば、昨日初めまして、の方もいて。

で、最近の仕事やら家族の話などもしながら、そこでの話題のひとつが「広告会社(エージェンシー)は今後どうやって生き残っていくのか?」ということでした。

つまり:

1) マス広告だけではなかなか商品が売れなくなっている(カテゴリーやそのプロダクトによってはまだまだマスはものすごく有効な手法だけど、他の企業にとっては違う選択肢も出てきた)

2) デジタルは日進月歩で、Googleなどを除いてその分野で絶対的に優位に立ち続けられる企業はほとんどなく、また場合によっては広告会社よりも企業の担当者のほうが詳しかったり、自社ですでにトライ&エラーをやっているので一般論や他企業のケースでアプローチしてくる広告・デジタル会社よりも有効な方法を知っていたりする

3) 広告会社も、PR会社も、デジタルの会社も、まず自分たちの得意分野ありきでの発想・提案・会話をしがちだが(「これからはPRの時代」とか)、企業側が求めているのは『(企業・商品)コミュニケーションにおけるソリューション』であって、それぞれの「手法」はその結果でしかないことにまだ真剣に気が付いている人が少ない

4) またその場合でも、この『コミュニケーションにおけるソリューション』はもしかするとコンサルや、商品の販売の状況を一番詳しく知っている企業の担当者が考え出すこともできるわけで、エージェンシーの人間でなければならない、というわけでもない


※ちなみに、ここで言っている『コミュニケーションにおけるソリューション』とは、その商品・サービスを売るためにどのようなメッセージを、どのターゲット(属性に限らない)に対して、どのようなタイミングで伝えるのが最も効果的・効率的なのかということに対する回答、ということです。
つまり、それは商品・企業によってはPOPだったり、口コミだったり、(エージェンシーの力を借りずに自力でできる)TwitterやYouTube・SNSなどだったり、セールス担当のトークだったり、もちろん広告だったりPRだったり(企業が自社ではできないレベルの)デジタルだったり、というよりそれらをどのようにどんなバランスで組み合わせ、それぞれでどのようなメッセージを、どんなトーンでどのタイミングで展開していくべきか、ということになります。


…で、色々話し合っているうち、ふと思いついたのが「『コミュニケーションの編集力』じゃない?」ということでした。

その場で出ていた話題の1つに「電子書籍」があったのですが、それが書籍・雑誌の主力というような時代になったとしても、ほとんどの小説家や作家にとって、自分たちが書いている内容が他の著作物に似通いすぎていないか(盗作の疑い)のチェックや、「ここをもうちょっとこういう風にすることによってより読者に魅力的に思ってもらえるのでは?」というようなサジェスチョンをしてくれる編集者という存在は大切だよね、ということを話していて、

「あれ、この『編集力』って書籍だけじゃなくって『コミュニケーションにおけるソリューション』にも大切なんじゃない?でもって、それはたぶん企業側にはなかなか出来得ない、能力とノウハウと経験が必要なものなんじゃない?」

と思ったのです。


つまり、個々のメッセージをちょっといじったり組み合わせを変えることでより興味の持てるものにしていく、とか、このルートでそれを流す際にはこのポイントに気をつけよう、とか、ゼロから創り出すのではなくて、あるものを如何に魅力的にできるか、というところなどに知恵を出せる存在。

これは、やはり1つのカテゴリー・自社しか経験していない企業側にはできないことだし、日本の広告会社の特徴のひとつ、コンテンツ制作力(テレビ番組や映画までをも作ってしまい、一企業に縛られないイベントも企画できる)、という所もその経験力・ノウハウが強みになるし。


でも実はこの『コミュニケーションの編集者』、実はすでに一部のクリエーター(佐藤可志和さんや箭内道彦さんなど)がやっていることです。例えば佐藤さんはユニクロにおけるロゴの制作から店内のディスプレイ、商品企画まで(もちろん広告も)手がけていたり。

ポイントは、それをそういった一部の天才クリエーターだけのものにするのではなく、もっとそこを組織として売りにできるような会社にすること(そのためのノウハウの構築や組織作り、人づくりも含めて)に変わっていくことができないか?ということです。


ちなみに私は5年ほど前、それまで20年以上いた外資の広告業界からいわゆる広告主側に移ったのですが、その時から今に至るまで、企業側から見ると、広告・PR・デジタル会社の方々の対応や視点が限られていることがもったいない、と思うことが多く(「意欲もアイディアもガッツもある人がたくさんいるから、実はもっと色々出来るはずなのに!」と)、それも今回の議論の背景にあったかも、と。

09年日本の広告費:ネット広告も急ブレーキ、発表法も変更。

電通が、毎年恒例の<a href="http://www.dentsu.co.jp/news/release/2010/pdf/2010020-0222.pdf">日本の広告費・2009年版</a>を発表しました。

