上野で古代メキシコ展を開催中でございます。
NHKもめっちゃ推してますね。
どうしたの？ってくらいに。
メソアメリカ研究、とくにマヤ文明に関しては（※他を知らないので語れない
定説とされているものが必ずしも正しいとは限りません。
（と、現地の研究者は言及しているそうです）
教科書的な歴史が正ではないのは古来より世の習わし。
ということを十分に踏まえた上で、定説となっている歴史をおさらいします。
よくマヤ・アステカってひとくくりにされるけど
それはだいぶおかしいことがわかります。
日本で言ったら「縄文・江戸」って言ってるようなものだからさ。
マヤ文明＆テオティワカン＆アステカ王国
紀元前3114年８月13日にマヤ暦が始まったとされています。
今から5000年以上前です。
ここから始まった5125年の長期暦が終わったのが
2012年12月21日(4アハウ)です。
世界の終わりじゃなく、カレンダーが１周したところでした。
それから1000年くらい経って紀元前2000年頃、
グアテマラでマヤ文明が栄え始めました。
モンテ・アルトの遺跡からは興味深いもの多数が発掘されています。
さらに1000年経って紀元前1000年頃から
現在有名どころとなって遺跡で残っている都市国家が
栄え始めています。
最も有名なのはティカルです。
同じころ、メキシコ中央部にテオティワカン文明が勃興します。
わたしの印象ではテオティワカンもマヤも変わらんなー・・・
ここを分けてる理由はなんじゃろか。
テオティワカンの年が規模が大きすぎるからだろうか。
さらに時は経って、紀元前300年頃には
パレンケ、コパン、チチェン・イッツァ、ウシュマルなど
今でもピラミッドや天文台が遺跡として残る都市国家が乱立します。
マヤ文明は都市国家が統一されなかった文明なので
各地域でそれぞれに発展し、交流していたようです。
この頃がマヤ最盛期というのが定説ですが、
文明精神性は衰退し切ったとみる向きがあります。
テオティワカンは紀元後600年頃には終わりを迎えます。
アステカが興るのはまだまだ先です。
さらに時計は進んで紀元後1000年頃から1500年頃、
日本の平安～室町時代の頃には、グアテマラにキチェー王国が栄えました。
キチェー・マヤは今でもグアテマラに多数暮らしている生きたマヤの人たちです。
メキシコ中部にアステカ王国があったのは
1428年から1521年のこと。100年に満たない短期だったのです。
日本ではざっくり戦国時代入り口頃です。
キチェー王国が滅亡したのが1524年。
これにて独立した文明としてのマヤは滅びました。
原因はみなさまご存知のように、スペインによる征服・植民地化です。
マヤ黎明期については定説とされているものに疑問が残ります。
カレンダーの始まり＝世界のはじまりとされていますが、
ここで言う「世界」の解釈にはいろいろあると考えられます（私見です）。
5125年周期の一つが始まった、と考える方が自然なんですよ。
なぜなら、B.C.3114年よりもずっと古い伝承がマヤにはあるからです。
だから、世界のはじまりというよりは、時代のはじまりととらえるのが妥当
と個人的には考えています。
黎明期にはすでに高度な文明があったからこその暦の存在だと考えられます。
マヤはピラミッド＝立体的カレンダーを増築する風習がありました。
今見えているものがすべてではない、ということですね。
いまでも大きな新発見のあるマヤ文明。
わかっていないことも多いし、
わかっていても明らかにされていないことも多い文明です。
多くの方がマヤにご興味を持ってくださると嬉しいです。
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