12月雇用統計の結果が気になり検索。

米労働省が7日発表した昨年12月の雇用統計(速報、季節調整済み)によると、米失業率は9・4%となり、9・8%だった前月から0・4ポイント改善となった。失業率は2009年5月以来、1年7カ月ぶりの低さ。景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数も前月比10万3千人増と3カ月連続で増えた。


調べている最中にこんな記事が目に付いた。

『カジノ船運営会社を設立へ 長崎―上海、公海上で営業』

事業再建中のリゾート施設運営「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)が中心となり、今夏就航を予定している長崎―中国・上海を結ぶカジノ船の所有会社を設立したことが7日、分かった。

 新会社名は「テンボスクルーズ パナマ SA」で昨年12月設立。公海上でカジノ運営をするため船籍をパナマに置き、早ければ今月中にも欧州で2万~3万トン級のクルーズ船を購入する。エコノミークラス料金を片道1万円以下とする方向で調整中。年間約50万人の利用を目指す。

 今後、カジノ船運営会社をハウステンボスが100%出資して設立。その後、ハウステンボスの親会社の旅行大手エイチ・アイ・エスが追加出資する方針だ。



ハウステンボスが経営危機だというのは以前耳にしたことがあったが、いくつか知らなかったことと、気になることがあった。

◆知らなかったこと
ハウステンボスの親会社がHISということ

◆気になったこと
・パナマ船籍が多いのはなぜ?
・公海上でカジノってどういうこと?


①パナマ船籍が多い理由
・パナマ船籍にすると、税金等の船舶にかかる費用が安く済む
・パナマでは、簡単にペーパーカンパニーを作ることができる
・船員は乗船する船舶の国籍の海技免状が必要で、パナマの海技免状は、簡単に取得でる
・日本の海技免状を取得していれば、申請だけで清む
・日本船籍の船舶は、一定数の日本人船員を乗り組ませなければならない
・パナマ船籍だと、いろいろな国の船員を乗り組ませることができる

日本の船会社の持ち船で外国の船籍にしている船舶を「便宜置籍船」(べんぎちせきせん)と言い、日本籍の船舶をパナマ籍などの外国船籍に変えることを「フラッグアウト」と言う。


②公海上でカジノ

まず、公海とは?
海洋法に関する国際連合条約(国連海洋法条約)の第86条では、公海について「いずれの国の排他的経済水域、領海若しくは内水又はいずれの群島国の群島水域にも含まれない海洋のすべての部分」としている。

公海では国家の主権が及ばないとされている。

公海は、排他的経済水域の外側。排他的経済水域は200海里を超えてはいけないとされ、1海里は、1852メートルなので、200海里は約370km。どの国の国土からも370km離れているようなところは公海なわけですね。

この公海では国家の主権が及ばないため、カジノの運営も可能とそういうことですか。

ちなみに、船の速度を表すのは「ノット」ですが、1ノットは時速1852メートルなんだそうです。さらに、1852メートルというのは、北緯48度の子午線の1分の長さなんだとか。


公海についてもうちょっとつっこんでみると、
国連海洋法条約では第87条で公海の自由について次の通り定めている。

1 公海は、沿岸国であるか内陸国であるかを問わず、すべての国に開放される。公海の自由は、この条約及び国際法の他の規則に定める条件に従って行使される。この公海の自由には、沿岸国及び内陸国のいずれについても、特に次のものが含まれる。

a.航行の自由
b.上空飛行の自由
c.海底電線及び海底パイプラインを敷設する自由。ただし、第6部の規定の適用が妨げられるものではない。
d.国際法によって認められる人工島その他の施設を建設する自由。ただし、第6部の規定の適用が妨げられるものではない。
e.第2節に定める条件に従って漁獲を行う自由
f.科学的調査を行う自由。ただし、第6部及び第13部の規定の適用が妨げられるものではない。

2 1に規定する自由は、すべての国により、公海の自由を行使する他の国の利益及び深海底における活動に関するこの条約に基づく権利に妥当な考慮を払って行使されなければならない。


島つくっちゃってもいいよ!というのはすごいですね(笑)
しかも、その島にはいかなる国の主権が及ばないわけでしょ。

日本人が日本人相手に、日本という地理的条件の中でカジノをやろうってのは面白い。法の抜け穴ってやつですね。東京発でもやればいいのにと思いますが、難しそうです。まず、手頃な行き先がない。公海に船を浮かべておいて飛行機で向かうとか、これも現実的じゃない。

とりあえず、ちょっと気になったニュースでした。

今年もよろしくお願いします。