サッチャー元英首相の映画 "Iron Lady" | 社長のスピーチコーチ 森 裕喜子のプライベートブログ

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経営者やトップアスリートのスピーチコーチ、森裕喜子が日々のプライベートな出来事などを綴ります。(2021年8月よりプライベート版に改定)


サッチャーさんの映画を観た。


1度目は、涙が出てしまって微細なところを観られなかったので

2回目は、細かいところを観ようと思った。



一言で言うと、

舞台や映画すべてひっくるめて、ここ数年で一番好きな作品!!

生きることと仕事(=人生のミッション)。両方が深堀されるような思いがした。



心が動いた3つの要素は、言葉、演技、衣装。




まずは言葉。いいセリフがたくさんある!


例えば「何をするかdoingが大事だ。しかし人は何かにbeing成りたがる。」


然り。



「考えが、その人に成る」What we think, we become. 


これもいい!実際には長い言葉なのだが、その最後にこれが来る。



細かくは書かないが、ぜひ映画で聞いて欲しい言葉がたくさんある。

実際にサッチャーさんやお父様が言った言葉がちりばめられている。


 

リーダーの方、リーダーを目指す方なら、沢山の言葉が見つかるはずだ。





次に役者の演技

(声や話し方、姿勢など、ボイスイメージ全般)。


メリル・ストリープは、本当にすごい。すばらしい。

目の開き方、声の出し方、ふとした仕草など、とにかく全部意味がある。

役者だから実際の人物を「観客に伝わるようにわかりやすく表現」しているわけだが、

こういった、わかりやすく、かつ素晴らしい表現作品を観ることは、

そんじょそこらの本を読んだり、セミナーなんかに参加するより、よっぽど勉強になる!!



この点に関する私の最大の興味は、

サッチャーさんが首相立候補する際のボイストレーニングシーンだった。

議員の頃は「甲高い声でキンキン話す」高い声だったが、

それが何よりも首相には不適格ということで、発声を変えるのである。

ボイトレ部分の映像は短いが、呼吸を深くし、カラダに共鳴させて楽に声を出すことをやっている。



確かに議員当時の甲高い声での話し振りは、

声がおでこ当たりに声を当たっており、息は前に出ていない。


首相になった後の力強い声では、

あばら辺りから背中の胴部分で

声が鳴っており、

胸郭を使った深い呼吸で、息がよ~~~~く前に出ている。


子音のキックも実に激しく強く、母音の響きも深い。


当然、口から出て来る言葉の味わいは深くなり、

インパクトは強烈になり、

表情も変わる。




む~。メリル・ストリープはこれを自分1人でトレーニングしたというから、

ものすごい分析観察力と再現脳力だ。

話す際に胸郭が動いているのが服の動きでわかる。


声を変えたければ呼吸だ。それに尽きる。(そうなりたい方は「ベルト巻き」が役立つ♩ふふふ。)



もちろん、スピーチシーンは、ものすごい。

嵐のようにすごい、としか言えない。


現場で観たら、どれほどすごかっただろうか。


やはり

話すことは、その人そのものなのだ。


早く、こういったスピーチのトレーニングがしたい。



 


最後は、衣装。


お洋服、そして何よりアクセサリーがステキ!

若かりし頃は薄い水色だが、

首相になると、

青が深くなり、ロイヤルブルー、やがて濃紺のスーツ。

ゴールドやパールのアクセサリーが美しい。


ブローチが珠玉、もう垂涎モノ!


退任前あたりから服が一気に赤系統に代わり、これまたドラマになっている。




男性のスーツや靴、ネクタイも見物です!!!

ハンガーまでも素敵!ロイヤルワラントがついている?ようでした。



ああ、イギリスだな~。



ついでにいうと、インテリアも、ものすご~く素敵なので、本当に楽しめる!!





邦題は「鉄の女の涙」となっているが、原題は「Iron Lady」だ。


なんで「涙」なんかつけたんだろう。理解できない。

そもそもLadyなんだから、女じゃなくて女性だ。

日本語で解釈してはいけないのだ!!




メリル・ストリープのすばらしい仕事と、サッチャー元首相の生き方にパワーをもらった映画だった。


是非、観てください。


JUDY