夢
どうしてもひとりでは解けない問題があった。
わたしは何度も何度もその問題を読み、落ち着いて考えようとしていた。
しかし考えれば考える程、頭の中がこんがらがって、一向に前へ進まない。
その問題の意味さえ解らなくなった。
落ち着こう、ゆっくり考えよう、もう一度イチから読み返そう…
繰り返す度、わたしはイライラして胸の中が苦しくなる。
暴れて目が覚めた。
ひとり。
見知らぬ町。
わたしは時間がただ流れる事に苦痛を感じていた。
ついこの間過ごした事も今は懐かしい思い出になっていた。
思い出しすぎなのかもしれない。
ひとりになると思い出してばかりいる。
ここにいる私は何も出来ない。
起きて、TVをつけ、PCを開けて、朝ごはんを食べる。
午後になり、数時間の仕事をこなし、帰り道に夕飯を食べ、ホテルに戻る。
またTVをつけて、PCをいじって、シャワーを浴びる。
何もしないまま、疲れた体は眠りに落ちていく。
そんな毎日は悲しい。
前へ進みたい。
心満たされる時間はどこだろう。
私はどこへいこう。
ここにいられるのはどれくらいだろう。
ひとり我慢大会をしている気分だ。
孤独な朝。
あなたはもう目が覚めたかしら…?