先日こんなメールをいただきました。
「 発声練習では、音を外さなくなったのに
曲を歌うと、ボイストレーニングが曲に生かせていない気がします。」
要するに、ボイストレーニングでは、音を外さなくなったのに
言葉がつくと、音程がブレてしまい、上達していない。
という事なんです。
よくよく、伺ってみると
母音によって、出やすい音と、出にくい音があったり
音が跳躍したら、高い方の音が、突出してしまったり....。
結果的に、音程が不安定なままだというのです。
そうですね、よくある事です。
この2つには、 2つのアプローチがあります。
① ヘッドボイスのトレーニングの質を上げる
② 母音別に練習する
①の説明としては、
フレーズを裏声で(アの母音で)ドレミレドを歌うとしたら
上行形だけではなく、下降形でも続けて喉を開けて行く事です。
この事は、実はあまり知られていない事ですが
事実、日本人は下降形が不得意であり
自然な状態では、支えができない事が多く
下降形を重視したトレーニングが非常に効率を上げます。
下降形でも、さらに軟口蓋を上に上げていく
あるいは、イメージしにくい方は、メロディーを下降しながら
硬口蓋を真上に上げていきましょう。
この逆行に慣れたら、しめたものです。
この場合、口を横に開かず、なるべく口角をまっすぐに縦に
口を開くと、さらに効率的です。
(最近では、喉を開けるのはナンセンスだというボイストレーナーもいらっしゃいますが、最終的には、喉を開けるトレーニングなしではスケールの大きいダイナミクスをつけられるようになる事は、不可能です。確かに喉をあまり開けなくても、トレーニングはできますが、私は喉を開かないトレーニングはオススメ致しません。)
②は、またの機会に説明いたしますね。