イタリアの教会の中ってどうなってるの???


あなたは教会っていうと何をイメージしますか??


「教会??結婚式ですね!白いドレスのお嫁さんと神父様がいて・・・」


「讃美歌とか歌ってる場所ですよね」


「有名な絵画とかステンドグラス飾ってある場所ですかね」


そう感じるのは当然!

教会って言われても、そりゃ結婚式くらいでしかいきませんよね。むしろチャペルですね

日本女性の夢のひとつ。

綺麗で厳かなチャペルでディズニーのお姫様みたいなドレスと髪飾りで、、、、


結婚式をプロデュースする旅行代理店によれば、イタリアやフランスなど海外の教会で式を挙げるのは最も高価で、一握りの日本人だけができることらしいです。


他にも、観光客の皆さんからすれば、世界的に有名なバチカン宮殿とかパリのノートルダムとかモンサンミシェルとかイメージしますよね。





では、イタリアの人たちにとって教会って???



この日は友人のオルガン奏者が近所の教会で演奏するので一緒に見てきました!


ここから↓↓



✅教会は天井が高く石造りで豪華な内装





この日訪れた教会です。

ものすごく天井が高いです。

扉からして7メートルくらいあります。

このくらいの大きさの教会が、 うちの小さな町にも10個以上あります


イタリア全土の教会の正確な数は資料を探しても見つかりませんでしたが、2017年の統計によると教区parrochia が25610 個あるそうで、イタリアでいうところの町はコムーネcommune といいまして、2011年時点で8092個とのこと。



教区の数の何倍かは教会があるので、僕の予想では10万個近くあるのではないかと。。。 検討もつきません


ちなみに日本ではお寺が2019年時点で77042、神社が86648個。

16万個近くもあるんですね。


ともあれ、生まれてから死ぬまでほとんど全てのイタリア人がこの1700年間ずっと大切にしてきたのが教会なんです。


銀食器や大理石、フレスコ画や油絵、天井画に彫刻、シルクの衣装に高価な没薬など、、、


長い年月の富の蓄積を感じさせる場所、、、


それが教会です


✅教会はキリスト教徒がミサや儀式をするための場所



ところで、お寺や神社って行きますか??



「うーん、京都に旅行に行ったときに清水寺行きましたけど」


「初詣に明治神宮行きました!」



私たち日本人だとだいたいこんな感じですよね。


イタリア人だと??


おんなじ感じです。

 


イタリア人でもよほど信心深いカトリック信者じゃない限り、大人で毎週教会に通う方は珍しいですね。



大人で、というのは、子供の頃に大切なキリスト教徒の儀式があるからです。



まず、生まれたら洗礼式。


バッテジモbattesimoといいます。 本来、キリスト教徒の国々では、この洗礼を受けてないと人間としてみなされないんです!!



「えっー?!じゃクリスチャンじゃない私は人間以下?!」



大丈夫。 今はさすがにそこまで原理主義的な方はいません。



続いて、初めての聖体拝領コムニオーネcomunioneという儀式があります。 


だいたい10歳くらいになったときに「私はキリスト教徒です」と信仰を告白します。 



そうすると神父さんからパンとワインをもらえるようになるのです。



あとは14歳頃のクレージマcresima


といって、キリスト教徒であることを固く誓う儀式です。



そう思うと七五三やお宮参りみたいですね!



他にはもちろん結婚式、それにお葬式開催されます。


それに毎日のミサも開催されます。


そう、教会って結構お忙しい場所なんですねーーー




✅神父さん以外はほぼ地元の信者たちで運営されている


これだけ大きな建物で、それだけ多くの催し物が毎日あるわけですから、神父さんや聖職者だけではとても手が回りません


例えば聖歌隊やオルガン奏者は、地元の有志や専門スキルを持った方じゃないとできませんしね


掃除も大変!


