料理人も言語力 | 社長のスピーチコーチ 森 裕喜子のプライベートブログ

社長のスピーチコーチ 森 裕喜子のプライベートブログ

経営者やトップアスリートのスピーチコーチ、森裕喜子が日々のプライベートな出来事などを綴ります。(2021年8月よりプライベート版に改定)

先日「RED U-35」というイベントを拝見した。

新時代の若き(35才以下)才能を発掘する
日本最大級の料理人コンペティション~料理界のスター誕生、である。

REDとは、Ryorinin's Emerging Dreamの略。


至上最強のスピーチ・プレゼン戦略


500近い応募に対し、
なんと半年!をかけた厳選な審査。
グランプリ受賞者は、様々なスポンサーやサポートを受けて料理界でさらに羽ばたけるのだが、
賞金もすごい。500万円!

ちょっと詳しく書いてみたのは、
この審査基準が「料理の技術力」だけではないから、である。

「言葉で伝える力」も試されるコンペティションだったのだ。


料理を通して、どのように世界と関わりたいのか?
夢は何か?
仲間や周囲の人々とどう関わって行くのか?


マクロな視点や考え方、そして人間力も審査対象だったのである。


300名近いお客様が詰めかけたイベント会場。
当日の実技料理映像が流さた後、
”ゴールドエッグ”と呼ばれる最終6名が登壇。
最終審査の、意見交換の時間となった。

なんとなく、不慣れな雰囲気で討論はスタート。
コックコートをきりりと着ていらっしゃるが、
調理場以外では、やはり、一般の日本の若い30代の男性である、
なんともシャイな感じが拭えない。

ああ、やっぱり日本人は、言葉で表現するのがまだ苦手だなあ・・・

と思っていたら、
6名のうち、おひとりが、場を崩すように大きく明るい声で切り出された。

一気に場が和み、他5名の発言も弾み出した。

明るいお声のその方は、自分の意見を言うだけではなく、
他5名のこと、審査のこと、など、
”全体を把握しながら部分を話す”際立った言語伝達能力を発揮された。


結果、その方がグランプリを受賞された。


一般に、
腕のある料理人や技術者の方は、言葉で語るよりも腕で、というイメージがあったと思う。

しかし、このイベントを見てひとつの変化を感じた。


料理人も、言葉でプレゼンテーションする時代、なのだ。


料理そのもので伝える、伝わる、はもちろんのこと、
料理を通してどのように社会に変化をもたらすのか?
ビジョナリーな姿勢と、それをきっちりと伝えることが求められる時代になったのだ。


イベント後、ステージからフロアに降りて来られた6名の皆様。
お知り合いやご家族などに囲まれて本当に輝いておられた。


技術を持った方々というのは、常に身体を使って日々行動されている。
見ればまだまだお若いそれらのお姿が、
毎日毎日、ひとさらひとさらをその手で作っておられることを考えると、
なんとも尊く、じんわりとしてしまった。



・・・日本の未来は、暗くないですよ!!


ゴールドエッグの皆様、
そしてグランプリ、準グランプリの皆様、
本当におめでとうございます。

今後のますますのご活躍をお祈りしております。

健康には十分、お気をつけ下さいませ・・・

森 裕喜子