やったらできた。~スーパーカブで日本一周~

やったらできた。~スーパーカブで日本一周~

走行距離14,000km、約5ヶ月の旅の記録。

2007年、26歳のとき、50ccのスーパーカブで日本一周の旅をしました。
埼玉県の自宅を出発して、北は北海道の宗谷岬、南は鹿児島県の屋久島までをグルッと一回り。
費やした時間は約5ヶ月。走行距離は14,000km。ケガも事故もなく、無事に埼玉県の自宅に帰ることができました。
旅の最中、ほぼ毎日つけていた日記を、現在の視点も加えてまとめてみます。
リアルタイムの旅行記じゃないし、更新は頻繁じゃないかも。でも、よかったら読んであげて下さい。よろしくです。

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北海道から東北へ、少し話は遡ります。
書き忘れたエピソードがあったので。

ま、たいしたコトじゃないんですけどね(苦笑。
よろしければ、お付き合い下さい。

[ 2007年6月13日③ ]

全くやましい気持ちはないのに、
その場の状況から、
自分が加害者となっているよう感じてしまい、
焦ったことはありませんか?

さらに、抜け出そうと行動したら、
裏目に出て、
追い討ちをかけてしまったことはありませんか?

日常生活はもちろんのコト。
日本一周中も、
そんな経験が多かったんです、わたくし。
巡り合わせ、なのかな…。

例えば、岩手県はタイマグラでの出来事。

もろもろのトラブルを避けるため、
いついかなるときも、
法廷速度の時速30kmをかたくなに守り
カブを運転していたことを、
前提条件として上げておきます。

さてさて、こんなことがありました。

早池峰山の麓、タイマグラキャンプ場で朝を迎え、
次の目的地である三陸海岸に向けて、
ゆるーいアップダウンの続く国道を、
走っていたときのこと。

上り坂で前方に女子高生を発見。
座りながら、ゆっくりママチャリを漕いでいます。
原付の方が速いから、
当然のごとく追い抜いて前へ。

次いで下り坂。スピードが出すぎないよう、
メーターで確認しながら、こまめにブレーキをかける。
なにがなんでも時速30km。大切なのは自制心。

と、後方から迫る影をサイドミラーで確認。
マジかい。さっき追い抜いた女子高生だよ…(汗。
かなりスピードにのっていて、
サーっと自分を追い越していきました。
うん。ちょっと恥ずかしい(苦笑。

またまた上り坂。
今度は女子高生がスピードダウンして、自分が前へ。
ま、こちらにはエンジンがあるからね。

再び下り坂。
速度を30kmに保っていると、
女子高生が颯爽と駆け抜けていく。

…なんだろう、これ(苦笑。

山間を縫うように続く道路は、
緩い上りと下りが交互に連続していて、追い越しては追い越されを、
3~4回、繰り返してしまいました。

うーん…。

意図的に接触を試みていると、思われてはいないだろうか…。
ま、相手の気持ちはわからないので、
思い過ごしかもしれないんですけどね(苦笑。

どうしよう。ルールを破っちゃおうかな…。
スピードを上げて引きはなそうか悩むも、
ずーっと守ってきたことですから。
そう易々と行動には移せません。

悶々としていると、
下り坂になっても女子高生が追い付いて来ない。

どうしたんだろ?
気になるので、バックミラーで後方を確認。
鏡に映ったのは、距離をおいて自転車を停める姿。

近付かないようにしてるよね…。
あーぁ。誤解されちゃったよ。

こちらがカブを停める理由はないので。
というか、停めると本気で怪しまれてしまうので。
気まずい雰囲気をその場に残して、
走り去りました。

実際、どう思ってたんだろ?
当然のことながら、彼女が自転車を停めた本当の理由は、
確認できていません。
今でも時々思い出して、気にしていたりします。

それと、思わず笑ってしまいました。
日常生活でも、非日常の旅でも、
似たような状況に身を置いたもんだから(笑。

おしまい。




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汚い話で申し訳ないですが。
どんな人でも、
できることならウ●コは漏らしたくないと思います。

はい。

カブ50での日本一周中に、
●ンコを漏らしそうになったお話。
反面教師にして下さい。

それでは、はじまりはじまり。

[ 2007年6月15日① ]

お昼ゴハンは冷麺。
せっかく盛岡にいるんだから、
名物はおさえておかないとネ。

お腹を満たしたら、
岩手山の麓のキャンプ場を目指します。
午後から天気が崩れそうなので、
早めにテントを張っちゃおう。

曇り空の下、山道を走り、
4時ごろには「焼走り国際交流村」に到着。


(焼走りって、溶岩流の跡なのね。)

