とにかく友達に、クラスメイトにウケたかった。だから授業中も果敢にボケた。ボケがビシッとキマり、クラスが どっ と湧く瞬間にエクスタシーを感じた。
まあ、お堅い教師や女子連中には そんな俺を嫌うヤツもいたけどね。中学1年の頃なんか、クラスの真面目な女子生徒の親御さんから 学校に連絡があったもん…。「クラスのXXXくん(←俺の本名ね)がうるさくてウチの娘が授業に集中できないと言ってるんです!」という具合に。まあ、そんなもんで大人しくなる俺じゃなかったけどね。(今は謝罪したい気持ちです)
中学2年の頃。
三者面談で担任教師がウチのオカンに言った「おたくの息子さんは、起爆剤です」という言葉が忘れられない。これは、つまり”どんな静かな授業中でも俺が喋りだすと、周りのアホ男子が騒ぎだして迷惑だ "という意味だ。
…たしかにそうかもしれん。俺よりバカなヤツも、俺よりうるさいヤツも、なんなら俺より面白いヤツもたくさんいたけど、授業中、そいつらに火をつけるのはいつも俺だったな。
今にして思えば、けっしてレベルの高い笑いじゃなかったと思う。
でも『授業中』という、基本的には静かにして先生の話を聞かなきゃいけないという空間では、しょうもないボケも核兵器並みの爆発力を生む。
だから、勉強は嫌いだったけど、授業は楽しかった。イコール、学校は好きだったって事になる。
・・・・・・そんな俺も今じゃ、すごく大人しい(具体的には高校3年になってから徐々に大人しくなった)。
落ち着いたとも言えるし、暗くなったとも言えるし、つまらなくなったとも言える。
毎日、死にたい気持ちで会社に行っている、ただの陰気な29歳になってしまった。
しかし朗報だ。俺の遺伝子を全力で受継いだ息子(2さい)が、実は、最近、覚醒しつつあるのだ!
今日も扇風機をぺろぺろ舐めながら「うまっ!うまっ!」と叫んでいた。なんとシュールなボケだろう。凡百の若手お笑い芸人なんかには到底たどり着けぬ境地に、2さいという若さで立っているではないか。さすが俺の息子。
しかもウケたと分かると何度でも繰り返しやがる。まぎれも無い いちびりさんだ。

「後は、お前にまかせた!」