ex.当社の今期の収益は10000、
当期の費用は6000である。
当期の費用6000の中には減価償却費1000を
含んでいるが、この内200は法人税法上、
損金としては認められない。
尚、法人税等の実効税率は40%とする。
会計上、法人税等はP/Lの末尾で
税引前当期純利益から控除するが、この法人税等は
税法上の利益(課税所得)に
税率をかけて計算する。
税引前当期純利益(会計上の利益)は
収益-費用
課税所得(税法上の利益)は
益金-損金
で計算する。
会計上の収益・費用と法人税法上の益金・損金は
範囲はほとんど同じだが、
中には会計上は費用であっても
税法上は損金として
認められない物などもある。
上の例
会計上の収益-会計上の費用=会計上の利益
10000-6000=4000
税法上の益金-税法上の損金=税法上の利益
10000-(6000-200)=4200
不一致が生じる。
損益計算書の法人税等には、課税所得によって
計算した法人税等の金額が計上されるので、
このままでは
損益計算書の税引前当期純利益と
法人税等が対応しない事になる。
そこで、会計と税法の一時的な
差異を調整し、
税引前当期純利益と法人税等を
対応させる処理を行う。
この処理を税効果会計という。
例えば、法定耐用年数5年の備品を
(取得原価4000、残存価額ゼロ、定額法で償却)
会計上は4年で減価償却してたとする。
会計上は使用状態に合わせて適切と思われる
耐用年数で減価償却できるが、
税法上は法定耐用年数で計算した
減価償却費を超える金額は
損金として認められない。
会計上
4000÷4=1000
だが税法上は
4000÷5=800
となり、200は損金としては認められない。
しかし、耐用年数が4年であれ5年であれ、
耐用年数まで備品を使用した場合の全体期間を
通した減価償却費は会計上も税法上も同じになる。
一旦生じても
いつかは解消される。
このような一時的に生じる差異を一時差異
永久に解消されない差異を永久差異
という。
税効果会計が適用されるのは一時差異
永久差異は適用されない。
一時差異
①引当金の繰入限度超過額
②減価償却費の償却限度超過額
③その他有価証券の評価差額
④棚卸資産の評価損
⑤積立金方式による圧縮記帳など
永久差異
①受取配当金の益金不算入額
②交際費の損金不算入額
③寄付金の損金不算入額など
2級の範囲は①②③
上の例
会計上の費用と税法上の損金に
差額が生じているが、これは
②減価償却費の償却限度超過額
なので、税効果会計の対象となる。
課税所得は4200なので、
(費用は6000だが200は費用として
認められないので6000-200=5800)
税法上の法人税等は
4200×40%=1680となる。
法人税等1680
未払法人税等1680
この額がP/Lに載る。
しかし、会計上の利益は4000なので、
会計上の法人税等は1600
そこで、P/Lに記載した
法人税等1680を
あるべき1600に調整する為、
法人税等の金額を減算する。
1680ー1600=80
繰延税金資産80
法人税等調整額80
法人税等の調整は法人税等調整額という
勘定科目で処理する。
相手科目
借方なら繰延税金資産
貸方なら繰延税金負債で処理する。
繰延税金資産は法人税等の前払い
繰延税金負債は法人税等の未払いを表す。
法人税等調整額の表示
法人税等調整額が借方に生じたなら
P/Lの法人税等に加算
貸方に生じたなら
P/Lの法人税等から減算
法人税、住民税及び事業税と
法人税等調整額は費用のような物。
→借方に生じたら加算
貸方に生じたら減算


