朝目を覚まして横を向くと、タロー(4カ月)がニコッと笑ってこちらを見ている。


 なんて可愛いんだ!
 この可愛さを表現できる語彙力が私にはない。


 私が受容できる可愛さの限界を超えているので、そのままタローを見つめ続けることはできず、上を向いて身もだえする。
 私の息子なのにこんなに可愛いなんて信じられない。


 嫁の家族や友人はみんな私にそっくりだと言っているそうだ。
 そうなのか?
 赤ちゃんの頃は私もこんなに可愛かったのだろうか?



 4カ月を超えた今では体重が7㎏近くなり、抱っこしてもずっしりと重く感じる。
 2カ月くらいのときはまだ割と軽く感じた。こんなに小さくて暖かくて柔らかくてムチムチしている生き物が自分の息子かと思うと愛しくてギュッと思い切り抱きしめたくなった。
 でもそうしたら壊れてしまうなと思いとどまった。

 今のタローは2カ月のときと比べてかなり男の子っぽくなっている。
 大好きだった赤ちゃんらしい体のにおいも消えてしまった。
 日々成長する姿に喜びを感じつつも、一方で赤ちゃんらしさが失われていくことに寂しさを感じてしまう。

 それにしても、私の息子として生まれてきてくれたタローと、タローを生んでくれたベトナム嫁、そしてこんなに可愛い子を私のもとに送ってくれた神様には感謝するしかない。