「ヨウスケは何が仕事なんだ」

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歌手です。ということで、早速歌って見せることに。

地元シーラーズで習得したペルシア語の歌を聞かせました。

すると、おじいさんが歌い始めました。

このメロディはなんか聞いたことない!

友人曰く、おじいさんは遊牧民族の首長だけに、歌手としての役割も持っているとか。

特徴的なびよんびよんしたビブラートを堪能しました。


友人が一緒に写真を撮りたいとのことで、みんなで写真を撮りました。

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後にも先にも、和服の日本人は絶対ここに来ないだろうし。

すると、おじいさんは山肌につないでいたロバを連れて来ました。

ロバの背中に絨毯をのせ、何やら水を汲みに出かけるとのこと。

お礼をいって、この新鮮でかけがえのない滞在を終えて街に戻る帰路につきました。


感無量。

遊牧民族の生活というと、モンゴル人が今もやってる?くらいにしか考えたことがなかったですから!

山の上を遊牧している人たちがいたとは。。。


一体、仕事してない時はどんなことを考えているんだろうか。

目の前の雄大な自然を眺めて、何を感じているんだろうか。

雨の時や嵐の時はどうするんだろうか。

一人きりになった時はどうするんだろうか。

どんな風に子育てをするんだろうか。

疑問が尽きない遊牧民族。

だけど、その時は質問をする気にはなれませんでした。

その、僕らの日常とはかけ離れた日常を前にすると。

言葉を失ってしまうのです。



星々の瞬きが比べようもないほどに美しい。

そびえ立つ山々が雄大で美しい。

真っ青な空が吸い込まれそうなほどに美しい。

素朴な羊たちがいとおしく感じられる。

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半年に一度、山から別の山に移動する生活。

必要最低限のものをラクダとロバに乗せて遊牧する。

一つ一つのものをとても大切に扱っています。

どんな贈り物が喜ばれるのか聞いてみたら、ナイフとライターとのこと。

実用一点。


こんな風に、生きるということがシンプルであることを思い出させてくれる人たち。

それそのものが貴重。

イラン国内に200万人もいるそう!

人口8000万の中で、四十人に一人は遊牧民。

おおらかなイラン人たちの性格のルーツなのかもしれない。


続く