施設内の温泉、「焼走りの湯」で受付を済ませます。
どうやら、客は自分一人のようだ。

サイト利用の手続きをしている際に、
受付のお兄さんと少し会話をする。
ここで、
「大雨になるので気をつけて下さい。」と、
天候に対する注意を促されました。

土砂降りの雨の中で真っ暗だと危ないので、
キャンプ場内のトイレと炊事場の照明を付けたままし、
テントから避難できるよう
サイトに併設された多目的小屋の鍵を、
開けたままにしておいてくれる、とのこと。

非常にありがたい。
んですが、手厚い配慮に不安を煽られました。
「一体どんだけ降るんだろ…。」

暗い気持ちを引きずりながらテントを張る。
雨が降ったときに楽な場所、という基準で、
炊事場の直ぐそばの平地に設営しました。
濡れながらの作業はメンドいので、
なにかと便利かな、と思って。

一息ついていると、
キャンプ場の管理人らしきオッチャンと
受付のお兄さんが現れて、
炊事場やトイレの照明を点灯。
いよいよ心細くなってきた。大丈夫かな…。

こんなときは、早く寝てしまった者勝ちだ。
晩ゴハンを作り食事を済ませ、
さっさと寝袋にくるまりました。

…。

…で、深夜。

ポツポツと雨粒がテントを叩く音で、
ふと目が覚める。
内側を見渡すと、ほぼ一面にびっしりと付いた結露。
撤収に手間がかかるだろうな…。
あれこれ考えて気持ちが沈む。

いいや。とりあえず寝よ。
ふて寝を決め気持ちを落ち着かせようとしていると、
「ポツポツ」だった雨音が「サー」になり、
「サー」から「ザー」っと大降りに。

ちょうどそのとき、
はるか遠く数万光年先の宇宙の彼方から、突然、
ある感覚が自身の身体にもたらされました。
最初ぼやけていたその感覚は、
やがて明確な不調として顕在化し、確信へと変わります。

「…ウン●がしたい。」

強い雨の降る中、
テントを出てトイレに向かうのは相当面倒なもの。
ipodで音楽を聞いたり、全く違うことを考えてみたり。
騙し騙し便意を遠ざけていたけれど、ついに限界が来た。
肛門を常に意識し、絶えず力を込めていなければ、
悲しみとともにウンコが漏れ出してしまう…!

最悪の事態を免れるため、
意を決してテントを出ようとする。
が、フライシートのファスナーが上がらない。

「なんで!?」

一刻の猶予もない中、原因を調べる。
どうやら、
雨のつぶてで跳ばされた小さな木片や枯れ葉の切れ端が、
ファスナーの歯に挟まってしまったもよう。

力任せにガシガシつまみを動かしてみたものの、
ファスナーは固着したまま。
その間にも、便意は勢いを強めたり弱めたり。
巧みな波状攻撃を仕掛けてくる。

「ヤバい…。」

「テントの中でウンコを漏らすなんて、絶対にイヤだ!」

ついに抗えないほどの大波が来たとき、
最後のプライドが、私の身体を突き動かした。
無心でフライシートを留めているペグを強引に引き抜き、
入口を開けたまま走り出していました。

びしょ濡れになるも意に介せず。
光よりも速く、
木々に囲まれた小高い丘に建つトイレに駆け込みます。

結果は…、

…ギリギリセーフ。

用を足し達観した菩薩のような面持ちでテントに戻ると、
開け放ったままの入口から吹き込んだ雨と、
飛び散った結露で荷物はぐしょぐしょ。
オマケに、テントのまわりに水たまりができて、
漂流したようになっている。

…。

…ま、最悪の事態は回避できたからさ。いいよ。
荷物が濡れるくらいなんだ。
ウンコを漏らさずに済んだんだ。

濡れた寝袋や、
カメラなどの水に弱いものを持って、
灯りの点いた多目的小屋に移動。
受付のお兄さんに感謝して、一夜を過ごしました。
動揺から気持ちが落ち着かず、とても寝付けなかったよ…。

私がテントを張ったのは、平坦な土の上。
水がハケず池のようになってしまい、
そこに浮いたゴミが雨粒で跳ねて、
フライシートまで飛んできたんだな。

キャンプ場内には、
ほどよい傾斜のついた芝生のサイトもありました。
そこに設営していれば、水たまりはできないし、
ゴミも飛んでこなかったハズ。
今日の利用客は自分一人なんだから、
どこにでも張りほーだいだったのにね(苦笑。

