こんかいは、使い方の解説です。当時とかなり状況が変わっていますので、大幅に書き換えています。

 


 まずはNECのシールが張ってあるC-bus籠内のFlash_memoryを確認します。

 この回路を作った当時は、シールを剥がし、チップの種類を確認してデーターシートを入手するとしていました。

 Ra系は28F200が使われていますが、大体IntelかMicronもしくはAMDのチップであるそうです。

 

 2024年1月現在では、まりもさんのROMREFRSやSubfNoATでは、ROMの種類を確認できます。

 Flashに書込むわけではありませんし、動作上は信号線のみ判っていれば、問題はありません。

 

接続作業

 

 乗っ取る信号線(Ra266W30RではA1~A3、ただし28F200はByte動作しているので、実際入力される信号はA2~A4です。)を足上げします。

 マザーボードからのアドレス(A1からA17)とOutput Enable#出力、足上げしたFlash memoryの足、さらに、どこからか引き出した5Vの電源を、作成した基盤と結線します。

 あとは目的のアドレスをDIP-SWで設定し、電源を入れます。

 目的とするアドレスは、まりもさんのGetITF98で確認します。Ra266W30Rに関しては、第3回ですでに記しました。他の機種は持っていないので不明です。

 

 Dip-SWの動作は、次の表のとおりで、BIOS上の物理アドレスは18Bitありますが、下位15Bitのみで38000h~3FFFFhが設定可能です。

 

      SW1-1           SW1-2~1-8(A13~A7)  SW2-1~2-8(A6~A1)

on  ITF乗っ取り有効   0                                    0

off ITF乗っ取り無効  1                                    1

 

 ところで、作業の際は必ずマザーボードを取り出し、基板上のCPUやメモリなどは、なるべくはずしたほうが良いです。 ケース内にあるまま作業すると、手を入れにくいので結線がうまくいかないし、半田くずなどでの事故の確率が上がります。そういうわけで、作業前後にダスターなどで基板上のゴミは取り除いたほうが良いです。

なお、当然ながら足上げには次の危険があります。

 トラブル事例 その1:Flashの足が折れる


 足上げしたピンは半分程度に切断しておくことをお勧めします。宙ぶらりんな配線からは,意外な力が加わってしまうことがあります。もったいない気もしますが根元からぽっきりいってからでは遅いです。

 トラブル事例 その2:パターンが剥離

 足上げや結線時にパターンが、特別な力をかけたわけでもないのに、運悪くはがれてしまう場合があります。こんかいの足上げポイントは、ショートしにくい場所(Raでは)なので、結線が済んでおり、まだかろうじて線がつながっている場合は、パターンと基盤を接着してしまう方法もあります。
 とはいえ、いつ剝がれるかはわかりませんので、当方では潔くFlashメモリをはずしてしまいました。

 最悪、ちぎれてしまった場合は、切れて残ったパターンの上のコーティングをカッターナイフなどでなでるように慎重に剥がしそこに結線するか、Flash下のスルーホールに結線します。