酒好きヴォーカーズ 名古屋 -28ページ目

酒好きヴォーカーズ 名古屋

ダングォファンを世界中につくる!という構想を掲げ活動中!
お届けしたいのは「嬉しい・楽しい・面白い」と感じるシーンです。

 

第1話 「ウルフQFSカード」

 

   

 

名古屋の郊外、冬の夜風が容赦なく吹き抜ける巨大なイベントホール。

そこに集まったのは、千人もの人間だった。年齢も職業もバラバラ。サラリーマン、

主婦、フリーター、学生――共通しているのは、SNSで見たあの怪しい広告に、

心のどこかで引っかかったことだけだ。

 

『1億円をプレーヤー1000人で山分けしましょう!』主催者の名前は光坂一狼。55歳。

白髪交じりの髪をオールバックにし、鋭い眼光を湛えた男だ。スーツは高級そうだが、

どこか野性味を残している。彼は壇上に立ち、マイクを握った。

 

「ようこそ、ホワイトウルフへ!」観客席からざわめきが上がる。誰もが知っている。

この男はただのイベント主催者じゃない。大富豪たちと肩を並べる人脈を持ち、

Dumguo&VOKER――あの伝説的なゲームの熱心なファンだと言われている。

下流階級の娯楽であるTSPプロジェクトに、なぜこんな男が絡むのか。誰もが疑問に思っていた。

 

光坂は笑みを浮かべた。狼のような笑みだ。「皆さんは、私の企画に興味を持ってくれた。

ありがたい。今日は、ただのゲームじゃない。黄金時代を楽しむための、本物のイベントだ。」

会場が静まり返る。

 

彼は続けた。「まず、賞金について。1億円を山分け――と言ったが、それだけじゃない。

もっと大きなものを用意している。」スクリーンに映し出されたのは、一枚のカードだった。

黒を基調に、金色の狼のエンブレムが刻まれたデビットカード。

「これが、『ウルフQFSデビットカード』だ。」観客席からどよめきが漏れる。

 

QFS――Quantum Financial System。陰謀論好きなら聞いたことがある言葉だ。

世界を裏で操る新しい金融システム。まさか、そんなものが本当に……?

 

光坂は平然と説明を続ける。「このカードの有効期限は1年。毎月30万円が自動的にチャージされる。

合計360万円だ。千人分で、36億円になる計算だな。」会場が凍りついた。36億円? 

どこからそんな金が出てくる? 詐欺じゃないのか?

 

主人公の俺――下流階級のプレーヤーとしてここにいる男、佐藤健太は、隣の席の若い女に小声で聞いた。

「これ、本当かよ……?」女は肩をすくめた。「わかんないけど、面白そうじゃん。参加費3万だけだし。」

そう、参加者全員から徴収された「スコップフィー」――会費3万円。

それが唯一の現実的な出費だった。それでも、50万人の応募の中から選ばれた千人。

みんな、どこかで夢を見ていた。

 

光坂はさらに続ける。「このカードは、イベント終了後に全員に配布する。あなた専用だ。

他人は使えない。生体認証付きだからな。紛失しても再発行可能だが……1年間に3回以上落とすと、

権利は失効する。気をつけろよ。」笑い声が起きる。冗談みたいだ。でも、光坂の目は本気だった。

「財源? それは聞かないでくれ。黄金時代が来れば、わかるさ。」

 

黄金時代――GESARAだのNESARAだの、ネットで囁かれるあの話。

QFSカードが本当に機能するなら、世界は変わる。でも、そんなことが……?

イベントは進んだ。

 

ゲームはシンプルだった。運試し。狼のカードを引いて、当たりを競う。

1億円の山分けは、確かに実行された。10人の大富豪が協賛したらしい。

当選者にはその場で振り込み通知が来た。

 

だが、本当のクライマックスは終了後だった。イベントが終わり、出口に向かう列。

スタッフが一人ずつに、黒いカードを手渡していく。健太の手にも、冷たいプラスチックのカードが握られた。

「残高は……後で確認してくれ。楽しみにしていろよ。」

光坂の声が、スピーカーから最後に響いた。

 

家に帰り、震える手でアプリを起動する。カードをスキャン。残高表示。

――30万円。本当に、チャージされていた。

 

毎月30万円。1年で360万円。使い切らないと没収。でも、使える。本当に使える。

 

健太はスマホを握りしめた。心臓が早鐘のように鳴る。これは夢か? 

それとも、罠か?光坂一狼――あの男は何者だ? なぜ、下流の俺たちに、こんなものを?

 

外では、雪が降り始めていた。

 

黄金時代が、本当に来るのか?健太はカードを財布にしまい、窓の外を見た。

狼の遠吠えが、どこかで聞こえた気がした。

 

 

 

 

 

 

もう暫くすると、我々の必須カードは100%「QFSカード」となります。

このQFSカードが、日本人全てに届く頃、世界は激変しています。

そして私達の金銭的、経済的不安・悩みも激減しています。

 

黄金時代・・・UBI(ユニバーサル・ベーシック・インカム)