これから野営をするときは、もう少し慎重になろ。
と、固く決意したのでした。
二度と。二度と同じ目には遭いたくないものです。




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[ 2007年6月10日② ]

岩手県の平泉は大文字キャンプ場で出会った、
ハーレーライダーのMさん。
年齢は60才で北海道出身とのこと。
なんでも、3ヶ月の休みを取って九州に渡り、
キャンプ場やユースホステルに泊まりながら北上してきたそうだ。

こういう人に会うと、
雨だの寝床が見つからないだので、
ブーブー文句をたれていた自分が情けなくなる。
26才の身でツラく思うことを、
60才の人がやっているんだもの。
頭が下がるよ、ホント。

ヒゲを生やし、少し頬のこけた顔に切れ長の目。
外見から、最初は怖い印象を受けました。
さらに年が離れている。
正直なところ、何を話せばいいんだろ…。

そんな戸惑いは杞憂だったな。

あたりさわりのない内容から会話は始まったけど、
いつの間にかに話し込んでいた。
時間の流れを相当早く感じました。
なんたって、夕暮れ時に大文字キャンプ場に着いてから、
10時を過ぎ辺りが真っ暗になるまでずっとですよ(笑。
ぶっ通しで、酒も飲まずに。いやはや。

お互いが旅人だから、
最初にテーマとなったのは訪れた場所について。
Mさんは一風変わった対象に興味があり、
東北では特に時間をかけて足を運んだそう。
なにかというと、それは「即身仏」。

僧侶が土中の穴などに入って、
瞑想状態のまま絶命しミイラ化する。
仏教の修行のなかで最も過酷なものらしい。
…そうだろうね。
悟りに主眼を置くとしても、当然お腹は減る。
死に至る空腹の辛さなんて、とても想像できないよ。

日本国内の即身仏は全部で16体ほど。
なんでも、その半数の8体が山形県にある。
理由としては、霊山である出羽三山の存在が強いそうだ。

まったく知らなかった。
Mさんと出会わなければ、
この先も触れることのない世界だったかも。
人との出会いから旅の広がりや深さが変わっていく。
縁は大切にしよう、うん。

そこから話は流れて、
Mさんの息子さんが話題に上がりました。

Mさんには長女、
次女、長男の、三人の子供がいて、
唯一の息子である長男には手を焼いたそう。

長男が高校に進学し、
三年生に進級したときのこと。
自分の意志で行きたいと言うから行かせたのに、
登校しなくなってしまった。

朝は自宅を普通に出て、
外で時間をつぶしていたらしい。
欠席の日が続き、
先生から連絡が来て事態は発覚した。

相談もなく自分自身で決めたことを破った息子。
それに対してMさんがとった行動に、正直驚いた。
「お前はもう自立している。」
そう告げて、彼の部屋にあった家具や荷物
一切合切を、窓から放り投げ追い出してしまった。

無責任にも思える。
でも、もし息子が人様に迷惑をかけてしまったり、
犯罪に手を染めてしまった場合には、
その責任は全て親である自分達が負わなければならない。
そう奥さんと覚悟を決めたそうだ。

日本一周の旅を終えて結婚し息子の産まれた今、
Mさんがこの行動に至った判断の重さが身にしみてわかる。
その場しのぎの怒りに委ねて、
短絡的に決められる問題じゃ決してない。
未成年である自分の息子を野放しにするなんて、
簡単にはできない。

これから自分の子供が成長するにあたり、
いろいろな問題が起きるハズ。
親として何ができるのか。
自分がMさんと同じ状況に直面したとき、
どういう行動をとるべきなのか。

そのときになってみないとわからない。
ただ、人一人の人生にかかる話だ。
行動には責任が伴う。

軽はずみな決断は、絶対に下してはならない。
なんてことを、ガラにもなく思ったのでした(苦笑。


(ま、まだまだ先の話だね(笑。)

ちなみにMさんの息子さん。
結婚を決めたタイミングで、
家を出てから初めてMさんに連絡をくれたんだって。
離れていた時間は長いけど、
今では連絡を取り合っているそうです。

別れる前に、
「冷たくしてても心配してるから親には連絡しなよ。」
と言ってくれました。
この言葉の背後に、
親としてのMさんの優しさを感じながら、
金鶏山山麓キャンプ場へと帰ったのでした。




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