それによると、総広告費は5兆9222億円で前年比11.5%減。2年連続の減なのですが、それよりもちょっと気にかかったのが今回発表するにあたっての電通のある意味でのあわてぶりがその発表の仕方に出ていること。

<a href="http://www.dentsu.co.jp/news/release/2009/pdf/2009013-0223.pdf">2008年・日本の広告費</a>と比較すると分かるのですが、


1)今までずっと付いていた一覧表がない:
 ・「媒体別広告費一覧表」(3年分での比較)
 ・「媒体別広告費」(過去10年程度の推移表)
 ・「業種別マスコミ4媒体広告費」(3年分比較)
 という3つの一覧表が、今までリリース本文の後ろについていましたが今回はそれがありません。暦年比較されるとその減少状態がますます目立つから?なのでしょうか。
 しかも、リリース本文には(表1)とか(表5)とか書いているのですが、それ(上記)が付いていない、というところにもそのあわてぶりが見えます。


2)マスコミ4媒体合計の金額を出していない:
 ・最初に総広告費の金額は出していますが、次に媒体別の話をするのに、対前年比(85.7%)しか書かず、金額を記していません。今までもリリース本文では書いていませんでしたが、上記の一覧表でそれがすぐ分かったのが、今回は付いていないためすぐにはわかりません。でも4媒体別での対前年比と金額は書いているので、それを合計すればまあすぐ出るのですが、にしても・・・


ということで、今年のリリース本文にある数字と、昨年までの一覧表を使って今年の分を作ってみました。


 媒 体    広告費  対前年 構成比

 総広告費   59,222  88.5  100.0

 マス4媒体計 28,282  85.7  47.8
  新 聞    6,739  81.4  11.4
  雑 誌    3,034  74.4   5.1
  ラジオ    1,370  88.4   2.3
  テレビ   17,139  89.8  28.9

 衛星メディア   709  104.9   1.2

 インターネット 7,069  101.2  11.9

 SPメディア計 23,162  88.2  39.1



上記を見てもうひとつ気になったのは、新聞などの記事では「媒体別広告費、とうとうネットが新聞を上回った」というものでしたが、ネットの伸びもたったの1.2%だった、ということ。

それまでネットの広告費は、対前年で07年が24.4%増、08年が16.3%とほぼ一人勝ち状態だったのが、その伸びが突然止まってしまった、ということです。

もちろん、電通のリリースでも、その背景として「人材・不動産・金融などの有力広告主が予算減となったこと」も挙げていますが、それ以外に
「各広告媒体のページビューの伸びが頭打ち傾向にあることから、バナー広告などは前年よりも減少し、検索連動広告を含むウェブ(PC)広告は前年比99.0%の4417億円となった」
という気になる記述もあります。

ところが、その記述の上に検索連動広告は前年比101.4%の1710億円、とあるので、(本来広告媒体のPVと直接関連がないはずの)検索連動自体も頭打ち状態にある、ということが分かります。

ただし、モバイル広告は前年比112.9%の1031億円、とひとり気を吐いています。


さて、今年の広告はどうなるのでしょうか?

Twitterなどのソーシャルメディアがテレビ視聴率を上げる!?

2月15日付のAdAgeに、「ソーシャルメディアでテレビの生放送が盛り上る」という記事が載りました(リンク先は英語 http://adage.com/mediaworks/article?article_id=142117)。

これ、アメリカでの話ですが、今年のグラミー賞などの生番組の視聴率(正確に言うと全視聴者数)が2009年は前年に比べて上がった、というもので、具体的には:

・ゴールデングローブ賞: +14%
・MTVビデオミュージックアワード:+6%
・グラミー賞:      +35%

この背景として、Twitterなどのソーシャルメディアがある、というのです。


つまり、ライブで進行しているイベントをみんなでテレビで見ながらソーシャルメディア上でいろいろな意見を言い合うことで、その発言を見た人がその番組に興味を持って見る、という状況が起きているということなのです。


それを裏付けるものとして、以下の情報も挙げています:

1)MTVムービーアワード(2009年5月30日)
 ・「ブルーノ」や「ニュームーン」に対する話題がオンライン上で盛り上がり、500万以上の視聴者が事前録画のテレキャストにアクセス(前年比73%増)
 ・MTVムービー賞の特設サイトへのアクセスも前年比205%

2)BETアワード(2009年6月28日)
 ・BET(the Black Entertainment Television)賞のTwitterアカウントは4万以上のフォロワーがあり、最後のマイケル・ジャクソンへのトリビュートのコーナーは、CATVにおける2009年度最高の視聴者到達、104.5万に達した

