Jリーグマスコット総選挙が始まった。Twitterでハッシュタグを付けてツイートする事で1票が加算されるらしい。個人的に、いや、多くの徳島サポーターが思っている事だと思うが、ヴォルタというクラブマスコットはJリーグでもトップクラスだ。それはそのキャラクターにある。
ハーフタイムにバック転を披露するのはポカスタの風物詩と言っても良い。開門前のスタジアムにおいても、ヴォルタとティスちゃんはスタジアム前でサポーターに囲まれる。あれだけのマスコットは他に類を見ないと思う。
だが、そのヴォルタはJリーグマスコット総選挙においてもなかなか上位には入れないのが実状だ。確かにサポーターの数も都心のクラブとは違う。だがそれだけが原因では無い。それは何故か。そこには大きな戦略的欠陥があるからだ。
昨年のマスコット総選挙において1位を獲ったのはサンフレッチェ広島のサンチェだ。サンチェの凄さ、いや、サンフレッチェ広島の凄さを考える。
まず、サンチェというマスコットにはキャラクターとしての一貫性がある。そしてそこにはストーリーが存在する。ここがヴォルタとは大きく違う。ヴォルタにはそれが無いのだ。
サンチェはTwitterで、Jリーグマスコット総選挙に向けて独自のTwitterアカウントを取得した。呟く言葉にも、サンチェという個性が一貫してある。ヴォルタはどうだろう。単なるクラブの連絡係であり、その口調もスタジアムで見せるヴォルタの個性とはかけ離れている。
サンフレッチェ広島にはサンチェとフレッチェの2体のマスコットが居る。当初この関係性は恋人同士とされていた。だが、今は「ただのお友達」として表記されている。
ここに一つのストーリーが隠されている。サンチェとフレッチェの間に入って来た1人の男が居る。それがサンチェの恋のライバルとなったのだ。それが誰か。。。
サンフレッチェ広島MF野津田岳人だ。
ある時、試合後のサンフレッチェ劇場で野津田選手が扮する着ぐるみの熊にフレッチェが襲われた。その後、フレッチェは野津田に心を奪われていくことになる。事ある毎にフレッチェは野津田を推し、それが元になってサンチェは野津田との対立を深めていく。
フレッチェは野津田の缶バッヂをバッグに付け、タオルマフラーも野津田。バレンタインデーには野津田にチョコを渡す。サンチェは野津田のコールの時には旗を投げ捨てる(笑)そういったストーリーが選手を巻き込んだ形でサポーターを楽しませている。そんな野津田を嫌うサポーターなど居ないだろう。それもチームとサポーターの潤滑剤となる。広島のTwitterには野津田の車にイタヅラするサンチェの写真がツイートされたりと、このストーリーはまだまだ展開していくだろう。
先にも書いたように、サンチェのキャラクターはスタジアムだけでなくSNSにおいても一貫している。その手法が広島サポだけでなく、サッカーに興味の無い人にも関心が向けられるのだ。SNSで発せられる口調や内容もサンチェの言葉で発せられる。ヴォルタの場合、スタジアムで見るヴォルタとSNSでのヴォルタに差があるのだ。お腹を見せたり、イタズラをするのがヴォルタの魅力の1つだが、Twitterの呟きにはその個性が微塵も感じられないのだ。実につまらない。
Jリーグマスコット総選挙においても、力の入れようが全く違う。そこで上位を獲得する意味をもう一度考えて貰いたい。ゆるキャラ総選挙においても、その結果がもたらす影響は誰もが知る所だ。
サンチェは総選挙対策として、Twitterで独自のアカウントを立ち上げ、まさしくサンチェが自身のキャラクターで言葉を発しているように書いている。そういうサポーターを飽きさせない手法が徳島には足りないのだ。
だがそれは、スタッフが怠けているからでは無い。徳島ヴォルティスのスタッフの人員が明らかに足りないのだ。スタジアムの設営の時などは、営業から広報ほぼ全てのスタッフが駆り出される。十分に足りていないスタッフで、SNSを含めた全ての業務をこなしている。つまりクラブの上層部や大塚が、クラブの成長に向けての考え方が希薄で、そういったネット戦略に対してあまりにも無知で軽く見ていると言う事だ。サポーターを楽しませるなら、その前に自身の会社の環境を整えなくてはならないのだ。
去年、たまたまTSVに行った日がヴォルタの誕生日だった。誕生日に何がしたい?という問いにヴォルタが練習に参加したいと答えたとかで、チームの全体練習終了後にヴォルタがクラブハウスから出てきた。
このヴォルタというキャラクターの持つポテンシャルはまだまだ高いものがある。それをどう活かすか考える事は、徳島という田舎のクラブにとっては大きな武器になるのだ。色々な視点からクラブをもっと盛り上げ、新規サポーターを獲得するためにヴォルタを最大限に活かしてもらいたい。
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