今は灯りにローソクを使うことは少ないですが、昔は常に灯していたわけですから、煤汚れも酷かったみたいです


シチリアの友人も、教会の修復を3年かけてボランティアで携わったと言っていました。

その教会がこれ!!!
すごいな、、、


日本でいうお神輿や村祭りみたいな感じですね




✅教会は祈りや儀式の場所で観光地ではない



そういうわけですから、教会はそこに生まれ育ったイタリア人たちにとって生まれた時から関わってきた大切な場所ということです。


ところがそんな背景なんて知らずに、ただガイドブックに載ってるインスタ映えするリッチな場所と思って訪れる無邪気な観光客がほとんどです。

知らないだけ。

ところが世界には「知らないだけ」が引き起こすヒドイ差別や出来事で溢れていますから、できるだけ気をつけたいものですね!





✅教会の二階にでっかいパイプオルガンが設置されている



この教会にも右上の写真に写っています


パイプオルガンって、ボーーーんとよく響く音がでるんですよね。


大体どの教会にもありますが、維持修復が難しいようで、今は使われていないケースが多いです。


ちなみにこのサイズより小さめのパイプオルガンを現在新品で買おうとするとだいたい70000ユーロほど、日本円で1100万円くらいだそうです。



日本の神社仏閣も維持修復がどんどん困難になっているのですが、それはイタリアも同じことなんですね





ポッツアーノ教会といいます。
1506年創建
ちゃんとした由緒があるのですが、とても長くなるので割愛します。 伝説の井戸があるんですここ


✅神父さん候補が住み込みで勉強する場所がある




こちらの教会には、神父さんになりたい若者が住み込みで勉強するための場所が付随していました。

日本だと比叡山や永平寺といった有名で大きなお寺にいくと、そちらで住み込みで修行されているお坊さんを見ることができますね。

それと同じです。

基本的に修行中は禁欲生活ですから、外部の人が住み込みエリアに入ることはしない方がいいです。

とはいえ、この十年間でキリスト教徒が10%近く減少したイタリア。 住み込みで勉強してまで聖職者になろうという方もどんどん減っているようです



✅地元の人たちが季節のイベントで使う集会室がある


これは観光客で教会に来ても絶対みないであろう場所ですね。


僕もイタリアに住み始めてから知ったことです。


フツウに長椅子とテーブルや、プロジェクターやホワイトボード、キッチンがあるような集会所があるんです。


どんな時に使う???


例えばこの日は、こちらの神父さんの50歳の誕生日だったので、地元の信者さんたちが協力して誕生日ケーキとシャンパンとピッツアを買ってきて集会室でお祝いをしていました




これは地元の人たちが協力してつくったクリスマス飾りの一種プレゼーピオpresepio


これはナポリの伝統的なおやつストゥルッフォリstruffoli 

こっちはミニピザ

ワイワイ賑やかにお祝いしている様子を見ていると、教会というものが今も地元の人たちの中で親しまれ、大切にされているんなということがわかります。

でも考えてみたら、大きめのお寺や神社にはたいてい集会室やホールがありますよね! あれと同じです

僕も近所の教会の集会室で皆さんと一緒に行事に参加したことがありますよ


賑やかでした!


✅お墓もある



このビデオを見ると、教会の真ん中に地下墓地へ降りていく階段が写っています。

墓地って怖いですね・・・

ましてやこの時は夜! 入りたくなかったんですが、神父さんが見ていきなさいというのでシブシブ。

ここをクリプタcripta 地下聖堂といいまして、信者さんが亡くなった後に遺骨を収める場所です。

イタリアでは基本的に土葬ですから、その後遺体が骨だけになった後、あらためてこういうクリプタに移すこともあるとか。。



ここまで↑↑




いかがでしたでしょうか??

教会の中ってこんなふうになってるんですねー!!

それぞれの教会にそれぞれの歴史や個性がありますから、、、、


いろんな儀式をほぼみんな体験してることを思うと、今でもキリスト教って影響力強いんだなということがわかりますね。


イタリアに旅行に来た時は、ぜひそんなことも想像しながら教会に入ってみてください!



ちなみに僕もイタリアに住み始めて最初のデビューライブは教会でした。


音の響きが良くて、地元の人たちで立ち見が出るほどの満席に感動したことを覚えています。


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あなたもぜひボイトレでさらに声を磨いて、気持ちよく声を響かせてみてくださいね!!

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