3)MTVビデオミュージックアワード(2009年9月13日)
 ・Kanye Westの会場でのやんちゃぶりに対し、Twitter上での関連するワード(「Kanye」「ビヨンセ」「レディ・ガガ」など)が上位にランクされた

4)グラミー賞(2010年1月31日)
 ・総視聴者数は前年比35%増の258万人に(2004年以来最高)
 ・TBWAがイベントにあわせて作成した「We're all fans」特設サイトは約30万のユニークビジターを最初の1ヶ月で獲得



確かに、日本でもオリンピックやサッカーやとんねるずの「きたなシュラン」とか(笑)、包装を見ながらそのまま感想などをTwitter上でつぶやきあう人たちは多いわけで、これはある意味納得できる話です。


3月7日に迫ったアカデミー賞において同じ現象が起きるのかが注目されているようですが、ぜひ日本においても同じような現象が起きているのかどこかで検証してもらいたい&それを新しいコミュニケーション活動の提案として活用してほしいです!

広告大手3社・売上・経常益2桁減と、今後への私見。

2月11日の日経に、日本の広告会社大手3社の業績見通しの記事が載りました。(金額は億円、ADKは2009年1-12月期)


     売上高(前年比) 経常利益(前年比)
電 通   16,360 ( 87)  334 ( 63)
博報堂DY   9,235 ( 89)  71 ( 42)
アサツーDK  3,502 ( 88)  10 ( 21)

各社とも売上は1割以上減、経常利益にいたっては電通4割減、博報堂半減以下、ADK8割減、という状態です。
電通の経常利益は当初予想よりも58億円の上振れでしたが、4-12月期のマス4媒体売上高は前年比1000億強減の6007億円、と主力の広告事業は低迷を続けているとのこと。

しかもこれ、すでに厳しい環境下にあった2008年比、での数字です。ここ5年の数字を電通で見てみると(データは電通の業績ハイライト http://www.dentsu.co.jp/ir/zaimu/index2.html より、金額の単位は億円、indexは2007年度を100とした比較)

    2006(index) 2007(index) 2008(index) 2009(index) 2010(index)
売上高 19,633 (94) 20,940 (100) 20,576 (98) 18,872 (90) 16,360 (78)
営業利益  588 (94)  628 (100)   561 (89)   432 (69)   259 (41)
経常利益  648 (93)  700 (100)   680 (97)   534 (76)   334 (48)

と、2007年度比で売上は3割以上減、営業利益は6割減、経常利益は半減、という状態であることがわかります。


ちなみにこういう記事を書くと、「マス広告が効かなくなった」という話になりがちですが、私はそれはあまり一概に言えないことのように思っています。


総広告費に占めるマス4媒体広告比は2008年でもまだ49%、テレビが28.5%も占めているような傾向は先進国の中では日本と韓国くらいでしか見られませんし、新聞の全国紙の部数が1000万部前後、というのもとんでもない数字(アメリカでもトップのUSA Todayや、Wall Street Journalも200万部前後)、ということを考えると、メッセージを届けるツールとして絶対数がほしい場合にはいまだに日本のマス媒体は協力です。

またコンビニで売っているような日常品やファーストフード、携帯電話などのカテゴリーに関しては、広告で見た情報や話題がいまだにその売上に大きく影響するのも日々の記事等で確認することができます。


問題は、企業側は「こういうターゲットに、我々の商品・サービスのこういったバリューを、こういうメッセージで、効果的に伝えたい」と思っている、つまり「広告なのか、PRなのか、店頭なのか、口コミなのか、ネットなのか」はその結果としてのチョイスでしかないのに対し、それに対する確たる回答をまだまだ見出せていないことにあるのでは、ということです。

そうなると、企業側にしてもエージェント(広告・PR・販促・デジタル含め)に対してお願いすることがだんだん限られてきてしまう、という状況になり、それが金額にも現れてきてしまうんではないか、と。


個人的には、これに対する1つの突破口としては、「どれだけ消費者を知っているのか」だと思います。
もちろん、色々な会社が消費者調査をやり、シミュレーションモデル等を作っていますが、それが結局毎回の「調査」に基づいているものである(=対象者は調査に報告することを意識して行動・回答してしまう)という大前提を抜け出さないと、特に今のようなネットで自らが発言するような状況には納得のいくものが出てこないのでは?とも感じています。

そういう意味では、先日、日本PR協会の主催する「PRアワード」でツール・スキル部門の最優秀賞を取った野村総研のアプローチ(http://www.is.nri.co.jp/data/pr/index.html)は面白いかも、と思いました。
要するに膨大なパネラーの日々の行動とメッセージ接触を追いかけていくことでその効果を確認する、というものですが、こういう取り組みからの新しいコミュニケーション提案をできるパートナーを、企業側は求めているのかもしれません。